第6回 前橋市地域公共交通再生協議会
審議会名
前橋市地域公共交通再生協議会
会議名
第6回 前橋市地域公共交通再生協議会
日時
令和元年5月29日(水曜日) 午前10時から
場所
前橋市総合教育プラザ 6階 63研修室
出席者
計画策定団体(前橋市):
副市長、政策部長、都市計画部長
公共交通事業者:
東日本旅客鉄道株式会社高崎支社総務部企画室長、
上毛電気鉄道株式会社取締役社長、
一般社団法人群馬県バス協会乗合部会長、
前橋地区タクシー協議会長
道路管理者:
国土交通省 関東地方整備局 高崎河川国道事務所長、
群馬県 前橋土木事務所長、前橋市 建設部長
公安委員会・警察:
前橋警察署長(代理出席)、前橋東警察署長(代理出席)
住民代表(利用者):
前橋地域づくり連絡会 委員長
学識経験者:
前橋工科大学 教授
国関係者(国土交通省):
関東運輸局 交通政策部 交通企画課長、
関東運輸局 群馬運輸支局 首席運輸企画専門官(代理出席)、
関東地方整備局 建政部 都市整備課長(代理出席)
群馬県関係者:
群馬県 県土整備部 交通政策課長(代理出席)、
群馬県 県土整備部 都市計画課長(代理出席)
商工・観光関係者:
前橋商工会議所 快適なまちづくり専門委員会委員長
事務局:
前橋市政策部 交通政策課、前橋市都市計画部 都市計画課、市街地整備課
欠席者
住民代表(利用者):
前橋街づくり協議会 直前会長
議題
議事
(1)バス再編に向けた取り組み状況について
(2)委託路線見直し案及び代替案について
(3)スマートモビリティチャレンジについて
(4)今後の進め方について
会議の内容
1 開会
2 挨拶(会長)
3 自己紹介
4 議事
(1)バス再編に向けた取り組み状況について(資料1,2)
関東運輸局交通企画課長
・都心幹線設定の考え方は、現行のバス路線の運行間隔修正と、JR前橋駅-上電中央前橋駅間のシャトルバスの延伸を軸とし、それらを総称して中央前橋ライン・本町ラインとするということでよいか。
・シャトルバスの現行本数が0本であるが、将来的に中央前橋ラインに含まれるという認識でよいか。
事務局
・都心幹線設定の考え方については、その通りである。
・シャトルバスについては、まず今年度の秋以降にけやきウォークへの延伸を考えている。その後、再編実施計画の申請・認定後、中央前橋駅から前橋公園方面への延伸を考えており、その段階で都心幹線に組み込む。シャトルバスを0本としているのは、現状では都心幹線の経路を走っていないからである。
高崎河川国道事務所長
資料2(p.3)今後の取り組みで路車間協調を実施するということだが、昨年度の実験を踏まえ、路車間協調を行わなければいけない場所は決まっているのか。特に五差路は構造的に複雑であり、道路管理者として検討状況を確認したい。
事務局
・昨年度は自動走行技術の検証に特化した実験であり、自動走行技術についてはある程度確立された。社会実装に向けた課題として、安全性担保のための技術開発が挙げられることから、今後、インフラ側の研究項目を設定したうえで、実証実験を行う。
高崎河川国道事務所長
・国道だけでなく県道、市道にも関係してくるので、各道路管理者や警察と時間的余裕をもって調整をしていただきたい。
群馬県県土整備部都市計画課長
・千代田三丁目交差点改良の工程について確認したい。
・また、資料1のp.7については、17号の交差点であるため、今後は国土交通省も含めて検討を進めた方が良い。
事務局
・交差点改良の時期については協議中のため明確に決定していない。今後の進捗状況によっては、渋滞解消の前に中央前橋ラインを設定する可能性もある。
・国土交通省とも協議を進めていきたい。
県バス協会乗合部会長
・バスダイヤ設定で最も難しいのが渋滞対策だが、千代田町三丁目交差点については時間帯による渋滞の差が大きく、利用者が迷惑を被る可能性がある。できることなら、渋滞解消後に都心幹線の設定をお願いしたい。
事務局
・利用者への影響を考慮しながら都心幹線の設定を行いたい。また、ダイヤ設定についてはバス事業者と協議をしながら進めていきたい。
上毛電気鉄道株式会社取締役社長
・シャトルバスの中央前橋駅-前橋駅間は、現状と同じく、バス停を設けずに運行するという認識でよいか。
・現在シャトルバスは上電到着後2分での発車だが、千代田町三丁目交差点の渋滞の影響により接続が取れなくなるおそれがある。乗客の利便性を考慮したダイヤの検討をお願いしたい。
・シャトルバスと上電の車体は統一性を持たせているが、今後台数を増やすに当たっても、各社のバスカラーの統一化・共通化を検討していただきたい。
事務局
・シャトルバスのダイヤについては、けやきウォーク乗り入れ段階では中央前橋駅-前橋駅間を従来通り運行させることを想定しているが、今後都心幹線バスに組み入れた場合、他の系統との兼ね合いも考え、バス停を設ける可能性もある。
・車両の統一性を持たせることで、利用者への分かりやすい案内が可能になるが、すべての車両を統一するのはハードルが高いため、例えば前面の方向幕などに統一感を持たせる等、利用者にとって視認しやすくなる方策を考えていきたい。
(3)スマートモビリティチャレンジについて(資料5)
関東運輸局交通企画課長
・具体的な話として、新モビリティサービス推進事業を活用する形でMaaSポータルを構築することになると思うが、スマートモビリティチャレンジ支援を同時に活用することで、中長期的な公共交通利用者への影響分析等を実施していくという認識で良いか。
事務局
・国交省の支援については今年度受け、経産省のスマートモビリティチャレンジについては中長期的な効果分析に支援をいただくイメージを持っている。
関東運輸局交通企画課長
・再編実施計画策定後、継続的に分析を実施し、今後の見直しの中で活用するということか。
事務局
・その通りである。実証実験で得られた結果を活用しながら、整合性をとりつつ進めていきたい。
高崎河川国道事務所長
・地方版MaaSということで、地域の特性をしっかりとらえて構築する必要がある。群馬の場合マイカー依存からの転換がポイントであり、駐車場料金等、マイカーとの連携を見据えた施策を導入当初から入れ込んだほうが良いと考える。
・また、ソフトだけではなくバスロケシステムやシェアサイクル、バス専用レーン等道路管理者・警察との連携により効果が高まるので、引き続き一緒に進めていきたい。
事務局
・今回の実験は、MaaSアプリ構築に向けた社会実験の支援を行う国交省の補助に併せ、将来を見据えた交通体系の在り方の調査研究の補助を行う経産省のメニューの両方を活用し、連動させて取り組んでいく。まず国交省の実験については、既存の交通網の最適化を進める手段としてMaaSを活用していきたいと考えている。また、経産省の調査では、前橋市を、公共交通の利用しやすい地域にシフトさせていくために、駐車場再配置計画、駐車料金差別化、P&BRの駐車料金定額化等、マイカーから乗り換えしやすい仕組みが作れるように研究を進めていきたい。
高崎河川国道事務所長
・国交省と経産省支援の2つが動いているが、実験後を見据えて、既存の仕組みも組み合わせて検討していくという観点も必要になる。
東日本旅客鉄道株式会社総務部企画室長
・MaaSは実現したら便利だが、市民の活動は市内で完結しているわけではないため、現在の枠組みの外へ出るためにこのツールを使うことも求められると思うが、将来的には域外への移動も念頭に置いて研究していくのか、教えていただきたい。
事務局
・域外への視点を踏まえて今後も検討を進めていきたい。
(4)今後の進め方について(資料6,7)
質疑無し
5 その他
県バス協会乗合部会長
・千代田三丁目交差点改良案等、地域への影響が想定されるため、住民の意見を踏まえたうえで検討していただきたい。また、自主路線と委託路線間での運賃体系の整合性についても検討をお願いしたい。
・MasSアプリによる決済機能と交通系ICカードとの関係はどうなるのか。
事務局
・住民への影響を考慮し、代替交通手段等の活用を併せて説明することで理解を得たいと考えている。運賃についても、並行する自主路線との整合性を考えながら進めていく。
・MaaSの実証実験を行うにあたり、クレジット決済の導入はシステム的にも早急に実現させることは難しいが、決済機能の利便性を市民に感じてもらうため、チャージ式のスマホアプリを活用するなど疑似的な決済方法も検討している。一方で、交通系ICカードとの関係についてだが、将来的な一括決済に向けて、実験を通して研究していきたいと考える。
群馬県前橋土木事務所長
・千代田三丁目交差点を改良した上で、本町ライン、中央前橋ラインを運行するのがベストである。中央前橋駅のターミナル化はだいぶ先のようだが、一度に進めるほうがインパクトは強いと考える。
高崎河川国道事務所長
・将来構想がいろいろと出ているが、一度にすべてを実現するのはハードルが高い。利用者に効果が実感しやすいコアなものを段階的に実施していくのも一つの手法である。
前橋地区タクシー協議会長
・決済方法の種類が多いことが問題となっており、乗り継ぎに際して各交通事業者への追加設備についても検討が必要だと考えている。現状では、一括決済を実施することは難しいため、慎重に検討、協議させていただきたい。
前橋商工会議所快適なまちづくり専門委員会委員長
・MaaSは交通だけではなくまちづくり、商業に波及するため、良い試みだと思うが、初めて使った人が不便に感じることのないよう、市民の期待に応えられるMaaSにしていただきたい。
・前橋版MaaSは令和2年に本稼働とあるが、スケジュール的に間に合うのか。
・コンパクトシティ構想や、アーバン都市構想など、市内のいろいろな動きとの整合性が不明であり、優先順位とスピードについて明確にしていただきたい。
事務局
・実験にあたり、来年一月の段階で、本格稼働するシステムの構築は難しいため、段階的な稼働を検討している。群馬県でバス情報をオープンデータ化していただいたため、データを活用して、行政や交通事業者だけでなく、市民に実感しやすいMaaSの構築を目指していきたい。
・まちづくりと交通は連動しており、これまでも協議を進めてきた。公共交通の利用促進を図るためには、コンパクトシティ+ネットワークと連動する仕組みや各種将来ビジョンとリンクさせ、交通手段の確保に加えてまちの魅力づくりと一緒に取り組む必要があると認識している。
・各関係者と情報共有しながら、まちづくりの各施策と連動する再編計画にしていけるように進めていきたい。
関東運輸局交通企画課長
・再編実施計画の素案提示が10月となっているが、作成を進める中で、適宜相談していただきたい。
・同様に、先進的な取り組みであるMaaSについても、情報共有をさせていただきたい。
前橋工科大学教授
・交通利用者は目的をもって利用しているため、その目的地となる市内のまちづくりプロジェクトと進捗をあわせて検討を進めていただきたい。
・国内や海外の事例と比較すると、バスと鉄道のネットワークの強化を進める必要があると考えている。特に、両毛線と上電のネットワーク化を見据えて計画を作っていただきたい。
・それに関連して、中央前橋駅のバスターミナル化の検討は、場合によっては二度手間になる可能性をはらんでおり、ネットワークを確立したうえで進めることが重要になる。
・公共交通が自動車の邪魔になるという考え方は間違いであり、実際に京都市では車線を減らして歩道を拡幅したが、自動車は流れている。京都のような事例もあるので、公共交通の空間確保に向けて引き続き検討をお願いしたい。
前橋地域づくり連絡会委員長
・地域住民の中で、公共交通や地域内交通に対する関心が出てきたことを実感している。昨今のニュースの影響もあるが、自動車利用の考え方も変わってきており、富士見、宮城、南橘では城南地区のように交通に関する部会が立ち上がってきた。また、粕川や富士見では運転手と利用者間でデマンドバスの利便性向上に向けた話が出来ているものの、地域住民と事業者間で話す機会は設けられていないため、今後は話し合いの場を設けられるようにしたい。
・地域の人々にとって交通という分野は難しい。自分も含め、市民にわかりやすく伝える努力が重要だと考える。
・6/16に地域づくり協議会の大会があり、そこで城南地区地域内交通の事例発表が行われる。地域の人々が交通に対してどのように感じているのか発信するので、ぜひ聞きに来ていただけるとありがたい。
6 閉会
以上
※非公開部分については除いています。
配布資料
資料2 平成30年度実証実験結果(自動運転、城南地区地域内交通) (PDFファイル: 3.1MB)
資料5 スマートモビリティチャレンジ (PDFファイル: 3.0MB)
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更新日:2020年07月28日