第34回水道事業及び公共下水道事業運営審議会

審議会名

水道事業及び公共下水道事業運営審議会

会議名

第34回水道事業及び公共下水道事業運営審議会

日時

令和2年11月20日(金曜日)午後1時25分~3時25分

場所

敷島浄水場管理棟2階会議室

出席者

委員

平川会長、中島副会長、齊藤委員、吉田(重)委員、紺委員、丹澤委員、吉田(和)委員、樋口委員

事務局

稲垣公営企業管理者、井口水道局長、阿佐美経営企画課長、茂木水道整備課長、篠田浄水課長、田村下水道整備課長、大舘下水道施設課参事、橋本経営企画課課長補佐、樋山経営企画課課長補佐、木嶋経営企画課副主幹、高橋経営企画課主任、稲村経営企画課主事

議題

1 今後の財政見通しと料金改定について
2 その他

会議の内容

1 開会式

司会:阿佐美経営企画課長

2 あいさつ

稲垣公営企業管理者

3 報告

委員8名が出席しており、委員数の過半数に達していることから会議が成立している旨を事務局より報告、また、水道事業及び公共下水道事業運営審議会条例に基づき、平川会長を議長として議事を進行した。
会議については非公開とすること、議事録署名人は平川会長と吉田重子委員とすることが確認された。

4 議事

1 今後の財政見通しと料金改定について

(委員A)

財政計画期間中の収支表について、収益的収支と資本的収支を合わせたものが実際の収支になるのか。

(事務局)

収益的収支の方が維持管理的な収支であり、ここで出た純利益(収益的収支の差額)が、資本的収支の繰越財源に毎年蓄積していく仕組みとなっている。

(委員A)

施設管路の更新費は20億円の赤字と広報に載っていた。収益的支出と資本的支出を合わせたものが全体の支出となるのか。

(事務局)

企業会計の仕組みとしての赤字・黒字とは、収益的収支での税抜純利益を指標として判断している。

(委員A)

施設・管路の更新費として年間事業費が1.5倍に増加と資料にあるが、この施設・管路の更新費の増加が今回の値上げに大きく影響しているということなのか。

(事務局)

その通りである。施設管路の更新費が増えていくので、それに応じて資金が必要となっている。

(委員A)

資本的収支の収入と支出の差は気にしなくて良いのか。

(事務局)

資本的収支で足りないところは、繰越財源(水道局の全体で持っている財源)から補填している。
補填財源とは毎年出てくる黒字分や減価償却費など、過去から貯めてきたものを使っている。補填財源がなくなってくると、やりたい工事ができなくなってしまう。

(委員A)

繰越財源はすぐ終わってしまうグラフに見える。

(事務局)

補填財源は毎年少しずつ発生している。補填財源から資本的収支の部分を除いたものを繰越財源という。

(委員B)

企業債の発行額が令和2年度に増えているが、その内容は。

(事務局)

令和2年度の発行額については、敷島浄水場の配水塔(事業費10億円)の工事に伴う借入額となっている。2か年で工事を行っているが、令和2年度に一度に借り入れているため、借入額が多くなっている。令和4年度以降は管路更新率を引き上げるため、事業費が増加するので、借り入れが増えている。

(委員B)

返済がどんな形で行われているのか。償還額を抑えていけば、繰越財源が増えていくのではないかと思うが。

(事務局)

繰越財源が近年で底をついてしまう試算となっており、繰越財源に余裕ができるまでは、企業債に依存して(お金を借りて)工事をしていかなければならない。目標としては繰越財源を22億円と設定している。22億円を超えるような資金に余裕ができてくれば、お金を借りずに工事をすることが可能になる。財政状況に余裕ができてくれば企業債に依存しない経営が可能となる。繰越財源を貯めていくことを目標にしている。
企業債には、様々な借り入れの条件がある。現在は償還額を一番長く、先まで返済する借り入れをシュミレーションしているため、単年度での償還額を少なくしている。現在は借入額より償還が終わる企業債が多いため、償還額が減少している。また令和15年度以降には償還額が増えていく。

(委員C)

借り入れの充当率は、どの位か。

(事務局)

現在は95%を見ている。対象外部分もあるので、慎重に検討し今回は充てないという判断もその都度している。水道事業は上限100%まで充てることができるが、安全を見て、95%としている。

(委員A)

災害に備えた資金確保について、近年は色々な災害が起きたりするが、十分に検討されているのか。人口も減少傾向だが、10年後、20年後の次世代のことも考えているのか。例えばマイナンバーで登録している口座から引き落としすれば値引きしてくれるとか、デジタル化については検討しているのか。有収率が85%であるが、料金が取れないのか、漏水なのかわからないが、デジタル化で漏水調査をできないのか。

(事務局)

将来を見据えてどこまで見ているのか、という質問については、水道局としては、今後4年、8年だけを見ているわけではなく、100年、150年を見据えて検討している。更新率を少しずつでも上げさせてもらいたいと考えている。災害が起きると3か月は現金が全く入ってこないということを想定して、それでも修繕等にお金が必要となるため、8億円を見込んでいる。
デジタル化については、スマートメーター(検針を自動的にオンラインで行う)等を研究していかなければならない。そのデータを使い、収入を増やし支出を減らすことを今後も研究をしていきたい。漏水の発見等についても、新しい技術があれば検討をしていきたい。現在は資金の関係で新たなものに大規模な資金を投じて試すことができないが、有収率も85%ということで、中核市の中で比べても低いため少しでも管路更新率を上げていくことで無駄な水を作らないようにしていきたい。

(委員A)

資料を見て、前橋市がよくここまで頑張ってきたと受け止めている。3年から5年といわず10年先を見て考えてほしい。

(事務局)

なるべく市民の皆さまに迷惑をかけないよう資金を確保させていただくように、料金改定自体は、短いスパンで定期的に見直していきたい。

(委員C)

類似都市と比較する良い方法はないか。

(事務局)

今回は前橋市のことだけを検討をしてきたが、次回は他都市の状況も調査しお示ししたい。

(委員C)

コロナで経済状況が厳しい。年末年始にかけて倒産する企業も出てくることも懸念されるが、来年以降に向けてよい策があると良いのだが。

(委員A)

自分は水道料金を2か月で4,000円くらい請求されているが、改定率25%といわれると多い気がするが、1か月あたり500から600円といえばそんなに多くはない気がするので、理解が得られると思う。

(事務局)

一般使用者を口径13ミリとすると、例えば水道と下水道の使用者の水道料金6,571円で水道料金が25%上昇すると7,400円となる。単純に水道料金全体に25%を掛けるわけではない。
委員さんのおっしゃったとおり、言い方によって捉え方が違う。広報の仕方を検討してまいりたい。コロナの関係で経済的に低迷しているということも承知している。来年9月に議会に対して説明していく予定であるので、現時点では準備を進めさせていただきたい。

(委員A)

水道局として市民のために長年経営努力されてきたと理解している。それでも市民の方から理解してもらえるか懸念している。

(委員B)

改定率については、どの率が妥当だと考えているのか。

(事務局)

事務局としては何%と言うのは難しい。ある程度改定率を絞っていただけるとありがたい。

(委員A)

何千円も増えるわけではないので、ギリギリの率ではなく少し余裕をもって改定してもらえれば良いのではないかと思う。

(事務局)

一般的には4年間を基本としているが、前橋市の場合は8年を検討し、料金改定をさせていただきたい。

(委員A)

4年を見越して値上げし、さらに4年後に値上げすると市民感情は「またか」と思われてしまう。

(事務局)

今日提案し、今日改定率を決めるのは難しいと思うので、次回、他都市の状況も確認し、全国的に、または県内との比較をご覧いただき、ご議論いただければと思う。
次回の審議会のスケジュールでは、料金体系について説明し、遅くとも4月末までに審議会としての答申をいただきたいと考えているが、皆さんに十分ご議論をいただきたいと考えている。
現実的な改定率は20%から25%、間を取って23%等とそのあたりでご議論いただければと思う。

(委員B)

次回に向けて参考資料を追加していただきたいものがある。口径ごとにどのような負担になるのか、パターンで示してほしい。弱者を守ってあげたい。
現在前橋市には口径13ミリが何世帯いて、負担額がどのくらい増えるのか、という資料が欲しい。

(事務局)

現行の料金体系からどのくらい負担が増すのか、改定率ごとに次回お示ししたい。

(議長)

平均改定率を5パターン挙げていただいたが、これは現実的ではない、とかもう少し下げてもらいたい等、ご意見はあるか。

(委員A)

口径によって、家族構成も違うし、28%でも全く影響がないと思う人もいる。4,000円で1,200円(1か月あたり600円)なら、理解できる。

(議長)

次回に向けて、20%、25%、23%という案が提示された。28%はどうか。

(委員D)

28%では高いと思う。所得の低い方もいる。
今はコロナもあり、世の中のスピードが速いので、8年先は見えない。4年で考えてもらいたい。

(委員A)

私は災害が起きた際のことも考え、水道局としての体制を整えていただきたい。

(事務局)

23%の数字も話で出てきたので、その数字でご説明したい。繰越財源は目標の22億には達しないが令和7年度に9.2億円に達しており、災害用の8億円には達している。

(委員A)

更新率について令和10年度に1%とあるが、それで良いのか。

(事務局)

多く更新したいという気持ちはあるが、財源もあるし、職員にも限りがある。また、工事をする水道業者にも限りがある。今は材料が良くなっており、100年もつものも出てきているので、100年サイクルで更新できれば良いと考えている。
次回には20%、23%、25%くらいで料金改定に結び付けて、資料をお示ししたい。

(委員D)

令和4年度と令和8年度の2段階での改定は考えていないのか。

(事務局)

8年後に財政状況も変わっていると思うので、その時には検討するが、現時点では次の改定をするかどうかは答えられない。

(委員A)

できるだけ起債の償還を増やしてもらいたい。

(事務局)

資金に余裕ができれば繰り上げ償還等も検討していく。
20%で改定して4年間はどうなるのか、も想定してさらに4年後にどうするかをご検討いただければ、と思う。2段階の改定を見据えた資料も次回提案させていただく。

 

2 その他

(事務局)

国庫補助の返還について下水道施設課より報告

次回の審議会について、1月を予定している。配布した日程調整表に記入して期日までに回答をお願いしたい。

5 閉会

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配布資料

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更新日:2021年05月25日