自覚症状が出る前に!今こそがん検診へ

日本人の死因の第1位はがんです。

がんは日本人の2人に1人が生涯のうちに罹患すると言われており、誰でもがんに罹る可能性があります。

禁煙や食事・運動などの生活習慣を改善することによって、がんになりにくくする(予防する)ことはできますが、ならないようにすることはできません。

がん検診はどうして受けた方がいいの?

がん検診を行う理由は何でしょうか?

がん検診は多くのがんを見つけることが目的ではありません。

検診の対象となる人たちの、がんによる死亡率や罹患率を低下させることが目的です。

 

無症状のうちにがんを発見し、早期に適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させるとともに、治療後も早く社会復帰することができます。

早期に見つけられれば、がんは決して怖い病気ではありません。

 

次の検診までの期間が空いてしまうと、早い段階で発見できたはずのがんが進行した状態で見つかる可能性が高くなりますので、定期的に受診しましょう。

 

 

5年生存率

出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計報告書」2014-2015年 5年相対生存率

がん検診の利益と不利益を知りましょう

物事には利益もあれば不利益もあります。

がん検診を受ける際にも、双方の内容をよく理解することが大切です。

検診に対する疑問がある場合には、検診を受ける医療機関にて十分な説明を受け、内容をよく理解したうえで、受診してください。

 

【利益(メリット)】

1 救命の効果

早期発見、早期治療による救命効果が非常に高く、がんによる死亡が減ることです。

 

2 早期のがんが発見できる

早くがんが見つかるほど、治せる可能性は非常に高くなります。

早期のがんであれば、治療も軽くすむことが多いので、身体的負担や経済的負担、治療期間は一般的に少なくてすみます。自覚症状をきっかけに進行がんで見つかった場合、治療による身体的負担が大きかったり、治療期間が長くかかったりします。

 

3 がん以外の病気も見つけることができる

がん検診はがんを見つけ、そのがんによる死亡率を減らすことが目的ですが、がん検診では、がんになる前段階の病変(ポリープや潰瘍、異型上皮など)が見つかることもあります。

これらは必要に応じて治療することで、がんになることを防ぐことができます。

 

4 安心して生活できる

がん検診を受けて「異常なし」と判定されれば、ひとまず安心してすごすことができます。

 

 

【不利益(デメリット)】

1 がん検診の判定・診断の結果は、絶対ではない

検診の精度を高めるための努力や工夫をしていますが、がんの場所や種類によっては見つけづらいこともあり、また、見落とすこともあります。がん検診の結果「異常なし」となっても、絶対にがんがないとは言えません。

 

2 「過剰診断」と「偽陽性」

がんの中には命に影響しないがん(進行しないがんなど)もあり、こうしたがんを発見することを「過剰診断」といいます。

現在の医療では、このようながんと治療すべきがんの区別はできませんので、早期治療を考えると、このようながんにも通常のがんと同じような検査や治療が行われる場合があります。

また、がん検診で「がんの疑い」と診断されると精密検査が必要となり、精密検査の結果で「がんではない」と判定されることがあり、これを「偽陽性」といいます。

こうしたことは、不必要な検査が行われ、受診者には心理的な負担もかかったことになってしまいます。しかしながら、診断の結果からは精密検査は必要なため、こうしたことが避けられないのです。

 

3 検査による身体への負担

検査により、身体へ負担がかかることがあります。

例えば、胃の内視鏡検査では出血や穿孔(胃壁に穴を開けること)を起こすことや、X線検査などによる放射線被ばくによりがんの誘発や遺伝的影響は、極めて低い確率ではありますが、否定することはできません。

これらについては、検査を行う医師の技術向上や機器の改善などによって、その影響を最小限に抑えられるようになっています。

定期的にがん検診を受けましょう!

上記のように、がん検診には、利益だけでなく不利益もありますが、市で行っているがん検診は、利益の方が不利益を上回っています。

また、検診の質を高く保つための精度管理(検診の評価)も、毎年行っています。

 

皆さんの命を守るためにも、がん検診を定期的に受けましょう。

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更新日:2023年01月19日