令和3年度第1回みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議会議録

審議会名

前橋市みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議

会議名

令和3年度第1回前橋市みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議

日時

令和3年7月15日(木曜日)午後1時30分~午後3時

場所

前橋市消防局 5階 会議室

出席者

(委員)

石原委員、高松委員、本多委員、道下委員、谷合委員、柿沼委員、角張委員、田中委員、赤石委員、山田委員、角田委員、矢畑委員、膽熊健康部長、大西保健所長、藤井教育委員会教育次長

(関係課)

(社会福祉課)田村課長、(子育て支援課)木村課長、坂井歯科衛生士、(子育て施設課)福島課長、(長寿包括ケア課)信澤課長、(障害福祉課)山口課長、(保健総務課)山口課長、(国民健康保険課)岡田課長、(教育委員会総務課)片貝課長、(総合教育プラザ)金井館長

(事務局)

吉野健康増進課長、淺井係長、須田副主幹、岩崎主任、唐鎌主任保健師、酒井保健師、亀山主任歯科衛生士

(傍聴者)

なし

欠席者

(委員)

なし

議題

  1. 令和2年度第2回連絡会議におけるご意見への対応状況
  2. 令和2年度実績・令和3年度実施計画
  3. 令和3年度前橋市歯科保健年報
  4. 令和3年度歯科保健事業の取組について
  5. 令和3年度健康まえばし21ちらし
  6. 食べようまえばし食育レシピ・動画について

会議の内容

1 開会(司会:健康増進課長)

2 挨拶

(石原会長挨拶)
コロナ禍においてなかなか歯科の診療についても当初は感染リスクが高いと言われたが、不要不急は避けるようにと厚労省からの通知があったが、徹底した感染対策が功を奏し、歯科の診療を通じてのクラスターの発生は今のところない状況。これからも万全を尽くして診療を続けていきたいと考えている。普段からマスクをして生活をしていると口腔の管理がおろそかになりやすいということもある。マスクの中で口を開けていると逆に乾燥してくる、口腔内細菌が増えてきて歯周病も進みやすいというようなこともあるようだ。患者もコロナ禍で歯科治療をためらって悪くしてまったというケースもあるようだ。歯周病をはじめとした口腔内の疾患が全身の健康と関わることが最近明らかになってきている。口腔内の健康管理は一生涯を通じて非常に大事であるということ。昔は8020運動があり、歯を残そうという活動をやってきた。最近では残した歯をどうするかということで、健康寿命を延ばして自分の歯でしっかり噛んで健康でいられるかということを目標に掲げ、本数に拘らずにやってきている。高齢期で悪くなって対応するというのは難しいこともあるので、乳幼児期、学童時期、その他を通じて一貫した口腔内の健康維持管理の重要性を痛感している。本日は行政の歯科に対する取り組みを報告いただき、皆さんから忌憚のない意見を伺いたい。

(健康部長挨拶)
新型コロナウイルスの感染拡大対策、ワクチン接種で毎日走り続けている状況である。歯と口腔の健康づくりは重要なものと認識しているので皆さんからの忌憚のない意見をいただきながら連携していければと考える。
本会議は平成26年度に歯と口腔の健康づくりを目的に条例が制定され、今年で8年目となる。昨年12月の第2回会議は書面開催となったが、その際に議事の内容について皆様からのご意見を頂戴しているので報告させていただく。歯と口腔の健康づくりについては、市民の生涯にわたる全身の健康の維持・増進に非常に重要な役割を果たしている。
また、コロナの感染状況は本市では落ち着いているが、東京を見ると昨日は1,000人を超えている状況であり、本市での発生も想定されるところである。そういった中で、ワクチン接種に全力を挙げて今進めている。参考に報告させていただくが、本市の65歳以上の方のワクチン接種についてはおおむね対象者の86%の方が接種を希望している。そのうち1回目のワクチンの接種が完了した方の割合は約83%、2回目も現時点で約6割の方が接種を完了し、7月末で65歳以上の方についてはおおむね接種が完了する見込みである。基礎疾患を有する方、高齢者施設従事者、60歳から64歳の方の接種の受付が始まったところであり、今後順次年代別の接種を全力で進めていきたいと考えている。

3 自己紹介

各委員が名簿順に自己紹介(団体・氏名)をした。

4 議事

(1) 令和2年度第2回連絡会議におけるご意見への対応状況

(議事(1)について、淺井係長が資料1により説明)

(2) 令和2年度実績・令和3年度実施計画

(3) 令和3年度前橋市歯科保健年報

(4) 令和3年度歯科保健事業の取組について

(議事(2)・(3) ・(4)については、続けて説明を行った。実績・実施計画については、会議時間短縮のため、ライフステージごとの主な担当課である子育て支援課・教育委員会総務課・健康増進課・長寿包括ケア課より資料2により説明。年報については、亀山主任歯科衛生士が資料3により説明。歯科保健事業の取組については、淺井係長が資料4により説明。)

資料2 訂正

P1.プリミークラブ 5回27組 内歯科講話1回7組

P1.すこやか健康教室 内歯科講話1回8人 

(委員)
教育委員会の小中学校の刷掃指導について補足をさせていただく。昨年度はリモートで実施したとあったが、実施については県の警戒レベルを参考にして決めており、県警戒レベルが4の場合にオンラインであったが、警戒度3以下への引き下げに伴い、それ以降は実地での指導となっている。
歯磨きのブラッシング指導については、以前は赤くプラークを染め出して指導をしていたが、危険だということで、代替案として顎模型を生徒一人一人に用意して歯ブラシの当て方の指導をしている。マスクをした状態でできる範囲の指導となっている。

(石原会長)
目玉である染出しができないのは痛いところ。昼休みの歯磨きも本当はしていただきたいが、集団で限られた蛇口のそばでの歯磨きでは感染リスクが高いということで、学校では磨かず、自宅でしっかり磨いていただくという形にしている。

(5)令和3年度健康まえばし21ちらし

(議事(5)について、唐鎌主任保健師が資料5により説明)

(石原会長)
今回は歯科を取り上げていただきありがたい。多くの項目にわたりまとめられ、両面内容が充実していると思う。歯周病と全身疾患、オーラルフレイル、たばこ等、非常に参考になるものなので、多くの方に見ていただければと思う。

(6)食べようまえばし食育レシピ・動画について

(議事(6)について、須田副主幹が資料6により説明)

 

5 その他 意見交換

(石原会長)
コロナにかかわることでマイナーな論文ではあるが、歯周病学会に出た論文で、歯周病にかかっているコロナ感染者の死亡率と歯周病にかかっていないコロナ感染者の死亡率でははっきりとした有意差あり、歯周病にかかっている方が8倍高いというような論文もある。健康まえばし21の中でもあるが、歯周病は全身の病気に影響する。歯周病にかかっている人は糖尿病などの慢性疾患と一緒でいつも歯茎の中に慢性の炎症があるわけで、コロナ陽性に加えサイトカインの影響で全身の血管が傷ついてしまったり色々なことを起こすというサイトカインストームのイメージがあるが、歯周病の人はサイトカインストームを起こしやすいという論文もある。マイナーな論文ではあるが、イメージはしやすいものということでご紹介した。

(委員)
教育委員会の取組で小中学校の歯の健康教室の話があった。私も今年度、小学校に一度訪問させていただいたが、染め出しができないのでお子さん自身が歯の汚れ具合がわかりづらかったかとは思う。ただ、指導の前に学年に応じた歯みがき等の紙芝居を行ったところ、特に低学年の児童には非常に反応があったと感じている。染め出しはできない状態ではあるが、話を聞いてもらうだけでもだいぶ効果はあるのではと感じている。小学校によっては昼休みに歯磨きをしている学校もあるようで、その際には飛沫を飛ばさないように片手で覆って磨いたり、静かにゆすいだりということを学校で指導している。家庭でしっかり磨く機会がない家庭もあり、学校での歯磨きは貴重な機会ともなっていると以前、学校関係者から聞いており、昼休みの歯磨きを実施できる学校は実施していただけるといいなと思う。
資料にもあるが、オーラルフレイルの認知度について増加傾向にあるということは実感しており、皆さんの努力の賜物と思っている。

(道下副会長)
オーラルフレイルは一度なると正直リハビリというのも難しいのでいかに予防するかが大切である。2025年問題はどうしても生じるので周知徹底を続けていただきたい。自分が産婦人科なので妊婦歯科健診が気になる。受診率が下がったということであるが、48%から44%なのでコロナ禍での受診ということを考えると高い数値かと考えている。現場としてもニーズが高い事業であると感じる。行政のサービスでやっているということをぜひ発信していただきたい。教育委員会でタブレットの全校生徒配布をしているが、タブレットを使って何か歯科口腔の分野での発信というものはできないか。 

(教育委員会総務課長)
前橋市立の小中学校では今年の4月から一人一台のタブレットをもっているが、日に日に活用レベルが上がってきている。最近では健康教室、例えば健診結果のBMIから肥満傾向にある子供たちを集めて毎年運動教室を開催しているが、コロナ禍での対応としてリモートで子供たちが自宅からタブレットで参加するといった仕組みで運用している。また、各学校でこれまで紙媒体で配布していた通知などをPDF等の電子資料に変えて送付するという試みを進めている。2学期からは原則、紙でなく電子媒体とすることとした。色々な活用の可能性がある取組であり、学校と調整の上、順次そういった取組を進めているところである。

(委員)
「食べようまえばし」についてはカラーで見やすいと思う。野菜をふんだんに使ってどの年代でも食べやすいものが多いので、お子さんから高齢者まで活用できるものかと思う。高齢の方が見るには少し字が小さいので字が大きいものがあればさらに良いのではないかと思う。一回に食べる目安量を載せているのは、どれくらい野菜を食べたらいいのかわからない人にわかりやすい参考になる資料だと思う。

(委員)
資料3の14ページのオーラルフレイルについて「知らない」の人数に関連して、高齢者の方は健康というと運動に向かいがちで口の中の健康というにはまだまだだと感じる。地域の高齢者に向けて広報誌を年3回作成しており、本日の会議で得た情報等を広報により周知していきたいと思う。

(石原会長)
オーラルフレイルという言葉自体「なんだ?」というところがある。お口の機能の衰えという東大の飯島先生の造語なのですが、どうしたらいいのかということが非常に微妙なところがある。8020運動のように歯科の診療所一つで解決していく話ではなく、多職種の連携で高齢者に対してどうサポートしていくかということで出てきたもの。だんだん周知していただきながらこちらも解決策を模索していくという段階。これからこの知識が広まっていけばと思う。

(委員)
各企業は毎年健康診断をしているが、歯に対しても診断を受けるよう商工会議所が勧奨を行っているかと思う。
別の話であるが、カナダで長く生活した知人から聞いた話では、小学校4年までに歯列矯正をした人は保険適用となるそうである。子供のころから歯並びを意識するということはむし歯にならないという口の健康にも意識が向くと思う。目標を高くして、むし歯予防の歯磨きというところに意識を持っていければよりむし歯は減るのかと思う。資料によると自分の小さいころに比べてむし歯が減っていることを実感するが、更にむし歯が減ると思うので歯列矯正が日本でも保険適用になるという議論はあるのか伺いたい。

(石原会長)
一般的な歯列矯正は保険適用外であり、今後の導入するという見通しは今のところない。

(委員)
就学前のお子さんたちが、昨年度は歯科健診も延期となっていたが、今年度からできるようになってありがたいと思う。予定通りにできることは本当にありがたいことである。おくちげんき教室の開催も今年度開催できたということでありがたいことである。子供たちにとっても歯に興味関心を持ってもらうことが目的であるので大切な活動であると思う。歯の健康についてはこれを機会に保護者にも伝えていきたい。

(委員)
資料5の健康まえばし21ちらしはどういうところに配布しているのか伺いたい。

(事務局)
前橋市民向けのちらしなので、公民館や保健センター、保育園や幼稚園のおくちげんき教室や保健センターの健診会場等で配布している。先程タブレット配信の話がありましたが、可能であればタブレットに配信もしていけたらと考えている。

(委員)
私自身は前橋市に住んでいないが、子供が前橋の障がい者施設に通所している。このちらしを見た覚えがないので、そういう施設・利用者に届かないのは寂しく思った。健康への関心があると思うので、配布先として検討いただきたい。

(委員)
一部の小学校では歯磨きが始まっている。先生の負担もあり、きちんとした指導ができているのかということもあるので、できればリモートの方がよいのではという保護者の意見もある。保護者の方の定期健診に対する意見として、忙しい親御さんが多い、面倒くさい、時間がかかるという理由で歯科に連れていかないという声がある。保護者の方に定期健診を受けることで将来どんなメリットがあるかということを多角的にアプローチしていくことが必要かと思っている。
成人の方では、健康経営を進めている企業が増えてきている。健康経営の内容がメタボ予防といったものが多く、歯科はあまり注目されていない。企業へのアプローチもしていただくという切り口もあるのではと思う。

(委員)
予防推進が大事であると感じる。幼少期からの歯の健康。歯並びが悪いと歯がきれいに磨けなくてむし歯になるというパターンが多いので歯列矯正は保険が適用できて、広く呼びかけられればよいが、そうはならないということで、健診と歯磨きの大切さを周知していくことが大事だと思う。

 (委員)
食生活改善推進委員では、ヘルスメイト通信というものを発行している。マスク生活によるドライマウスなども特集した。21ちらしにある記事についても、一部を活用し、ヘルスメイト通信で取り上げていきたい。

 (委員)
令和2年度の小中学生の肥満度の出現率という教育委員会資料によると平成20年から元年度までの間では10%ちょっとくらいだったものが、令和2年度から大体4、5ポイントくらい上がっている。コロナ禍の運動不足で肥満度が上がったものと考えられる。生活習慣によるものであるが、むし歯や歯肉炎も生活習慣が大きく影響していると言われているので、昨年度と今年度の歯科健診結果を比べてコロナの影響が出ているかを確認していただき、影響が出ていれば次回会議で報告していただきたい。
給食後の歯磨きについて、小中学校で実施している歯と口の健康教室の中で、「新しい生活様式における歯磨き」というビデオを流している。これは日本学校歯科医会が作成したビデオで同ホームページからダウンロードもできる。可能であれば各学校に配布してタブレットで見られるようにしてもらえるとよいのかなと思う。

6 閉会(司会:健康増進課長)

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更新日:2021年08月06日