令和7年5月27日 前橋市地域公共交通活性化協議会
審議会名 前橋市地域公共交通活性化協議会
会議名 前橋市地域公共交通活性化協議会(令和7年5月27日開催)
日 時 令和7年5月27日
場 所 前橋市役所 11階北会議室
出席者
27名(詳細は添付ファイルの名簿を参照)
※名簿中3番、7番、21番、22番、27番、28番は代理出席、8番はWEB参加
欠席者
1名 ※名簿中24番
議題
(1)令和6年度決算書及び令和7年度予算書(案)について(協議)
本協議会の決算及び予算について各委員の承認を得るものです。
(2)市内公共交通の輸送実績について(報告)
地域公共交通計画の目標として、市内の公共交通利用者数をコロナ禍前の水準に回復させることとしているところ、市内の公共交通利用者数の実績について報告を行うものです。
(3)地域公共交通確保維持改善事業に係る変更、申請について
ア 青柳富士見線の運行計画の変更及び運賃改訂について(協議・報告)
青柳富士見線の2つの運行系統のうち、1つを廃止とし、もう1つの運行系統を延伸することについて、委員の承認を得るとともに、運賃改訂の内容について報告を行うものです。
イ 広瀬線及び城南あおぞら号のフィーダー補助申請について(協議)
広瀬線及び城南あおぞら号について地域公共交通確保維持改善事業の地域内フィーダー系統確保維持費国庫補助金の申請を行うことについて各委員の承認を得るものです。
(4)マイバス及びデマンドバス(ふるさとバス・るんるんバス)の運賃改訂並びにマイバス東循環の経路変更について(協議・報告)
マイバス東循環の経路変更を行うことについて各委員の承認を得るとともに、マイバス及びデマンドバス(ふるさとバス・るんるんバス)の運賃改訂を行うことなどについて報告を行うものです。
(5)前橋市地域公共交通計画骨子案について(協議)
次期地域公共交通計画の基本理念、基本方針、目標(案)内容について事務局から提案を行い、各委員の意見を確認するものです。
(6)その他
会議の内容
(1)令和6年度決算書及び令和7年度予算書(案)について(協議事項)
(事務局より資料に基づき説明)
特に異議はなし。
(2)市内公共交通の輸送実績について(報告事項)
(事務局より資料に基づき説明)
(森田副会長)
バスの数値目標のコロナ禍前の利用者数が達成されたとして、その点は良いが、一方で鉄道の輸送人員は戻ってきていない要因は何か。
(事務局)
ICカードの全路線導入、本町ライン共同経営、前橋玉村線の増便、路線変更などの色々な成果が出てきた。ただ、同じ規模の都市に比べてまだ低い水準のため、今後も種々の事業を継続していきたい。
(上毛電気鉄道株式会社 橋本委員)
コロナが5類に分類されてもう少し利用者が戻ってくると想定していたが、物足りない結果となった。現在、沿線地域交通リ・デザイン推進協議会において、さまざまな議論がなされているので、議論の結果を踏まえて利用促進につなげられるように取り組んでいきたい。
(東日本旅客鉄道株式会社 斎藤代理)
テレワーク、ウェブ会議などの生活様式の変化が大きな要因であると分析している。コロナ禍前の水準に戻すのは難しいと考えている。
(吉田会長)
委託路線はR5から増えてきたが、自主路線はコロナ前の水準に戻っていない。委託路線は市の政策的判断でサービス水準を変えることが比較的行いやすいが、自主路線は事業者の合意も必要で手が及んでいない。自主路線と委託路線で伸び率に違いが見られる要因は何か分析をしてもらいたい。上毛電気鉄道は通学定期が減っているが、そもそもの要因として沿線の生徒数自体が減っている。生徒数に対して利用者数がどうなのか確認すると、利用率自体は変わっていないことを付け加えておく。
(3)地域公共交通確保維持改善事業にかかわる変更、申請について
ア 青柳富士見線の運行計画の変更(協議事項)及び運賃改訂について(報告事項)について
(事務局より資料に基づき説明)
(森田副会長)
利用者側からすると運賃等変更はないとのことであるが、以前の協議会で一部系統の廃止を行っていたが、その後、苦情などはないのか。また、系統の廃止に伴い、利便向上策としてサイクル&バスライドを開始するとの話であったが、状況はいかがか。
(事務局)
通称「山口周り」を廃止としたが、そもそも1日1本かつ利用者もごく一部であったことから苦情等はこれまで受けていない。その代わりに富士見支所と富士見公民館にサイクル&バスライド駐輪場を設置した。これまでの利用実績については、詳細まで把握はできていないが、周知を引き続きしていきたい。バス停までのアクセスを考慮した事業であり、今後重視していきたい施策と考えているので、現在策定中の公共交通計画においても位置付けていきたい。
(日本中央バス株式会社 福田代理委員)
運行を止める前も1日片道1本の状況であり、通勤や通学には使いづらかった。地域住民などからの意見は特にきていない。
(吉田会長)
道路運送法上の協議事項について承認することとしてよろしいか。
(一同)
承認
イ 広瀬線及び城南あおぞら号のフィーダー補助申請について(協議事項)
(事務局より資料に基づき説明)
(森田副会長)
城南あおぞら号と広瀬線の事業目標は何を根拠に設定したのか。
(事務局)
城南あおぞら号はR6からR7で約200人増加していること、導入当初まずは、1日平均10名を目指すとしていたことなどを考慮し、設定したものである。
(日本中央バス株式会社 福田代理)
広瀬線は、土日祝日の運行再開、ショッピングセンターや病院を経由する経路に変更し、利便性向上を図っている。あまり大きすぎる目標値にしても未達成になってしまうため、この目標値を設定した。
(森田副会長)
城南あおぞら号と広瀬線ともに、利用者が少なすぎると感じる。公共交通を使うことを忘れてしまった地区になっているのではないか。増やすことが第一命題である。1軒1軒、訪ねて使ってもらうなどの取組も今後は必要である。
(住民代表 嶋田委員)
11ページの「19.利用者等の意見の反映状況」について、地域住民の代表と協議を重ねとあるが、事務局は地域との関わりについてどう考えているのか聞きたい。「運営委員会及び城南地区自治会連合会や運行事業者と密な協議」とあるが事務局側としてはどういう頻度で何回行うなど、具体的な考えはあるのか。
(事務局)
城南地域づくり協議会の中に地域内交通運営委員会があり、運営主体として機能している。年に1回の総会に事務局として交通政策課の職員も出席し、当該年度の事業実施に際して協力をしている。昨年度からは地域住民向け乗り方教室などにも前橋市も共同で取組を行っている。
(住民代表 嶋田委員)
年1回で良いのか。市から率先して地域と関係性をもって取り組んでほしい。
(吉田会長)
申請書(案)に基づいて申請することについて承認することとしてよろしいか。
(一同)
承認
(4)マイバス及びデマンドバス(ふるさとバス・るんるんバス)の運賃改訂(報告事項)並びにマイバス東循環の経路変更(協議事項)について
(事務局より資料に基づき説明)
(群馬県交通イノベーション推進課 滝沢代理)
変更後の経路は別の民間路線が運行していると思われるが、その路線との競合はどのような状況か。
(事務局)
現在、日本中央バス株式会社の城南運動公園線という路線が運行しており、ココルンシティ前を通過しているが、行き先が異なるため、大きな影響はないものと考えている。
(関東地方整備局 青山委員)
利用者の利便性向上という説明があったが具体的にどの点で利便性が上がるのか。
(事務局)
マイバスの利用者の多くは、高齢者であるが、商業施設への乗り入れを行うことで、買い物先としての移動負担軽減が期待できると考えている。目的地としての利便性の向上である。
(関東地方整備局 青山委員)
廃止予定のバス停の人が使えなくなる可能性もあると思われるがその点はいかがか。
(事務局)
ご指摘の通りではあるが、現在のICカードの利用データを見ると、廃止予定のバス停については利用が少ない状況にある。
(森田副会長)
資料1ページの「運賃改訂の背景」の表は何の数字か。また、運賃であるが、マイバスが180円に値上げしたことによる影響はないのか。マイバスは街の賑わい創出効果もあるので懸念がある。そして180円は現金支払いをしようとした場合は払いにくいかと思う。200円でも76%が値上げに許容しているという報告であるが、運賃値上げにより収支率が向上する見込みがあるのか。
(事務局)
資料中の数字であるが、経常経費であり赤字欠損している上での運行コストを示した表である。他路線は既に値上げした状況であるが、その利用者数は値上げ後も増加している状況であることやアンケート結果においても値上げをしないと継続が難しい状況などには一定の理解をいただいていることから収支率の向上に効果があると考えている。
(吉田会長)
道路運送法上の協議事項について承認することとしてよろしいか。
(一同)
承認
(5)前橋市地域公共交通計画骨子案について(協議事項)
(事務局より資料に基づき説明)
(関東運輸局 交通企画課 市野委員)
以下の3点を確認したい。
資料30ページに掲載されている地図はそのまま計画内でも使用する予定か。地図上に幹線や地域の拠点を示すなど今後はより具体化して示せると分かりやすくて良い。
24ページであるが、シェアサイクルの導入は、課題1として整理しているが、基軸の設定という文言からすると、ここに示している理由は何か。課題5の方があてはまると思う。
中高生の自転車通学が多いことから、交通事故の発生件数の多さ繋がっている可能性があるという指摘であるが、前橋市としては自転車を減らしたいという考えを感じるが、自転車施策との連携との記載もある。自転車施策をどういう方針で進めていきたいのか、考えを確認したい。
(事務局)
今回はイメージで資料とさせていただいたが、計画にそのまま使用することは想定しておらず、今後はより詳細にしていきたい。
現計画においては、質の高い機軸を設定していく必要があるという目標設定をした上で、街中に人を呼び込むための1つの施策という位置付けでシェアサイクルの記載がされている。そのため、青色の課題1とさせていただいている。
今後についてもシェアサイクルは街中の賑わい創出や回遊性向上につながるような施策を打っていくための1つの施策になると考えている一方、郊外部における自転車の利用については、ある程度の公共交通への転換が必要ではないかと考えており、そのことは課題2への対応に繋がると考えている。資料にもあるとおり、高校生の自転車事故の発生時間帯は朝の通学の時間に集中しているということもあり、その課題解決は必要という認識である。
自転車の利用自体を完全無くすことを目指すということではない。例えば、サイクル&バスライドという施策もある。シェアサイクルがあるため、行きはバスを利用し、帰りはシェアサイクルを利用したという声も聞いている。様々な交通モードを組み合わせて交通体系を作っていきたい。
(関東運輸局 交通企画課 市野委員)
自転車通学をしている人はどのくらいの距離を通学しているのか。短い距離を自転車で通学している人が多い状況であると公共交通に転換ということは難しいということもある。引き続き検討、分析をお願いしたい。
(吉田会長)
前橋市の状況をみると必ずしも路線バスが運行している場所に住居と学校がある状況ではない。高校生が長い距離を自転車で走っているところは群馬県全般に共通している。公共交通にシフトしていくためには何が必要なのか。自転車の走行環境そのものにも課題がある。自転車環境をどう受け止めていくのか、考える必要がある。
(群馬県 知事戦略部 都市計画課 川上代理委員)
資料中の「未線引き」は、「非線引き」が適切であるので修正をお願いしたい。
中高生の自転車事故のデータの使用について、事務局として、県内の自転車事故が全国で突出して1位なのが問題としているのか、年々増えてきているのが問題としているのかが資料からはわかりづらい。例えば前者に問題意識を持っているのであれば、他県との比較を示すことで特性が見えるのではないか。
課題2.について、中高生の利用促進について、何をするべきなのかを深掘りすると良いのではないか。前橋から他市に行く、反対に他市から前橋に来る生徒も多い。そのことも念頭に置いて検討してはどうか。
(事務局)
全国で突出して1位というのは群馬県においてあまり知られていない状況でもある。周知するためにも計画には盛り込みたい。記載を追記したいと思う。
24ページ課題2.の中高生の事故について、課題では大きく取り上げているが目標のところには記載がないため、追記を検討したい。高校生のバス利用は現状だと少ないが、例えば、朝の通勤時間帯に、バスの運行経路と同じ経路を自転車でずっと走行している高校生も見かける。1つの大きなターゲットとしての可能性はあると感じている。
(吉田会長)
自転車の事故件数の話があったが、例えば隣県の新潟県では事故件数は少ないが、その要因は、高等学校が駅周辺にあること、高等学校行きなどのバス路線が運行していること、学校を中心にダイヤや経路が組まれていることなどもあるのではないかと思う。駅から高校が離れている前橋市において、運転手不足という状況がある中でどこまで対応ができるか、引き続き検討が必要である。
(前橋市商工会議所 宮下委員)
目標1の施策として「ウォーカブルなまちづくりとの連携」を記載している。会議所としてもクリエイティブシティ構想の勉強会を近日実施予定である。連携をお願いしたい。また、クリエイティブシティ構想の現状や内容についても教えてほしい。
(前橋市 都市計画部 川合委員)
クリエイティブシティ構想については群馬県の都市整備課が中心になって進めているところである。昨年度末に国際コンペを開催し、事業者が選定されたが今後は、地元や商工会議所の方にも説明させていただきながら事業を進めていくことになると思う。
(前橋市 未来創造部長 阿佐美委員)
非常に大きな取り組みとすると、自動運転やトランジットモールは肝になってくると考えている。今後の動きについてはしっかりと情報共有をして意見をいただきながら進めていければと考えている。
(住民代表 嶋田委員)
命を守ると伝えることが大事なので、自転車事故について突出して全国1位であるということは記載が必要と考える。更に道路構造的な部分でも事故を減らせるよう改良する取り組みを進めてほしい。
JRがダイヤ改正のたびに年々不便になっている。前橋市にとっては両毛線が、県内と県外を繋ぐ重要な鉄道路線である。安易な減便はしないようお願いしたい。
(6)その他
(森田副会長)
今後の協議会スケジュールを教えてほしい。
(事務局)
次の8月くらいに予定の協議会では目標に紐づく具体施策を示したい。どこのバス路線を軸とするかなど、バス事業者と協議をしているところであるが、次の協議会で幹線や準幹線などを示したい。
(森田副会長)
目標については、子育て支援などの視点をいれたものを検討できないか。バス停までの移動を支援なども今後の視点として必要である。
また、別件であるが、県内で公共交通に関する活動をしている複数の団体でモビリティマネジメント的視点のイベントを実施したいとの話題が出ている。市に話があった際は連携、協力をお願いしたい。
(吉田会長)
子育てについてご指摘があったが、交通計画内に子育て環境がどのように変わるのかも含めて示せると良いのではないか。
(住民代表 青柳委員)
先日、前橋市長のタウンミーティングがあった。その時のテーマは別であったにも関わらず、出席者からは公共交通に関する質問や話が多かった。市民は高い関心がある。7月~8月くらいに予定している次回のタウンミーティングのテーマは「公共交通」と聞いた。内容はどのようなことを予定しているのか。
(事務局)
内容はまだ決まっていないが、本市の状況や施策の考え方などを共有しながら有意義な場にしたいと考えている。
(吉田会長)
幅広い市民の意見を聞くことができる貴重な場だと思うので、是非今後の施策に活かせられるようにしていただきたいと思う。
以上
配布資料
1協議会委員名簿(7.5.27) (PDFファイル: 393.4KB)
2資料1(令和6年度決算、令和7年度予算) (PDFファイル: 511.7KB)
3資料2(市内公共交通の輸送実績) (PDFファイル: 1.1MB)
4資料3(青柳富士見線の運行計画の変更及び運賃改訂) (PDFファイル: 960.1KB)
この記事に関する
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未来創造部 交通政策課
電話:027-898-5939 ファクス:027-224-3003
〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
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更新日:2025年01月25日