食中毒の事案発生について (令和5年11月21日(火曜日)発生)

前橋市内の医療機関から、「市内の飲食店が提供した食品が原因の食中毒疑いの患者が入院している」旨の電話連絡があり、調査しました。

その結果、下記の対象施設で提供された食品を原因とする【動物性自然毒(パリトキシン様毒(推定))】による食中毒と断定しました。
事件の概要は以下のとおりです。

概要

原因施設

市内飲食店

違反内容

食品衛生法第6条第2号違反

(有毒物質が含まれる食品の提供による食中毒発生)

調査結果

令和5年11月21日(火曜日)昼に、原因施設で提供された食品を喫食した2人のうち2人が症状を呈していることを確認し、以下のことが判明しました。

  • 発症者は、当該施設が提供した食品を喫食後に中毒症状を呈しました。
  • 発症者の症状は、パリトキシン様毒を摂取したことによる食中毒症状及び潜伏期間と一致しました。
  • 当該施設で喫食した食品の他に中毒症状を呈する食品がありませんでした。
  • 発症者を診察した医師から食中毒発生届が提出されました。

以上により、当該施設で提供された食品を原因とする食中毒事件と断定しました。

施設の措置

営業停止命令3日間(令和5年11月25日(土曜日)から令和5年11月27日(月曜日)まで)

指導内容

残品の撤去及び営業者への衛生指導

パリトキシン様毒

パリトキシン様毒はアオブダイ属アオブダイやハコフグ属ハコフグなどの有毒魚に含まれます。加熱調理しても毒性は失われず、加熱調理により毒成分は煮汁などに移行すると考えられています。主症状は横紋筋の融解に由来する激しい筋肉痛(横紋筋融解症)で、しばしば黒褐色の排尿(ミオグロビン尿症)を伴うこともあります。また、重篤な場合には死に至ることもあります。

1953年から2020年にかけて、少なくとも46件の発生があり、患者総数は145名(うち死亡者8名)となります。

 

主な原因食品

ブダイ科アオブダイ属アオブダイ、ハコフグ科ハコフグ属ハコフグ、ブダイ科ブダイ属ブダイ、ハコフグ科コンゴウフグ属ウミスズメなど

 

発病までの時間、及び主な症状

潜伏期間 おおむね12~24時間。横紋筋融解症、ミオグロビン尿症、呼吸困難、歩行困難、胸部の圧迫、麻痺、けいれんなど。

予防・対策

有毒魚の喫食を避ける以外に明確な予防法はありません。

 

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健康部 衛生検査課 食品衛生係

電話:027-220-5778 ファクス:027-223-8835
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更新日:2023年12月10日