定例記者会見概要版(令和7年4月11日開催)

令和7年4月11日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和7年4月11日(金曜日)午後2時~3時

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

(市長)

今年度最初の定例記者会見となります。市役所も新年度となり、人事異動や新規採用職員を迎えることになり新しい体制でスタートしています。職員一丸となって、今年度も市民サービスの向上、また地域の魅力創出に取り組んでいきたいと思います。この定例記者会見の場でも様々な情報を積極的に発信していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

まずはじめに、今年1月2月に相次いで、市内で豚熱が発生しその後各養豚農家やJAなどを中心により一層の感染予防対策をこうじてきたところです。4月に3例目の豚熱の発生がありました。本当に無念でなりませんし、豚熱が発生した農家の皆様にも大変辛いだろうなと思う所存です。

これまでも、様々な対応を行ってきたところではありますが、本市としては、いままで以上に危機感を持って出来ることは全て行います。今後の対応についてもしっかりと検討していきます。

こちらについては後ほど質問があれば伺いたいと思います。

1 案件説明

(1) 【全国初】TOFURESIN配合の市指定ごみ袋をレジ袋として販売

(市長)

全国最大手の豆腐メーカーである相模屋食料株式会社が開発した、おからを原料としたプラスチック素材の「TOFURESIN」を配合し、井上ビニール株式会社と共同で、全国発となるレジ袋用の前橋市指定ごみ袋が製作されました。

このごみ袋は、市内のベイシアとカインズの小島田店にて、4月8日の「おからの日」から販売を開始しています。

お買い物の際にマイバックを忘れてしまい、レジ袋を購入することもあると思いますが、1枚でレジ袋とごみ袋の二役を兼ね備え、1枚7円での販売ですので、レジ袋とごみ袋をそれぞれ購入するより、だんぜんお得になるほか、プラごみや温室効果ガスの削減にもつながります。

市と民間事業者が連携して行う取り組みを、本市としても実証事業として位置づけ、市内での資源循環の取り組みを応援するため、この事業についてご紹介させていただきます。

詳細は、相模屋食料株式会社から鳥越社長様、株式会社ベイシアから伴場様にご説明をお願いします。

(相模屋食料株式会社 鳥越代表取締役社長 )

まず、この取り組みは3つの全国初がございます。

1つ目はおからバイオマスプラスチックを配合したレジ袋です。これが前橋市指定のレジゴミ袋であることです。このレジ袋は、相模屋が6年かけて開発し、4月8日から実証事業がスタートしています。相模屋は東北のメーカーですが、この22年で15倍の売上、現在446億の売上に達しています。豆腐業界ではナンバーワンで日本一の豆腐メーカーです。日本一のおからのメーカーであるとも言えると思っています。大事なことは、本社が前橋市にあるということです。全国で24の工場を展開していますが、そのうちの6工場が前橋市に集中しており、前橋を中心に豆腐は循環していると思っています。

実は、前橋市の豆腐生産量は全国ナンバーワンで、その豆腐製造工程で出てくるおからの生産量も全国ナンバーワンです。よって、前橋市のおからの有効活用の取り組みは大きな意義があると思っています。前橋市で行うことに意味があると思います。

おからは産業廃棄物に指定されていますが、そのおからをバイオマスプラスチックの原料にしていきます。2018年におからのバイオマスプラスチックの挑戦を始めました。実はこの取り組みは国連のニューヨーク本部で2年連続でSDGsの豆腐の取り組みをスピーチさせていただきました。

2つ目はおからを起点とした、前橋市の企業と前橋市の連携の取り組みであることです。製造と開発を担う相模屋と井上ビニールさん、マーケティングを担っていただくベイシアさん、カインズさん、そしてこのプロデュースをされる前橋市。この「チーム前橋」で全国初を前橋発で行っていきたいと思います。

3つ目はおからを使った資源循環、地域循環です。二酸化炭素削減等、脱プラスチックに取り組むはじめの一歩にしたいと思います。前橋で排出されたおからを、前橋でバイオマスプラスチックのTOFURESINにして、前橋でレジごみ袋として販売し、前橋市民の皆様がレジごみ袋を活用し前橋市が回収処理をする。このような前橋の地域循環を実現していく中で前橋市民の皆様がこのレジごみ袋を利用する=地球環境に優しいことをしている。そのような資源作りをしていきたいと思っています。

前橋モデルとして確立して、全国へのきっかけになればと思っています。3つの全国初をチーム前橋によって実現していく。そのような挑戦がいまスタートしようとしています。どうぞよろしくお願いいたします。

(株式会社ベイシア サスティナブル推進プロジェクト 伴場マネジャー)

ベイシア、カインズは2024年10月に前橋市とそれぞれ包括連携協定を締結し、地域相互に向けて連携しながら環境活動に寄与することを目指して今回実証事業に参加しました。また、相模屋さんから説明がありましたが、開発期間は6年という歳月を要しています。べイシア、カインズは本実証事業を通して、地域の資源循環や環境活動をさらに推進していくことと共に地域連携を高めて地域の課題解決や地域活動に貢献することを目指していきます。

また、環境への取り組みの発信を他の自治体や他の企業への普及効果も狙い、環境配慮や資源循環の活用、さらなる拡大の契機に寄与していきたいと思います。

詳細については、現在前橋小島田店で1枚7円にて販売しています。ベイシアについては現状前橋市指定ごみ袋は10枚入り1枚あたり10円で販売していますので、こちらについてもお客様にとって非常に利便性があると思っています。このレジ袋を使用することで、環境負荷の軽減、ゴミの適正処理、お客様の利便性向上をつなげていきたいと思っています。

今後についても、この実証事業の成功の暁には、前橋市内のベイシア、カインズの店舗を含めて、販売予定になっています。チーム前橋として小売店へ販売することで前橋市全体がSDGsに貢献できるように、ベイシア、カインズを元に発信していきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

(2) アーツ前橋 「石田尚志 絵と窓の間」展を開催

(市長)

美術家の石田尚志さんの個展を、4月19日(土曜日)から6月22日(日曜日)まで開催します。

石田さんは、ドローイング・アニメーションと呼ばれる手法で制作した映像作品が国内外で高く評価されており、令和6年度芸術選奨において文部科学大臣賞を受賞されました。本展では新作を含む約 80 点の作品を紹介します。

会期中は、前橋文学館の萩原朔美特別館長とのトーク・上映会や、前橋シネマハウスでの特別上映など、関連イベントも多数予定しています。

さらには、この展覧会会期にあわせ、「まえばしガレリア」内のギャラリーでも石田さんの個展が開催されると聞いており、街なかを周遊しながら関連企画をお楽しみいただけます。

詳しい内容は、アーツ前橋・出原館長から説明いたします。それではよろしくお願いします。

(アーツ前橋 館長)

石田尚志さんの作品は、絵を書いて、写真を取って、映像にして、これをずっと繰り返してできるものです。制作にかなり時間がかかります。最初に作った作品は1年くらいかかったそうです。アニメーションと思っていただくとわかりやすいですが、具体的な人物は出てこず、抽象的な形(線や渦)がどんどん変化していきます。同時多発的に動くこともあり、いろいろなものがあるのでぜひご覧いただけたらと思います。

この展覧会では、16〜17くらいの映像作品が展示されています。それに合わせて絵画も30点ほど展示されています。さらには、この作品のために紙に書いた下絵なども30点ほど展示されるので、全体で80点ほど展示されます。映像作品は全体で90分あります。時間に余裕を持って来ていただきたいです。1階と地下1階の全部を使って石田尚志さんの全部を示したいと思っています。

今回は3つの美術館で開催しています。昨年、神奈川県立近代美術館で同じ展示をしたのですが、その展覧会が評価をいただき芸術選奨に選ばれました。

その展覧会そのものが今回、前橋に来て公開ということなのでぜひお越しいただけたらと思います。私達も誇りを持っている展覧会です。

観覧料は一般が800円、65歳以上と学生は600円、こどもは無料です。たくさんの人に見ていただければと思います。

また、ミュージアムショップがリニューアルしました。あめんぼさんという障害者の自立支援事業所が前橋に出店して、当館のミュージアムショップで頑張っていただけるということなので、どうぞよろしくお願いいたします。

(3) 『前橋ウィッチーズ』関連の観光 PR 事業

(市長)

いよいよ本日から群馬テレビの地上波放送で本市が舞台となったアニメ『前橋ウィッチーズ』をご覧いただけます。

放送に合わせた観光PR事業に関する取り組みを報告します。

1つ目は職員名札についてです。

『前橋ウィッチーズ』のデザインの名札を期間限定で使用できることとします。主要キャラクターの5人をデフォルメして配置した、とても可愛らしいデザインとなっています。使用期間は令和7年4月1日から令和8年3月31日までの1年間を予定しています。本作品を介した本市のプロモーションに加えて、市民と作品について語り合い、コミュニケーションが取れると良いと考えています。

2つ目は臨江閣ライトアップについてです。

群馬テレビでの放送に合わせて、臨江閣を週替りで同作に登場するキャラクターのテーマにライトアップして雰囲気を盛り上げます。期間は、本日4月11日から放送終了までの毎週金土曜です。時間は17時30分から23時までですが、5月以降は日没時間の兼ね合いにより18時30分からとなります。

また、現在実施中の施策もございます。

前橋駅改札横のウエルカムボード、けやき並木通りのフラッグ、道の駅まえばし赤城には等身大パネルが設置されております。道の駅まえばし赤城の観光案内所と前橋観光コンベンション協会内では、ころとんとのコラボキーホルダーやギミッククリアファイルを展示しており、29日にリニューアルオープンしました前橋駅構内の前橋市物産館『前橋百貨』では市内食品関係企業とのコラボ商品を販売しております。

放送前ではございますが、ファンの皆さまに既にお楽しみいただけているようで大変嬉しく思っております。

今後の展開としましては、等身大パネルの追加設置や上毛電気鉄道やバスのラッピング、聖地巡礼を目的にしたマップの作成などを実施することで、本作品を通じて、本市のPRに繋げてまいります。

質疑

(1) 【全国初】TOFURESIN配合の市指定ごみ袋をレジ袋として販売

(記者)

他の前橋市の店舗へも拡大予定とのことですが、既に販売が決まっている店舗はありますか。

(株式会社ベイシア サスティナブル推進プロジェクト 伴場マネジャー)

まだ確定はしていませんが、前橋小島田店ベイシア、カインズで7月末まで1万枚の販売を予定しています。成功の元、市内のベイシア、カインズの店舗に拡大していく予定です。

(記者)

レジ袋の作成は当初からの予定であったのですか。

(相模屋食料株式会社 鳥越代表取締役社長 )

当初からレジごみ袋にしたいという思いはありました。最初から狙ってはいましたが、実現がなかなか難しかったです。おからポットを始めたときから、ごみ袋の構想は持ちつつ行っていましたが、上位技術に辿り着くまで少し時間がかかりました。

(記者)

6年はどこから数えてかかった年数ですか。

(相模屋食料株式会社 鳥越代表取締役社長 )

1番最初からです。TOFURESINを作るところまで5年、そこから1年の歳月がかかりました。2018年から数えてということになります。

(記者)

おからの排出量から今後の展開を教えてください。

(相模屋食料株式会社 鳥越代表取締役社長 )

おからはいくらでもあります。豆腐作りでは、大豆1キロに対しておからが1キロ排出されます。日本の食料大豆は年間で100万トン使用されています。その半分が豆腐に使われているので、50万トンのおからが排出されています。現在はいろいろな用途がありますが、原料としては50万トン分あるのでぜひご活用いただけるとありがたいです。

(記者)

販売価格は1枚7円ですが、価格設定について教えてください。

(株式会社ベイシア サスティナブル推進プロジェクト 伴場マネジャー)

ベイシア、カインズでは、レジ袋は特大サイズ5円、大サイズ3円で販売しています。それにプラスでまずは普及させたいという思いがあります。決して安い価格ではありませんが、相模屋さんの努力の結果で7円という価格になっています。

(記者)

10円で販売しているのは何ですか。

(株式会社ベイシア サスティナブル推進プロジェクト 伴場マネジャー)

前橋市指定のゴミ袋になります。

(記者)

1枚10円のゴミ袋の容量を教えてください。

(株式会社ベイシア サスティナブル推進プロジェクト 伴場マネジャー)

20リットルです。

(相模屋食料株式会社 鳥越代表取締役社長 )

通常のプラスチック(ごみ袋)のほぼ倍の価格となっています。一般的にバイオマスプラスチックを使用した袋は20円〜30円しますので、かなり頑張った価格になっていますのでご理解いただければと思います。

(記者)

環境負荷の軽減について教えてください。

(ごみ政策課)

1万枚販売されると、温室効果ガスが330キログラムCO2が削減されます。おからレジごみ袋と同様に20リットルの指定ごみ袋が年間約150万枚販売されています。150万倍のCO2削減に繋がります。

(記者)

バイオマスプラスチックのレジゴミ袋は今のところはないということですか。

(相模屋食料株式会社 鳥越代表取締役社長 )

「おから」を使ったレジごみ袋はないということです。

(記者)

レジごみ袋だけではなく他の商品の作成に活用できることはありますか。

(相模屋食料株式会社 鳥越代表取締役社長 )

おからポット、そして実現できるかはまだわかりませんが文房具に使いたいと思っています。また、豆腐のパックをおからのバイオマスプラスチックで実現することが最終目標です。食品に生で触れるものはレベルが格段に上がるので、実現にはまだ時間がかかるかと思います。

(記者)

ベイシア、カインズの前橋市内の店舗数を教えてください。

(株式会社ベイシア サスティナブル推進プロジェクト 伴場マネジャー)

ベイシアが9店舗、カインズが5店舗です。

(2) アーツ前橋 「石田尚志 絵と窓の間」展を開催

(記者)

今回の作品の中で新作は何点ですか。

(アーツ前橋 館長)

2点です。

(記者)

萩原朔美館長が、石田尚志さんを教えていたのはいつ頃の話ですか。

(アーツ前橋 館長)

90年代です。イメージフォーラムというところで、朔美館長が講師をされていました。石田さんは3年くらいイメージフォーラムに通っていたみたいです。

(3) 『前橋ウィッチーズ』関連の観光PR事業

(記者)

職員名札について、新デザインはどれくらいの職員が着用していますか。

(観光政策課)

希望制なので正確な統計は取っていませんが、この市役所本庁舎では約8割の職員が着用している印章です。

(記者)

臨江閣のライトアップについて、いくつのキャラクターで実施ですか。また、11日は何色ですか。

(観光政策課)

前橋ウィッチーズの5人とケロッペの6キャラクターの色にライトアップします。本日11日は主人公、赤城ユイナのピンク色からスタートします。

(記者)

今後の展開とスケジュールについて可能な限り教えてください。

(観光政策課)

放送中、放送終了後に様々な秘策を検討中ですので、順次情報提供させていただきます。まずは、作品の放送をお楽しみください。

(記者)

上毛電気鉄道など、追加の等身大パネルの設置場所を教えてください。

(観光政策課)

追加のパネルの設置場所については、ファンの方に探していただきお楽しみいただけたらと思います。

(記者)

バスラッピングは、市内を走る全ての事業者のバスが対象ですか。

(観光政策課)

現在、実施に向けて担当課と協議中です。

その他 質問

(記者)

豚熱の関係です。先日、県が緊急消毒命令を出しました。消毒に使う物品は市の方で何かサポートしたりしていますか。

(市長)

1月、2月の発生を受けて、消毒についても追加の支援を行っているところです。これは、それぞれの養豚農家の皆様にも消毒を行っていただいています。支援があってもなくても続けていくことだと思うので、意識を持って消毒作業を行っていただくことになると思います。支援については3月の段階で追加で処置を取っています。また、当初予算の中でも新たに追加の対策についての予算を取っています。いままで以上に対策に取り組んでいきたいと考えています。

最後に

(市長)

豚熱の関係はしっかり対策を取っていきたいと考えています。一方で畜産業については前橋市の大きな産業の一つであるので、みんなで畜産を応援していきたいと思っています。

昨日から、ちょうど前橋市で「推しカツナンバーワン」という豚肉を食べようという新しいイベントも始まりましたので、ぜひ消費者の皆様にも前橋市は豚肉の産地なんだということで、みんなで豚肉を食べて応援していけたらと考えています。

来週のイベントですが、4月19日、20日に浄水場の一般開放を行います。久しぶりの一般開放となります。敷島の新しい配水塔は、昨年、世界ステンレス協会のサスティナビリティー部門で金賞を受賞したということで、非常にピカピカの配水塔を多くの方に登っていただけるチャンスになっています。ぜひ取材に行っていただけると嬉しいです。

本日は以上です。ありがとうございました。

(以上で終了)

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更新日:2023年05月01日