食中毒の原因(腸管出血性大腸菌)

腸管出血性大腸菌

腸管出血性大腸菌(電子顕微鏡下)の写真

腸管出血性大腸菌は、O157やO26などの血清型に多く見られ、人に感染するとベロ毒素という毒素を産生します。
産生されるベロ毒素は毒性が強く、人の腸管壁に障害を与え、血便を引き起こし、さらに腸管から吸収されて血液中に入ると、腎臓や脳にも障害を与え、ときに重篤な症状(溶血性尿毒症症候群や急性脳症)を引き起こすことがあるため、医療機関等での適切な処置が必要なことがあります。

主な原因食品

加熱不十分な食肉(ハンバーグ、成型肉など)
消毒不備の水(なま水など)
二次汚染された食品など

発病までの時間、及び主な症状

2~7日(腸管出血性大腸菌の場合)
(注意)病原大腸菌の種類によって発病までの時間は異なります。
下痢(血便)、発熱、腹痛などの症状が表れます。
ベロ毒素産生により、ときに溶血性尿毒症症候群(HUS)や急性脳症を発症することがあります。

HUS溶血性尿毒症症侯群(Hemolytic Uremic Syndrome)って?

様々な原因によって生じる血栓性微小血管炎(血栓性血小板減少性血管炎)による急性腎不全で、以下のような症状が見られます。

  • 破砕状赤血球を伴った貧血
  • 血小板減少
  • 腎機能障害
  • その他、顔色不良、乏尿、浮腫、意識障害など

HUSは腸管出血性大腸菌感染の重症合併症の一つであり、子どもと高齢者に起こりやすいのでこの年齢層の人々には特に注意が必要です。

予防・対策

適切な手洗いを励行しましょう。
腸管出血性大腸菌は、75度、1分以上の加熱調理によって死滅します(中心部までしっかりと加熱しましょう)
二次汚染の防止(まな板、包丁の使い分けなど)

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健康部 衛生検査課 食品衛生係

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更新日:2020年10月07日