令和2年度前橋市自然環境保全推進委員会

審議会名

令和2年度前橋市自然環境保全推進委員会

日時

令和2年12月10日(木曜日)
午後2時00分から午後3時00分

場所

前橋市役所本庁舎3階 32会議室

出席者

(1)自然環境保全推進委員

大森委員長、篠原副委員長、大嶋委員、金杉委員、小西委員、宮原委員、森口委員

(2)環境部長

南雲環境部長

(3)事務局

大原環境森林課長、大山環境政策係長、須田赤城森林事務所長、中島有害鳥獣対策担当係長、亀井環境政策係員

欠席者

姉崎委員

議題

議事

(1)委員長・副委員長の選任について
(2)特定外来生物の対応について
(3)「みぢかな季節かんじ隊(サクラ・ツバメ・セミ)」について
(4)自然環境調査の実施予定について
(5)その他

会議の内容

1 開会

大原環境森林課長

2 あいさつ

南雲環境部長

3 議事

議題に入る前に、委員会の成立要件の確認を行い、委員8名中7名の出席により本日の会議が成立していることが報告された。

(1)委員長・副委員長の選任について

委員長には大森委員、副委員長には篠原委員が選任された。

(2)特定外来生物の対応について

議長(大森委員長)
それでは、議事(2)特定外来生物の対応について事務局より説明をお願いしたい。

事務局(亀井主事)
資料1「令和2年度に確認された特定外来生物について」に基づき、説明を行った。

金杉委員
クビアカツヤカミキリについて、被害木に脱出孔は見られたか。

事務局(大山環境政策係長)
果樹園全体を目視確認したが、脱出孔はなかった。木に成虫がついていたという状況である。

金杉委員
当該果樹園で発生したのではなくて、どこからか飛来したものがついていたという状況か。

事務局(大山環境政策係長)
その通りである。その後、新たな個体が見つかったという報告はない。

金杉委員
3匹見つかったというのは気になるところである。1匹であれば、車などの移動に伴ってついてきたものが、たまたま発見されたという可能性が考えられるが、3匹発見されたということは、発生源が近くにあってもおかしくない。来年の6月から8月の時期に発生が見られるかどうかが、そこに定着したかどうかという一つの指標になる。

事務局(大山環境政策係長)
今後の対応はどうすればいいか。

金杉委員
巡回を徹底し、細かく見ていくしかない。

事務局(大山環境政策係長)
市有施設すべてのサクラに防除対策をするのは予算的に難しいので、まずはサクラの名所となっているところから対策を始めている。

金杉委員
クビアカツヤカミキリは大きな桜の木を狙いやすいので、できれば小中学校のサクラからもフラスが出ていないか確認する必要がある。胸高直径で30センチメートル以上のサクラを見ていくとよい。
また、セアカゴケグモとクビアカツヤカミキリについて報告があったが、令和2年度に市内で初めて確認された特定外来生物を報告しているということでよいか。

事務局(大山環境政策係長)
その通りである。

(3)「みぢかな季節かんじ隊(サクラ・ツバメ・セミ)」について

議長(大森委員長)
つづいて、議事(3)「みぢかな季節かんじ隊(サクラ・ツバメ・セミ)」について説明をお願いしたい。

事務局(亀井主事)
資料2から資料4「みぢかな季節かんじ隊(サクラ・ツバメ・セミ)」について説明を行った。

議長(大森委員長)
ただいま事務局から説明があったが、まずはサクラの報告について各委員さんから質問や意見などがあれば発言をお願いしたい。

事務局(大山環境政策係長)
今年度は例年と比べて、開花から満開までの時期が早くなっているが、現在、地球温暖化防止実行計画の改訂作業中であり、気候変動の適応策について盛り込む予定のため、地球温暖化が生態系にもたらした影響があればご教示いただきたい。

金杉委員
昆虫であれば、コガネムシの仲間でアオドウガネという虫がいるのだが、元々前橋市周辺では見られなかった。以前まではドウガネブイブイという虫が見られていたが、5年から10年前からアオドウガネが見られるようになってきており、今ではアオドウガネの方が多いのではないかと思う。他の昆虫も探していけば、出てくると思う。地球温暖化の影響が一因ではないかと考えられる。

小西委員
ホソミイトトンボも少し前までは見られなかったが、3、4年前から見られるようになった。

金杉委員
秋によく見られるツマグロヒョウモンは、本来ならば寒くなると死んでしまうが、地球温暖化の影響で越冬するようになり、定着してしまっている状況である。

議長(大森委員長)
シダの仲間でイヌケホシダは、元々、南日本などに生息する亜熱帯から熱帯性のシダだが、温室から抜け出したものが、石垣に生えるということで、るなぱあくの石垣や石倉町の上越線脇の溝で生えているのが確認された。亜熱帯性の植物が越冬できるような環境が整いつつあるということである。

議長(大森委員長)
続いて、ツバメの報告について各委員さんから質問や意見などがあれば発言をお願いしたい。

小西委員
日本野鳥の会でもツバメ・イワツバメの初認情報などを全県的に収集しているが、前橋市内でこれだけ情報が集まるのは、かなり貴重である。気象台も来年から生物季節観測を廃止するということで、この調査はぜひ継続してもらえれば、貴重な資料となる。ちなみに日本野鳥の会群馬の記録では、県内で最も早いツバメの初認情報は2月23日に伊勢崎市内、イワツバメは3月5日に高崎市内で確認されている。前橋市内で最も早い記録は3月18日で田口町という記録があるが、前橋市の調査の方が早い記録となっている。

事務局(大山環境政策係長)
小西委員からお話があったとおり、来年度から気象台の生物季節観測の植物を除く項目がなくなるということで、来年度以降、みぢかな季節かんじ隊(ツバメ・セミ)の参考として載せている気象台のデータが入らないことになる。このため、来年度以降の掲載方法について意見を頂戴したい。

小西委員
来年度以降は1年ごとに気象台のデータから前橋市のデータに載せ替えていくのはいかがか。

議長(大森委員長)
直近のデータとの比較ができるため、当面の間は気象台のデータがあっても良いと思う。最終的には、小西委員に提案いただいたようにするのはいかがか。

事務局(大山環境政策係長)
承知した。当面はこのまま気象台のデータを載せて、頃合いをみながら前橋市のデータに載せ替えて、経過を見ていくこととしたい。

金杉委員
気象台の生物季節観測がなくなることを踏まえて、今後は調査範囲を広げて、より簡易的に情報収集できるとよい。みぢかな季節かんじ隊の調査は、調査結果を郵送で提出してもらうのか。

事務局(大山環境政策係長)
郵送かメールで提出されることが多い。

金杉委員
多くの方に身近な生き物について興味を持ってもらうために、しっかりした調査とは別に、ホームページなどで簡単に報告できるような形が取れるとよい。

事務局(大山環境政策係長)
みぢかな季節かんじ隊の調査は、以前よりも報告方法を簡素化して、取り組みやすいようにしているので、より取り組みやすいように調査するのであれば、SNS活用し、そこから答えてもらえるようにする方法であればできると思う。

金杉委員
カッコウやウグイスなどの初鳴きやジンチョウゲ、キンモクセイの匂いなど、身近なところから自然に対して興味を持ってもらえるとよい。

事務局(大原環境森林課長)
本調査は「季節をかんじ(感じ)隊(たい)」というところから出発しているため、季節にあった生き物を調査していければと思っている。植物も動物も種類が多いため、その中からどういったものを調査すればよいか相談させていただきたい。

金杉委員
誰もが知っているようなわかりやすいものでよい。気象台がやっていた調査からわかりやすそうなものをピックアップしてやっていくのでもよい。

事務局(大原環境森林課長)
承知した。

議長(大森委員長)
気象台の生物観測がなくなってしまうわけだが、生態系がどのように変化しているのかを見るうえでは、非常に重要な情報のため、この穴を埋めるべく、SNSも活用しながら、調査の検討をよろしくお願いしたい。

金杉委員
調査項目を選ぶのが難しければ、各委員からアドバイスできる。

事務局(大原環境森林課長)
その時は相談させていただきたい。

議長(大森委員長)
続いて、セミの報告について各委員さんから質問や意見などがあれば発言をお願いしたい。

金杉委員
エゾゼミが朝倉町など市街地で確認されているが、エゾゼミは山地性であり、前橋市内であれば国道353号線よりも北部で見られることが多いため、確認された状況を知りたい。

事務局(亀井主事)
朝倉町で確認されたエゾゼミは鳴き声での確認である。箱田町の報告については、目視か鳴き声かわからない。

事務局(大山環境政策係長)
昨年度はエゾゼミの報告はなかった。

金杉委員
ミンミンゼミやヒグラシ、ツクツクボウシは鳴き声でわかりやすいが、ニイニイゼミなども鳴き声が地味であるため、データが少ない。鳴き声を間違って報告している可能性もあり得るが、報告された時期的には、発見されてもおかしくない時期である。セミの場合は樹木の移動に伴って、根についていた幼虫も移動して持ち込まれてしまうことがあるため、持ち込まれたセミの可能性もある。

(3)「自然環境調査の実施予定」について

委員長(大森委員長)
つづいて、議事(4)「自然環境調査の実施予定」について説明をお願いしたい。

事務局(大山環境政策係長)
資料5「自然環境調査の実施予定」について説明を行った。

(5)その他

議長(大森委員長)
その他議題等はあるか。
各委員や事務局から何かあれば、発言をお願いしたい。

事務局(中島有害鳥獣対策担当係長)
当日配布資料「家畜伝染病発生防止対策の実施」について説明を行った。

小西委員
鳥インフルエンザは基本的にカモなどの渡り鳥が冬にやってきて、ウイルスに感染したカモのフンに触れた小動物などがウイルスを媒介していると言われている。カモのフンを市で定期的に採取して検査しているということはあるか。

事務局(大原環境森林課長)
市ではやっていない。群馬県で死亡野鳥の検査をやっている。

事務局(中島有害鳥獣対策担当係長)
国内感染は基本的に小動物が間接的に持ち込んでいるということか。

小西委員
そういわれているが、現実的にはネズミなどはどんなに対策しても入ってしまうのではないかと思う。

金杉委員
鳥インフルエンザであれば人への感染も懸念されるため、野鳥の死骸は触らないように周知する必要がある。

事務局(中島有害鳥獣対策担当係長)
複数羽以上の不自然死の場合は触らないようにある程度周知がなされている。

議長(大森委員長)
以上をもって議事を終了する。

4 閉会

大原環境森林課長

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更新日:2020年12月16日