令和6年度第1回健康づくり推進協議会
審議会名
健康づくり推進協議会
会議名
令和6年度第1回前橋市健康づくり推進協議会
日時
令和6年10月17日(木曜日)午後1時30分~午後3時00分
場所
前橋市保健センター 4階 集団指導室
出席者
(委員)
家崎委員、福島知典委員、内田委員、岸委員、池田委員、松本委員、石井委員、六川委員、山口委員、山岡委員、前原委員、多胡委員
(事務局)
大西保健所長、樋口健康増進課長、市田課長補佐、五百川課長補佐、阿久津課長補佐、唐鎌副主幹、関副主幹、伊藤主任保健師、安藤主任保健師、水澤主任
(傍聴者)
なし
欠席者
塩ノ谷委員、西田委員、藤野委員、小野里委員、赤石委員、福島知香委員
議題
(1)健康まえばし21 第3次計画の概要について
(2)令和5年度の実績・今後の取組について
(3)働く人のニューイヤーウォーキングについて
会議の内容
1 開会(司会:健康増進課長)
2 挨拶
(保健所長挨拶)
本市は、平成16年度に健康増進計画である「健康まえばし21」を策定し、市民の健康寿命の延伸を目指し、推進している。昨年度は第2次計画の期間が終了することから、これまでの取組の総合的な評価を行った。第2次計画の10年の間に、健康や地域保健の状況は大きく変化し、今後も急激な少子高齢化の進行に伴い、医療・介護ニーズの増大が見込まれる。そうした状況を踏まえた上で、市民一人一人の主体的な健康づくりを推進し、Well-beingの向上を目指すために、今年度、新たに健康まえばし21(第3次計画)を策定した。計画の基本理念は「みんなが健康 みんなで健康」。生涯にわたる健康の維持を目指し、地域・職域、関係団体、関係機関、行政が一丸となって取り組む必要性を掲げている。
健康づくりは行政だけで推進できるものではない。本協議会では、医療・福祉・地域職域関係等、様々な機関から代表の皆様に集まっていただいている。市民の健康寿命の延伸のため、より実効性の高い計画となるよう、委員の皆様には、ぜひ忌憚のないご意見を賜わりたい。
3 自己紹介
各委員が自己紹介(団体・氏名)をした。
4 会長・副会長選出
会長:家崎委員
副会長:塩ノ谷委員
5 議事
(1) 健康まえばし21 第3次計画の概要について
(議事(1)については、安藤主任保健師が資料1により説明。)
(家崎会長)
女性の健康は、社会進出や骨粗鬆症の問題、それから若い世代の死亡率は女性特有のがんが多いという事象があるため、乳がん・子宮がん等が関連する。女性特有の疾患への対策はこれから行っていかないといけない。内容が多岐に渡っているが、課を超えて色々な事業が展開されている総括ということでよいか。概念はわかるが、実際どういうことやっているのか、どういう事業が行われているのかがわかると良い。
(健康増進課長)
この後の報告で、具体的な話は報告させていただく。
(前原委員)
目標やそれに向かっていくことは分かる。昔のさわやか健診から今は特定健診という形になったが、受診率は減ってきているのか、横ばいなのか知りたい。前橋はがん検診を無料で実施した経緯があり、今は一つの検診に500円で行っているが、無料の時のがん検診の受診率と、500円で実施した受診率が変わるのか等、実際の数字があれば教えてもらいたい。
(家崎会長)
がん検診の有料化に伴う受診者数だが、胃がん・子宮がん・乳がん検診に関しては数年前から隔年になった。その影響で受診者数が変わった。
(前原委員)
隔年にしたのは何故か。
(家崎会長)
厚生労働省からがん検診のガイドラインが報告されており、胃がん・子宮がん・乳がん検診は二年に一回でも毎年でも、あまり死亡率に変化はないため、コスト等を考えて隔年にした。集団検診の場合のがん発見と個人受診時のがん発見に対する感覚は違う。あくまでもがん検診は、税金を使って行うプログラムのため、言い方は悪いが、ある程度見逃されても仕方がない。そこが一般の健康な人と、感覚のズレがある。マススクリーニングはあくまでお金がベースになる。
(前原委員)
前橋市は全国で初めてだったと思うが、がん検診を無料化した。最後は2人に1人ががんになるという状況の中で、前橋市はすごいことができたと思った。健康を謳う前橋市にとって、多少お金がかかっても市民の健康を守る、がんの早期発見・早期治療のために、がん検診は毎年受けてもらうのがいいのかなと思った。がん検診が有料化し、隔年になったことで、どう変わってきたのか聞きたい。
(家崎会長)
医師会も同様に、毎年できた方がいいと主張はしている。立場からすると我々も見逃しは避けたい。お金が絡むと主張の通りとはいかないし、国の全体的な医療費抑制を考えると、効率性を求めざるを得なくなってくる。私見だが、行政で行う健康診断やがん検診の受診年齢の上限を決めるべきだと思う。諸外国では、一定年齢以上の人を検査して治療しても、予後はあまり変わりないというデータも出てきている。その辺のコンセンサスを将来的には作っていかないといけないと思う。
(前原委員)
確かに時代に応じて年齢の上限を設けることは必要かもしれないが、その年齢前の人々について、隔年でも、受診シールを使ってがん検診を無料にする政策もある。
(家崎会長)
制度の問題。がんのリスクが高い人には、無料ではないが、保険を使った検診の提案をしている。
(2)令和5年度の実績・今後の取組みについて
(議事(2)については、市田課長補佐が資料2により説明。)
(家崎会長)
がん検診の受診率は悪化している。コロナ禍の影響で受診を控えて、治療が中断し、高血圧や糖尿病が悪化したという話も最近はよく経験される。
(3) 働く人のニューイヤーウォーキングについて
(議事(3)については、伊藤主任保健師が資料3より説明。)
(家崎会長)
ご質問が無ければ、これから少しだけ意見交換の時間をとりたい。先程、議事一で事務局から説明があったとおり、群馬県民は塩分摂取量が多く、高血圧対策が健康まえばし21の重点課題となっている。高血圧予防のためには塩分、野菜の摂取、運動、たばこ対策、定期的な受診によるコントロール等が必要だと思う。本日は色々な団体の代表の皆様に集まっていただいているため、高血圧予防に関して個人または所属団体で意識していることや実施していること、また業務を通じてそれぞれ感じていること、心配事等をお話しいただければと思う。最近、高血圧はアプリが保険適応となった。患者さんがアプリを購入して、一定期間記録をつけてもらい、アプリで患者と医師がデータを共有して、高血圧治療に役立てる。医療の世界も色々なアプリを使って、患者さんと情報を共有しながら治療していくのが、これから主流になる。また糖尿病も重大な問題で、診療報酬改定が今年の6月にあり、糖尿病の患者さんへの歯科健診勧奨が算定の条件となった。
(福島委員)
歯と口の健康は全身の健康に深い関わりがあるということが分かってきている。例えば、歯周病が進行すると歯周病の原因菌や歯周病による炎症性物質が血管内に入り体の中を巡って、動脈硬化の発症やインシュリン抵抗性による糖尿病の悪化など、全身に悪影響を及ぼすことが報告されている。臨床において、歯周病が重症化した方は、高血圧症や糖尿病に罹患している方が多いという印象を受ける。高血圧予防も含めた全身の健康のためにも、歯科健診が重要であるということを今後も広く伝えていきたい。
(家崎会長)
生活習慣病というのは、ほとんどの場合は高脂血症や糖尿病等が一体化されている状態である。先程のデータで前橋市民の6割程は歯周病であるデータが示されたが、これから虫歯が減ってきて、歯周病が多くなってくる。歯周病の管理によって、糖尿病が防げる効果がある。糖尿病の悪化を防ぐことができれば、高脂血症や高血圧にも影響がある。そのため、これからは各団体で歯の健康を意識できると良い。
(多胡委員)
訪問看護をしているが、高齢の方は健康管理で血圧を自分で毎日測っている人が多い。若い方もいるが、健康管理に関して血圧や服薬の自己管理が出来ていない印象がある。以前は病院で働いていたが、病院で食事を管理している人は必ず血圧下がってくる。食事の管理が必要だと実感した。訪問看護に入ると、高齢者や、認知症・脳出血等がある方は食事の管理が上手くできない。食事と血圧や糖尿病が、大きく関連していると感じている。
(岸委員)
生活習慣病予防健診で、加入者(被保険者)に対して、健診の補助等を行い、健康づくりの取組を行っている。家族の方の特定健診の補助もしている。加入者(被保険者)が特定健診で該当した場合は、保健指導者が事業所を訪問して保健指導を行っている。契約している健診機関と協力しながら、血圧も含めた対策を進めている。加入者が病院にかかった際のデータも集まってきており、加入者の血圧が高いところの色別の分布を見ると、血圧が高い地域があるため、高血圧対策の事業等も含め、来年度の計画を考えている。次回会議で資料等を示すことができれば説明したいと思う。
(松本委員)
健康事業として5月6月にウォーキングキャンペーン、年間を通して禁煙や減量キャンペーンを行っている。ウォーキングは出席者がいるが、禁煙や減量はさほど効果が見られない。人間ドックや一般健診の結果を見て、特定保健指導したいと思っても、対象者は勤務しているため率が上がらないのが課題。特定保健指導の率を上げるために、色々と模索している。人間ドック終わった日に、そのまま病院で特定保健指導をしてもらうのがいいかと思っている。それ以外に人事評価に組み込む等しないと、本人が本気にならず率が上がらないと考えている。自分自身も高血圧と高コレステロールで20年程薬を飲んでおり、かかりつけの医師からは運動しなさい等、色々言われるが、なかなか運動が出来ない。何ができるか考えた時に、食事で落とそうと考えて、食事で調整している。食べる量は減らせないため、今まで油ものや肉が多かったのを野菜にシフトする等、食べる種類を工夫して満足感を得るように取り組んでいる。必ず毎朝血圧を測り、入浴後に体重を量って毎日の動きを追った結果、一年間で8キロ程痩せることができた。今後も継続したい。
(山岡委員)
医療や福祉、教育分野、行政、学校、地域活動、産業等の職域に分かれて栄養士が活動している。高血圧予防に対しては、小さい頃からの食習慣や薄味の舌づくり等で健康を維持していくことが大切。個人的には介護老人保健施設に勤務しており、脳梗塞・脳血管疾患後の方、様々な病気を抱えて自宅にいられない方が入所している。年を取って味の閾値が鈍感になり、塩分がないと食事が食べられない方がいる。一方、血圧が高いという方もいて、量を食べて欲しいが薄味だと食事が進まず、痩せてしまう。痩せしまうと入れ歯が合わなくなり、普通の食事が取れなくなる。ギャップを毎日感じながら勤めている。そうならないように、小さい頃から健康づくりに携わり、健康寿命を延ばすことが大切だと考える。
(前原委員)
特定健診をして対象者にアプローチしても、なかなか来てくれなかった。今も同様ではないか。小さい時から健康に対して意識を持ってもらうことが一番大事であり、市の立場でどうやって伝えていくかが一つの課題。先程ウォーキングの話が出たが、一時期ウォーキングに力を入れてやっていた時代があったと思う。今はなかなかウォーキングしている姿が見えない。特定保健指導でも、30分以上歩いてくださいと言われるが、田舎に住んでいると歩道に草が生えていて危険な場所がある。近くの公園行ってジョギングしようと思っても、草が生えていて歩きづらい。前橋市全体として、通勤・通学時に安心して歩けるように環境を整備し、住みやすい前橋にする施策をやっていただきたい。公園緑地課等の関係課にも声をかけて、予算が余ったら積極的に道端の草刈りをする、公園を整備する等も訴えてもらえればありがたいと思う。
6 閉会(司会:健康増進課長)
第2回健康づくり推進協議会は、令和7年1月23日(木曜日)予定。
欠席者による意見回答
1 西田委員
(1)議事1について
目標に達した項目が多く、それに向けた各機関の尽力のおかげと感じる。
(2)議事2について
コロナ禍以後、令和5年度より「食に関する指導」ができるようになり、児童にも「食」の大切さを伝える貴重な機会となっている。こころの健康については、ODSが小学校にも配置され、大きな成果を上げている。今度も継続・増員を期待する。
(3)議事3について
職場での働きかけは成果が上がっているので、今後もお願いしたい。
(4)意見交換
小学生のため、特に高血圧は意識していないが、生活習慣病予防のため全体的な健康について意識している。教職員に対しては年に1度の健康診断や校医との健康相談を実施している。
以上
配布資料
(資料1)健康まえばし21(第3次計画)概要について (PDFファイル: 3.3MB)
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更新日:2024年11月28日