食中毒の原因(腸炎ビブリオ)

腸炎ビブリオ

腸炎ビブリオ(TCBS培地上のコロニー)の写真

腸炎ビブリオは、沿岸海域や汽水域(川水と海水が混ざり合う場所)の海水中や海の泥の中に生息している細菌です。
夏場など、水温が20度以上になると増殖活動が活発になり、海水中に浮遊するようになります。そのため、沿岸海域で水揚げされる魚介類の表面には、腸炎ビブリオが付着している可能性があります。
腸炎ビブリオは塩分を好む性質があるため、生の魚介類を扱った手や調理器具で漬物(一夜漬けなど)を扱ったことにより、食中毒が発生した事例もあります。
しかしながら、塩分を好む反面、水道水等の真水には弱いといった特徴があるので、調理前の洗浄が効果的です。

主な原因食品

アジやサバなどの近海産魚介類の生食(調理加工時に菌に汚染された刺身、寿司等)
腸炎ビブリオに汚染(二次汚染)された食品

発病までの時間、及び主な症状

8~24時間の潜伏期間ののち、上部腹痛、下痢、発熱、悪心といった症状が表れます。

予防・対策

腸炎ビブリオは真水に弱いことから、海産魚介類は、調理前に水道の流水でよく洗いましょう。(洗浄の際は跳ね水に注意してください。)
魚のエラやヒレの隙間にも菌が潜んでいることがあるので、魚介類を調理する包丁やまな板は専用のものを使い、適宜洗浄するように心がけてください。
また、魚介類を取り扱う前後は、手洗いを励行しましょう。
温度の上昇とともに腸炎ビブリオは増殖するので、魚介類の保存は、可能な限り低温(4度以下)で管理するようにしましょう。
海産魚介類に付着した腸炎ビブリオが、他の食品を汚染することがないように、調理加工の際は器具類の洗浄、殺菌及び使い分けをすることが大切です。

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更新日:2020年10月07日