令和3年度第1回前橋市公民館運営審議会議

審議会名 公民館運営審議会

公民館運営審議会

会議名

令和3年度第1回前橋市公民館運営審議会

日時

令和3年6月16日(水曜日)14時30分~16時10分

場所

前橋市中央公民館 501学習室、502学習室

出席者

委員:森谷健委員長、萩原香副委員長、松村澄人委員、村島剣次委員、持田みね子委員、矢島俊夫委員、鳥居塚マサ子委員、國元郁子委員、屋内和子委員、馬場由香里委員、佐藤高司委員、田村浩一委員、前原陽一委員、佐藤隆也委員

前橋市教育委員会:関口生涯学習課長、関沼課長補佐、宇多課長補佐、西澤中央公民館長、中島副主幹

欠席者

小高広大委員

議題

「公民館における社会教育事業充実のためのコミュニティデザインの見直し」について

 

会議の内容

概要

森谷委員長挨拶の後、4月の人事異動もあったため職員が自己紹介を行った。

次に「令和3年度 教育行政方針の社会教育分野」について【資料1】に基づき、宇多課長補佐より報告を行った。その後、議事に入る前に、令和2年度の審議会の振り返りを【資料2~4】を用いて森谷委員長が令和2年度の審議会振り返りを行った。

続いて議事では、「公民館における社会教育事業充実のためのコミュニティデザインの見直し」の諮問をテーマに、森谷委員長の進行により意見交換を行った。

今後の予定は、各委員が、市からの諮問への意見を文書で作成(参考:【資料6】の意見シート)し、事務局へ提出。それを基に森谷委員長、萩原副委員長が答申書の素案を作成し、次回の審議会の資料として協議を行うこととなった。

主な意見

(森谷委員長)
委員もいろいろな立場の方がいるので、それぞれの立場からコミュニティデザインについて意見をいただきたい。

(松村委員)
社会教育を充実するという大きな課題があると思うが、学校教育も昔から地域との連携という部分は課題として長く言われている。逆に言うと学校は地域との連携がなければ教育の充実を図ることは難しい。私の勤務する地区では学校と公民館の共催という形でキャリア教育を行っている。具体的には地元の商店街に協力してもらい、品物の陳列など開店前の準備の経験を学校の授業でさせてもらっている。公民館は貴重な施設なので公民館と学校との連携も重要であると考える。

また、小学校だと社会科見学で地元の文化財などを見学することがあるが、その際にも地域の方や組織(団体)などに協力をしていただき、実地的な教育も重要であると考える。

資料3のコミュニティデザインの課題で活用が図られていないという意見が多く出ているが、地域によってそれぞれ状況が違うので、なかなか一律に大きな核を示すというのは難しいと思う。統一性がないという意見も出ているが、地域の実態に応じて組み立てていくという事が必要だと考える。

若者は地域の課題はこうですと一方的に示されてもなかなか実感がわかないというのが現状だと思う。若者が関われる仕掛けあれば地域への参画意識というのも高まると考える。

(森谷委員長)

生徒が授業の一環でキャリア教育として地域に関わっていく、もしくは若者という少し範囲を広げた人たちが地域と関われるという役割を作ることにおいて公民館は重要になってくる。それがコミュニティデザインの中に組み込まれているかどうか検証するというのも必要であると考える。

 

(村島委員)

日吉町の学校に勤務しており、中央公民館の区域になるが、中央公民館は市内全域を対象としているので、学校と公民館の連携という部分では無いというのが現状である。地域との関わりという面では、育成会、青少推や地区の体育協会が一番大きい。その他近隣の前橋商工会議所や総合福祉会館とも少なからず関わりがある。

 

若者というと大学生ぐらいまでの年齢になるのかなと思うが、地域の若い人を公民館に取り込めるかどうかは大事だと思う。その上の年代(小学校の保護者くらい)は公民館に一番足が遠のいている。難しいとは思うが、同日の同じ時刻で子供の講座をやりながら子供の親向けの講座(例えば子育て講座)を開催できると、とてもいいと考える。

 

(持田委員)

このコミュニティデザインは、これをどういうものにしていくのかと考えるのは、公民館の社会教育担当者が考えるものだと思う。コミュニティデザインに記載しているものをどう具体化して誰と実現していくかというのかが重要と考える。コミュニティデザインは地区のいろいろな団体などとうまく連携して実施していく方向性を作るだけだと思う。 デザインの見直しにとどまらずその先を一歩進めていかないとデザインを作っただけになってしまう。

 

(森谷委員長)

デザインの中に誰とどうやって実施するというのが入っていないということですね。

 

(矢島委員)

新しく配属になった職員などは、短時間で地区の事を知るのは難しいが、コミュニデザインがあることによって短時間で把握することができる。

 

資料3を見ると地区の公民館運営推進委員会で多くの地区が委員にコミュニティデザインを示しているが、地区の委員の見方と公民館職員の見方には誤差があると思う。そういう誤差を埋めていくために年に何回か見直しの機会を作ることは大切だと思う。

 

振り返ると公民館と学校の連携について10数年前は中学生が地域に出ることはほと

んどなかったが、今は行事のボランティアとしてどの地区でも活躍している。地域に目を向けると地域には掘り起こすとコーディネーター役になってくれる人が多くいる。そういう人たちをうまく活用していけばコミュニティデザインで示した内容の充実につながると考える。

また、青年層も自分たちの企画したものが公民館で実行できれば、公民館に青年が集まってくると思う。

そしてSDGsという視点もコミュニティデザインに取り入れてもらいたい。

(森谷委員長)
いろんな論点が出ましたが、コミュニティデザインに地区の推進委員が関わると地元に密着したり、住民目線のものになると思う。鳥居塚委員、地区の推進委員という立場からどうでしょうか。

(鳥居塚委員)
桂萱地区の公民館運営推進委員を務めているが、推進委員も地域のいろいろな人たちともっと関わりを持たないと委員会で話したことが地域の住民に届かないように感じた。

小学校や中学校の親御さんや子供たちと関わりを増やし、興味をもってもらうにはどうしたらいいのかと考えてしまう。

國元委員)

コロナ禍でしばらく行事がないのでコロナ前に話になるが、書画展など親子いっしょに参加する講座があるが、そこで親が楽しそうにしている姿を見て、子供達もまた講座に参加したい気持ちになっていた。

 

「のびゆく子供の集い」では、中学生チャレンジコーナーというのがあり、小学生を遊ばせるコーナーを中学生にどんな内容にするか考えてもらい実施をしている。そういう相乗効果を得られるような行事を考えていけばいいと考える。

 

先日の事業視察で見た講座では、コロナ禍なので会場が静かであったが、そこで知り合う参加者同士がグループになり、わからないところなどをお互いで補い合えれば、知らない人同士でコミュニティケーションが取れて広がりが出てくるのではないかと考える。

 

つい先日もコロナワクチンの予約を一人暮らしの高齢の方に頼まれたが、自分も不得意だったため、近所の知り合いの学生に頼んだら予約をしてくれた。子供達も自分自身が他人のためにできることをすると、ちょっと充実感が得られると思う。そういう部分をくすぐってあげればいいと思う。行事でもそうだが子供たちが自分の得意とする分野を発揮できるような仕掛けを公民館で考え実行してもらえたらいいと思う。

 

屋内委員)

私は前橋ボランティア連絡会の会長を務めているが、若者の力を生かすという部分においてコロナ前からそのお手伝いを行っている。具体的には「Mサポ子供まつり」において大学生と連携してポップコーンやわたあめ作って売るというコーナーで、そこでお金や商品の管理を、学生を支えながら連携して行うことができお互いに充実感を得ることができた。

 

馬場委員)

昨年度の審議会を振り返ると3回目の現地視察がとても良かった。理由とすると地区ごとの講座がこんなにも多様性があることを実感できた。そして地区の方がその多様性を大切にして維持していることもわかった。

 

私が感じるコミュニティデザインは。地域のつながりを維持していく事だと考える。多様性を感じたのは、その地区の地域性をうまく表現しているからだと思う。そこから見えてきたのは、公民館職員は様々な仕掛けを行い、講座を通じて社会教育活動をしていると感じた。それらのことから今のコミュニティデザインはよくできているのではないかと私は感じている。

 

私は読み聞かせをしており、公民館も利用しているが、地域のつながりを維持していくのに必要なのは世代間交流であると思う。参加してほしいと思う年代の人たちが参加したくなるよう広く地域の人にコミュニティデザインをアピールして、啓発促進できるようにしていけばいいと思う。

 

(佐藤(高)委員)
改めてコミュニティデザインの資料を確認してみると各地区の【出会い発見編】を横に並べてみるとおもしろい。それは前橋市の地域資源の一覧になる。他の【願い・思い編】や【仕掛ける。つなぐ編】についても同様に並べてみることによって前橋市の地域将来像が見えてくると思う。そうした時には【出会い発見編】はもうちょっと統一感があると見やすいのかなと感じた。

社会教育委員会議の提言にも書いてある、「まじりあう学び」というのが記載されているが、それがキーワードだと思う。各公民館同士でも交じり合っていい。例えばある地域の人材で教えるのがすごく上手な人がいれば、その地域にとどまらず違う地域に来てもらって教えてもらうような横の交じり合いあってもいいと思う。

また学校と公民館がどう交じり合っていくのかという部分は、学校教育と社会教育と青少年教育がどう交じり合っていくのかだと思う。これからの公民館は学びを交じり合わせるのが公民館の重要な役割なんじゃないかなと思った。

さらに「可視化」という部分では、自分達はこんないい事業をやっているというのを、他の地域や若者などなかなか公民館事業に参加していない人達にどう見せていくのかと いうのも公民館の大きな役割だと考える。

(田村委員)
2年前までは高等学校にいたので高校や大学の視点から考えたが、高校も新しいカリキュラムがスタートし、地域に開かれた教育課程をめざすということで、より学校と公民館のつながりが大事だと考える。しかしながら公民館と高校生はなかなか接点がない。コミュニティデザインも例えば学校に掲示するだけでは学生も見ない。活字も多いため、それなりの時間を取って読みこまなければならない。高校でも地域課題に取り組むという大きなテーマになっていて、大学でも地域を研究する授業などがあり、そういったところで活用することによって大きな学びにつながると思う。

また、大学生や高校生が利用できる公民館という視点でいくと、自習室を公民館に作るとか、学生より少し上の年齢の人で頑張っている人を講師に招き、ちょっとした講演会をするなどの工夫をすると、少しずつではあるが公民館にも若者が足を運ぶと思う。

森谷委員長)
公民館に高校生や大学生が来る可能性は大いにあると思うので、学生を掴むにはコミュニティデザインを外に出してみるような工夫をする余地はあるじゃないかということですね。
 

(前原委員)
教育行政方針の説明の中でデジタル化を進めていくと言っていたが、一方でスマホ教室なども行っていくという部分はうまく住民をケアしていると感じた。

自分の活動拠点が大胡、宮城、粕川地区なのでコュニティデザインもその3地区を熟読し、公民館報も毎回目を通している。その3地区は農村エリアになるため、ひとくくりで考えたが、それぞれに違う歴史や文化があり非常に良いと感じた。

私は、学校と社会教育、若者と高齢者などの交流の話は、行政側は場所を提供してくれればいいと思っている。交流がどうしたら持てるのかというのを利用する住民がいかにしてプロデュースするかだと考える。行政主導ではなく住民がプロデュースして、その内容がいい中身であったり、行事が魅力のあるものであれば交流は図れると思う。

 

森谷委員長)

最後の部分の住民プロデュースについては、コミュニティデザインとすごく関わっていて、さきほど持田委員から誰が具体化するのかという話が出たが、誰が実施して誰がサポートしていくのかという部分がコミュニティデザイン組み込まれていればいいのかもしれない。

 

佐藤(隆)委員)

私が住んでいる東地区など人口が増えている地区については、当然移住してくる人が多くいるし、元々住んでいる人もいるが、双方にそれぞれの思いがある。そういったコミュニティの中での子供たちのつながり、保護者たちのつながり、シニアの人のつながり、それらをマトリックスにしてつないでいくポイントになるのが、縮図としてのコミュニティデザインだと考える。みんながお互いに理解し合いながら進めていくがポイントだと考える。

 

また、子供たちに自分の住んでいる場所に対してどんな思いでいるのか、子供たちにコミュニティデザインというのをどういう言葉で説明すると理解してくれるのか。そういうのをアンケート調査して率直な意見を聞くというのもおもしろいと思う。

 

交流には各地区間の交流、地区内の交流とあるが青少年の育成、社会教育を考えたときに何が一番ポイントかというと次世代を担うリーダーの育成だと思う。学びは自分を知る大きなチャンスだと思うので、多くの人がいろいろなところに出かけて行って様々な年代の人の話を聴いたり、コミュニケーションを取りながら進めていければコミュニティデザインを中心にした地域づくりにつながると思う。

 

萩原副委員長)
昨年1年間はコロナの影響で公民館の部屋が利用できなかったり、明寿大学の開講が遅れたりなど「集う場」が寸断されてしまった1年であった。コミュニティというのは集まって、交流してであるが、その中でも公民館職員が工夫していろいろな事業に取り組んでいるのを事業視察して実感することができ、職員にとっても貴重な1年だったと思う。それが今年度も終わることなく同じような状況が続いているが、そういう部分も令和3年度版のコミュニティデザインの【仕掛け・つなぐ編】に入ってくればいいと感じた。

また、提供する場がない時の公民館の存在意義もこの時期だから少し考えていくべきだと思う。

(森谷委員長)
本日は意見として伺ったが、今回お配りした意見シートを持ち帰っていだたき、文書で事務局まで提出をしていただけばと思う。それを萩原副委員長とまとめ、次回の審議会で答申書の素案をお示ししたい。

配布資料

各地区のコミュニティデザインは、各公民館のページでご確認ください。

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教育委員会事務局 生涯学習課 中央公民館

電話:027-210-2199 ファクス:027-237-0722
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更新日:2021年08月27日