ノロウイルス食中毒に注意しましょう!

 ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は年間を通して発生していますが、特に冬季に多発します。

 ノロウイルス食中毒の発生は感染性胃腸炎の多発時期と深い関連性があり、感染性胃腸炎の患者が急増すると、その数週間後にノロウイルス食中毒の発生が増加する傾向が認められています。

ノロウイルスについて

電子顕微鏡で見たノロウイルスの写真

 ノロウイルスは直径25~35ナノメートルのとても小さなウイルスです。
 人の腸の中で増殖するので、とても少ない量(10~100個の摂取)でも発症します。
 自然界での抵抗力が強く、比較的長期間感染性を保持しています。

症状

腹痛のイラスト

主な症状は吐き気やおう吐、下痢です。
食べてから1~2日後にこうした症状があらわれ、人によっては発熱や腹痛を伴うこともあります。
通常は1~3日で症状は治まりますが、ウイルスの排泄は一般的には1週間~1ヶ月程度続きますので、調理及び介護施設等にお勤めの人、医療従事者などは回復した後も用心しましょう。
免疫力の弱い乳幼児や高齢者では症状が重くなる場合があり、注意が必要です。

予防

手洗いのイラスト

対策1 「手洗い」

手洗いは、予防にとても効果的です。
外出後やトイレの後、食事の前、調理する前などは、石けんを十分泡立て、ていねいに手を洗いましょう。

対策2 「食品の加熱・調理器具の消毒」

ノロウイルスは熱に弱いので、食品の中心までしっかり熱が通るように、中心温度85~90度以上で90秒間以上加熱しましょう。
カキなどを調理した際は、他に汚染しないよう配慮し、また調理器具は使用後、洗浄・殺菌しましょう(80度以上の熱湯で5分間以上か、塩素系漂白剤による殺菌が有効)。
アルコール消毒や逆性石けんでは、ノロウイルスは死滅しません。

対策3 「体調管理」

冬の風邪症状はノロウイルスによることも少なくありません。
下痢や風邪の症状があるときは、トイレの後や食事前は入念に手洗い・うがいをしましょう。
特に調理及び介護施設等にお勤めの人、医療従事者などは感染が疑われたら、症状がおさまっても1週間から1ヶ月程度はウイルスが排泄されている可能性があるので、直接食品に触れないなどの配慮をしましょう。

感染の拡大を防止するには

 ノロウイルスは乾燥すると空気中に舞い上がり、それが直接口に入って感染を広げてしまうことがあります。

対策1 「おう吐物処理」

 おう吐物の処理は、乾燥しないうちに手早く行うことが重要です。
 感染防止のためにマスク・エプロン・ビニール手袋を着用して処理しましょう。

  1. 使い捨ての布やペーパータオルで外側から内側に、ウイルスを飛ばさないように静かにふき取る。
  2. ふき取ったものは、すぐにビニール袋に入れ密閉する。ビニール袋に0.02%次亜塩素酸ナトリウムをしみこむ程度に入れて消毒する。
  3. 汚染された場所は0.1%次亜塩素酸ナトリウムをしみこませた布やペーパータオルでふく。
  4. 10分程度放置したら水ぶきする。
汚物処理にはマスク・エプロン・ビニール手袋が必須です。

対策2 「洗濯」

 おう吐物や排泄物で汚れた衣類やシーツは、処理する人の手について汚染が広がる可能性があります。
 汚物をしっかり水で洗い流して、塩素系漂白剤に約30分間漬けるか、熱湯消毒するかして殺菌・消毒した後、他の洗濯物と分けて最後に洗濯しましょう。

対策3 「掃除」

 手が触れる可能性のある場所は、ノロウイルスが付いている可能性があります。
 蛇口やドアノブ、手すりなどを0.02%次亜塩素酸ナトリウムで消毒し10分後に水ぶきしましょう。
 消毒できない所は、消毒箇所をお湯やスチームアイロンの蒸気などを使って殺菌しましょう。

対策4 「お風呂」

 ノロウイルスは少量でも感染するのが特徴の一つです。
 感染してしまったらできるだけ浴槽に入らないようにしましょう。

  • 消毒液の作り方については下記リンクをご覧ください

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更新日:2020年10月07日