令和6年度第2回前橋市みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議

審議会名

みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議

会議名

令和6年度第2回前橋市みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議

日時

令和7年1月30日(木曜日) 午後1時30分 ~午後2時50分

場所

前橋市保健センター4階 集団指導室

出席者

(委員)
石原委員、高松委員、道下委員、鶴田委員、瀬戸委員、角張委員、田中委員、佐藤委員、沛野委員、藤本委員、宮坂健康部長、大西保健所長、片貝教育委員会教育次長

(関係課)
(社会福祉課)横山課長補佐、(長寿包括ケア課)齊藤副主幹、(障害福祉課)田村課長、(こども支援課)望月課長、(こども施設課)池田主任保健師、(保健総務課)阿部課長、(国民健康保険課)羽鳥課長、(教育委員会総務課)高橋課長、(教育支援課長)安藤課長

(事務局)
樋口健康増進課長、市田課長補佐、唐鎌副主幹、関副主幹、伊藤主任保健師、安藤主任保健師、亀山主任歯科衛生士

(傍聴者)
なし

欠席者

(委員)鳥居委員、瀬下委員
(関係課)本間社会福祉課長、岡田こども施設課長
(事務局)水澤主任

議題

1.議事

(1)令和6年度前橋市歯科保健年報追加

(2)妊娠期の歯科受診について

(3)前橋市保育施設における歯科健診結果について

(4)令和6年度歯と口の健康教室実施状況について

(5)令和6年度成人歯科健康診査の取組について

          スマイル健診での歯科アンケート結果とRDテスト結果

(6)令和5年度シニア元気アップ教室におけるパタカ測定結果及び令和6年度オーラル

          フレイル予防の周知啓発について

2. 意見交換

会議の内容

1 開会(司会:健康増進課長)

2 挨拶

(健康部長挨拶)

歯と口腔の健康づくりは、生涯にわたる全身の健康の保持増進のため、さらには食と会話を通じた人生の楽しみのために非常に重要な役割を果たしている。本日の会議では様々な取組状況を報告するが、忌憚のないご意見を賜りたい。市民の一層の歯と口腔の健康の増進に繋げていくため委員の皆様にご協力願いたい。

(会長挨拶)

しっかり噛み、なんでも食べられることは健康寿命にとって重要ということは皆さんご存知の通り。その他に口の中は顔面を構成している。例えば発音するには歯が大事になる。また顎を動かす筋肉は表情を作る。発音がうまくできない。食事をうまく噛めないことは社会性も失われてしまう。全身疾患との繋がりもあり、糖尿病と歯周病の関連、動脈硬化、脳梗塞と歯周病の関連もエビデンスが確認されている。口の中をケアすることが将来の健康にとって非常に重要である。コロナ禍に入る前は歯科医師会も情報発信できていたが、新型コロナウイルス感染症により受診控えが起きた。今現在も感染予防対策を診療に生かしており、今までに歯科診療からクラスターが出たことはない。口腔だけでなく全身の健康維持のために歯科受診するよう胸を張って言える状況になった。本日は様々な分野の方々からそれぞれのお立場から、歯と口腔の健康の維持、それが全身の健康につながるということを推進していくことについてご協議いただきたい。

(副会長挨拶)

歯と口腔の健康づくりは全ての年代において重要なことである。様々な方面の方に参加していただくこの会議は非常に重要。また対面で開催できることも大事。貴重な本日の会議を実りあるものにしていきたい。

3 議事

(1)令和6年度前橋市歯科保健年報追加(報告)

(議事(1)については、事務局より資料1より説明。)

(2)妊娠期の歯科受診について(こども支援課)

(議事(2)については、こども支援課より資料2より説明。)

(道下副会長)

記載のとおり、かかりつけ歯科医院がなく定期受診がない人を妊婦歯科健診で約11%拾い上げられたと認識している。今後も少子化が進んでいくと予想されるが拾い上げることが重要なため今後も事業継続していただきたい。もう一点。ひまわりの会というマタニティマークを作成しているNPO法人がある。今回妊婦歯科健診の受診勧奨ポスターを作成した。産婦人科医会もこの運動に賛同しポスターを医院に貼って周知している。

(3)前橋市保育施設における歯科健診結果について(こども施設課)

(議事(3)については、こども施設課より資料3より説明。)

(佐藤委員)

乳歯や永久歯など歯にも種類があるが、小さい子供のむし歯は生え変わってしまう乳歯。いずれは生え変わってしまう歯ではあるがそのあたりの治療はどのように進めるのだろうか。

(石原会長)

永久歯が下の前歯、下の奥が六歳くらいで生える。保育園であると、ほとんどが乳歯が生えそろうくらい。そこで残念ながらむし歯になってしまった方が、その歯を放置して生え変わるまでにはかなり時間があり、悪い影響が起きてしまうため、治療の対象となる。3歳くらいのこどもであると、まだ歯の治療をする体力がなかったり、泣いて拒否されるなどあるので、予防的な処置をして、小学校入学までにある程度治すのが良い。この年代で、大きなむし歯を作るのは治療が大変になるので避けたい。乳幼児期の歯磨きや栄養などの生活習慣は大切。

(4)令和6年度歯と口の健康教室実施状況について(教育委員会)

(議事(4)については、教育委員会より資料4より説明。)

(高松委員)

小学校と中学校の指導内容は異なり、小学校の指導内容は、主にむし歯について。現状として、小学校のむし歯の本数は減少してきている。一方、中学校の指導内容は、歯肉炎が増加することから、主に歯肉炎について。目標は、歯肉炎に自分で気づくこと。

(石原会長)

お口の健康教室について、3年に1回ということは、低学年と高学年で必ず授業が1回はあるのか。

(教育委員会)

事前に調整を行い、全ての学校で行っている。市内中学校は全部で20校あり、平均7校ずつ実施している。

(石原会長)

毎年行えればよいが、マンパワー等の問題もある。

(5)令和6年度成人歯科健康診査の取組について

スマイル健診でのアンケート結果とRDテスト結果(健康増進課)

(議事(5)については、事務局より資料5より説明。)

(石原会長)

受診シールに気が付かなかったというのは、成人歯科健康診査についてのみ気が付かなかったのか、それとも他の健診を含む封筒自体に気がつけなかったのか。

(健康増進課)

どちらも考えられる。成人歯科健診の受診シールが2枚目に記載されているため、2枚目の健診に気付かなかったという方がいる。

(石原会長)

数年前に封筒のサイズが小さくなり、シール自体も小さいので、今後工夫を。

(高松委員)

歯間清掃用具の使用について、フロスや歯間ブラシを使うタイミングが人によって違う。

(健康増進課)

健康教室で市民からよく質問がある。歯間ブラシとフロスは先に使うと良いと言われているが、疑問に思っている。

(高松委員)

今後よく動向を見ていきましょう。

(石原会長)

歯ブラシ後に後からフロスや歯間ブラシを使ってプラークが出たときに、この汚れをどうしたら良いかと考えたときにもう一回歯ブラシできれいにする話になる。最初に歯間ブラシ合理的かもしれないが、汚れが多い状態であると入れづらい。2回やるのはおすすめと思う。

(6)令和5年度シニア元気アップ教室におけるパタカ測定及び令和6年度オーラルフレイル予防の周知啓発について

(議事(6)については、長寿包括ケア課より資料6より説明。)

(石原会長)

咀嚼の話が出た。噛む筋肉は非常に強いが、口を開ける筋肉は噛む筋肉に比べると弱く、細いため衰えやすい。パタカもそうだが30秒間に空嚥下を何回できるかという検査でも思ったよりできないことが多い。口腔機能低下を予防するために舌の体操等を実施してほしい。

(意見交換)

(石原会長)

事業者が支払う医療費について。以前、大手企業のデンソーによる調査結果では、継続的に歯科健診を実施している集団(任意)としていない集団を経年的に追跡した。継続的に歯科健診を実施している集団は医療費総額が減少または横ばいだった。お口のケアをすることで全体の医療費を下げることにつながると示された。これは健康経営、つまり会社の経費削減にもつながり多方面に効果がある。

(高松委員)

他にも杉並区で医療費が切迫した際の事例がある。区長の経験から、お口の健康が全身の健康につながるということで歯科健診に力を入れた。数年後、医療費削減につながった。政府の骨太方針をみると令和7年度から国民皆歯科健診が始まる。そろそろ健診を受けること以上のことをしていかなければいけないと考えられる。歯科医師会でも歯科健診について周知啓発していくが前橋市も歯科健診の必要性を再認識してほしい。

(鶴田委員)

昨年乳幼児期における口腔機能についての研修会に参加した。口腔機能の発達について動画で確認でき理解しやすかった。歯の生えてくる本数によって離乳食の進め方を変更していくことが望ましいことを学んだ。

(瀬戸委員)

デイサービスのような場所だと食事前のお口の体操があり、働く職員も歯科に対する意識が高いと感じられる。高齢者自身は定期的な歯科受診の意識が低い。

(石原会長)

地道に周知していくことが大事。検査・治療により改善した実体験などあるとまた意識も変わってくるだろう。

(角張委員)

事業所歯科健診については通常の健康診査と一緒に実施することが望ましいと考える。歯科健診を受診する際の窓口についての情報がよりわかりやすくなるように、ポスター作成などあるとありがたい。保育施設での歯科健診結果でむし歯ありの割合が大きく減少している。むし歯は大人から子供に感染する感染症であると聞いた。感染予防が世間で広まってきた効果なのか。高齢者には情報が届いていないため、箸を共有することがある。むし歯の予防対策についての周知啓発もしていただけるとありがたい。

(石原会長)

むし歯も歯周病も感染症。ミュータンス菌などの口腔内の細菌が原因。特定の菌が口腔内に多い、溜まりやすい環境が問題。家族だけでなく様々な感染源があるため菌をゼロにすることができない。箸を共有しないこともそうだが、それぞれが自身の口腔ケアをしっかりすることも重要。歯が生えてくると口腔内の菌が定着してくる。口の中の酸性状態が強いとか、甘いものを食べることが多くむし歯菌の栄養源が多い状態は、むし歯菌が増えて定着してしまう。生活習慣を整えることも大事。

(高松委員)

児童施設や遊具があるところでは咥えたり、触った手を口に入れることが感染源の一つになると考えられる。むし歯ありの割合が減少しているのは保護者の意識の変化にも思える。小学生でも高学年になるほどむし歯の保有率は上がっていく。それは親の話を聞かなかったり、部活や勉強で夜食や菓子類の摂取が多くなったりすることが原因と言われている。幼少期も含めて保護者の意識も関係しているのではないかと考える。

(石原会長)

コロナ禍で対応困難だった商工会議所に対しての事業所歯科健診についての周知を積極的にしていきたい。

(田中委員)

年に一度ある保育園での歯科健診の様子を見ると、資料3であったようにむし歯の数が少なくなってきていると、園医の先生から聞く。しかし、かみ合わせが以前より目立つと指摘されたことがある。その結果、歯科医で相談してなにか保護者に対してアドバイスがあると良い、と感じている。

(石原会長)

小児を中心に診ている先生も増えているので、そちらでより詳しくアドバイスしてもらえていると思う。かみ合わせとなると、保育園、幼稚園から小学校高学年にかけて一気に顎が成長する。顎の成長のケアも重要になる。より強く、よりも回数を噛んで顎を動かすということが非常に重要。加えてむし歯を作らないというのが一点。食生活も大切で、甘く柔らかいものばかり食べるのではなく、噛みごたえのある健康的なものを食べるように、ということを周知できれば、と思っている。歯科医師会としても今後、園医の先生と一緒になにかできればと思っています。

(佐藤委員)

何年か前に幼児教育の研修会の場で保護者から、子供に熱いものを与える時に、口の中にいる歯周病菌が入ってしまうので、「息を吹きかけて冷ましてはいけない。」と聞いた。ただ、その時は結論が出なかった。妊婦の歯科健診でお母さんが口の中の健康状態を守りましょうというところに話を持っていけば良かったと思っている。

(石原会長)

行動一つ取り上げて原因を断定できない。保護者がどんなに気をつけていても家庭以外の場所でうつることもある。口腔内の常在菌をゼロにするのは難しいが、保護者もお口のケアを気をつけて比較的良好な状況に保ち、悪玉菌の少ない環境ができていると、こどもも似たような菌の少ない状況になっていく。受診率の高い妊婦歯科健診の場でも歯科医院から、お母さん自身の口腔管理と、こどもの口腔管理が必要であるという話をしていると思う。

(沛野委員)

小学校では、食後のあとに歯磨きをしている。中学、高校は一斉に歯磨きをしていない。中学校のお子さんが歯ブラシを持っていきづらい状況があると聞いたことがある。学校の先生から止められたと聞いた。

(教育委員会教育次長)

個別具体例は把握しきれていないが、一般的には学校に持っていくことを止めていないと思う。小学校と違って一斉に歯ブラシをする時間を設けていないが、それぞれの判断の中で実施していると認識している。

(沛野委員)

市教委として生徒や保護者向けに、歯ブラシを持っていっても良いと周知していただきたい。

(教育委員会教育次長)

まずは現状を確認したい。(→後日、指摘のあった該当校に確認したところ、歯ブラシ持参を禁止している事実は確認されなかった。)

(石原会長)

ぜひ、よろしくお願いします。

(藤本委員)

食生活改善推進員をしている。口から食べ物が入って、それを基に健康になっている。口の健康はとても重要。しかし、年とともに歯の強度が衰えてきてしまい、硬いものを食べて歯が折れてしまう人も聞く。歯科医院での治療は進歩していてとてもきれいに治すことができるようになっている。他にも、歯ぎしりのケアのためのマウスピースなど、昔の歯科医院は「歯の治療」というイメージがあったが、今では予防にも力を入れている状況がよくわかる。会議に出ることでますます歯の健康に対して目を向けるようになり、勉強になった。小さいときから歯の重要性を知るためには、ラジオ体操のように、歯ブラシ体操をみんなでできると歯の意識が向上できるのではないかと感じた。

(石原会長)

もし、トラブルが起きたとしても、治療をしてしっかり食べられれば、健康になっていける。生涯健康的に食事ができるために、後手に回るより、予防をして未然に防いでいくことが重要。結果として最小限なケアでできたほうが自分にとって得である。経済的にも良いし、健康にも繋がっていく。各部所において、予防の重要性についてご周知いただきたい。予防のためにぜひ健診を有効に使っていただきたい。歯科健診はがん検診と比較すると、切迫感が少ない。健診をきっかけとして、今後お口のケアをしていくということが重要。ぜひ気軽な気持ちで受けていただきたい。5年に一度よりも間隔が短くなると歯と口の健康への意識が上がってくるかと思う。

4 閉会(司会:健康増進課長)

以上

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更新日:2025年03月04日