令和5年度第2回公立大学法人評価委員会

審議会名

公立大学法人評価委員会

会議名

令和5年度第2回公立大学法人評価委員会

日時

令和5年8月7日(月曜日) 14時00分~15時30分

場所

前橋市議会棟庁舎6階第二委員会室

出席者

委員:花泉委員長、後藤委員、石井委員、伊藤委員、小島委員、高山委員
前橋市:福島行政管理課長ほか
公立大学法人前橋工科大学:今村学長、草野事務局長、松澤学務課長ほか

議題

(1) 令和4年度決算に関する報告について
(2) 地方独立行政法人法に基づく前橋工科大学に係る各種手続について
(3) 業務実績評価の考え方について
(4) 令和3年度業務実績に関する評価の業務運営への反映について
(5) 令和4年度業務実績及び中期目標終了時に見込まれる業務実績に関する報告について
(6) 第3期中期目標・中期計画策定スケジュールについて

配布資料

会議の内容

(1) 令和4年度決算に関する報告について

【評価対象】

  • 財務諸表などの決算に関する内容は、評価対象か。(委員)
    →評価の対象ではないが、参考資料として報告している。大学が望ましい取組をしているのか見ていただきたい。(前橋市)
     

【TOEIC IPテスト】決算概要書2頁

  • 学生の学修成果の可視化として、TOEIC IPテストとPROGテストを受けさせているが、大学負担と学生負担をどう分けているのか。(委員)
    →TOEICは本人負担1,130円、後援会補助2,000円とし、PROGテストは全額大学負担で実施している。TOEICにおいて自己負担を求めている理由としては、それにより本人の学修意欲の喚起を促すためである。(大学)
  • テストの経年変化における分析結果はどうか。(委員長)
    →2年間で平均点が40点向上しており、成果が出ていると捉えている。(大学)
     

【入試の状況】決算概要書2頁

  • 情報・生命工学群の受験者数が50%近く伸びているが、要因をどう分析しているか。(委員)
    →前年度の合格倍率が低いと次年度に延びる傾向があると分析している。(大学)
  • 入学者数が減少している要因はどう分析しているか。(委員)
    →合格者の内、入学しなかった者が多かった結果である。(大学)
  • 今年度の対策はどうするか。(委員)
    →大学内の経営審議会及び理事会において、学生数を確保する方向で努力して欲しいといった意見をいただいており、学力レベルに考慮しながら積極的に学生を確保していくことが今年度確認されている。(大学)
     

【電気料金】決算概要書3貢

  • 電気料金が高騰している中、財源の捻出方法はどうしているか。(委員長)
    →目的積立金を活用している状況である。電気料金が高騰した状態が長く続くことを懸念しており、太陽光発電システムなどの自然エネルギーの情報を収集している。(大学)
  • 電気料金について、授業料を上げるなどの収入の面で検討していることはあるか。(委員)
    →本学をはじめ多くの公立大学の授業料は、国立大学の授業料に準拠しているため授業料の値上げは当面考えていないが、令和4年度決算では、学生等納付金及び科学研究費補助金は法人化後、最高額となっている。学生の確保とも連動するが、収入についても考えて経営している状況である。(大学)
     

【広告関係経費】決算概要書3頁

  • 前年度と比べて広告関係経費が300万円程度増加しているが、どのような取組に力を入れたのか。(委員)
    →ホームページの改修を行った。また、今年度から、事務局で横断的なプロジェクトチームを作るとともに、学生の協力を得るなどの取組を進めている。(大学)

(2) 地方独立行政法人法に基づく前橋工科大学に係る各種手続について

特になし

(3) 業務実績評価の考え方について

特になし

(4) 令和3年度業務実績に関する評価の業務運営への反映について

特になし

(5) 令和4年度業務実績及び中期目標終了時に見込まれる業務実績に関する報告について

【分野横断型シンポジウム】 令和4年度業務実績に関する報告書【概要版】4頁

  • 分野横断型シンポジウムの開催の成果として、市内企業等の参加や学部生の聴講があったとのことだが、前年度の参加状況はどの程度だったか。学部生の参加者の伸び率も併せてお聞きしたい。(委員)
    →令和3年度までは、学内のみで実施しており、令和4年度に初めて公開としたものである。学部生の伸び率については、令和3年度までは聴講した学生数を個別にカウントしていないため、不明である。(大学)
  • ポスターセッションの発表の審査については、審査員が定められたポスターを見て回ったのか。(委員長)
    →それぞれの修士課程を担当する教員で評価チームを作り、ポスターを周って評価した。令和4年度は、来場した企業の人に別途ポスターの評価をしてもらった。(大学)
  • 研究内容によっては、特定の企業との共同研究で公表できないものもあると思うが、その場合は、内容を伏せて発表を行ったのか。(委員長)
    →ご指摘のとおりである。特許を申請予定であるとか、共同研究先から発表できないとされたものは、それらを考慮するように発表者に指示した。(大学)

 

【論文投稿数】令和4年度業務実績に関する報告書【概要版】6頁

  • 年度計画No.18において論文投稿数は、令和3年度と同程度とするものであった。同程度ではなく、大きく2割増加しているが、A評価ではなくB評価としている理由は何か。(委員)
    →論文掲載数について、中期計画の数値目標である累計の目標数値に達しなかったためである。(大学) 
  • 論文投稿数ではなく、論文掲載数で評価をすればよいか。(委員)
    →両方を加味しての評価と考えている。(大学)
    →論文の投稿数と掲載数の関係について、投稿数は増やそうと思えば増やすことはできるが、掲載数は査読というプロセスがあって、掲載されるかどうか判定される作業がある。毎年度、研究成果が出てこないこともあるため、年度で見ていくには難しいと考える。(大学)
  • 論文掲載数を増やすには、論文投稿数を増やす必要があるが、投稿数が2割増加したというのは、すごいことであると考える。インセンティブやペナルティを設定せずに増やすことができたのか。(委員長)
    →学群制への移行と同時に、教育組織と教員組織を分けるいわゆる教教分離を行った。これは、先代の星学長の采配により主担当副担当の教員を定めたことが、影響したのではないかと考える。投稿数を増やすために特別なインセンティブやペナルティを設定したということはない。(大学)

 

【記念シンポジウム】令和4年度業務実績に関する報告書【概要版】10頁

  • 共同研究の募集をしている中で、その方向性について議論する時間は取ったか。(委員)
    →研究センターの共同研究は、7月末期限で公募しており、これから審査をするという段階なので、現時点で成果が出ている状況ではない。基調講演については、研究センターの設置を記念して行っていただいたものである。(大学)
  • シンポジウムで講演をしていただくだけで研究センターの方向性を明確にできたのか、講演だけではもったいなかったのではないかと考える。今後、講演会をする予定があるのであれば、研究センターが何を目指しているのか、何のための講演なのかを工科大学の教員も交えて方向性を議論することがあれば、共同研究のヒントになるのではないかと考える。(委員)
    →シンポジウムの前には、教員に研究センターのコンセプトを伝えている。また、研究センターの方向性については、研究センター設置準備委員会で議論を繰り返してきた。公募型研究事業は、企業に課題を寄せてもらい、その課題を解決できる教員を割り当てる形を取っている。研究センターで取り組むべき課題を選定し、初めて実務がスタートする。その後、研究発表会等で成果の発表を行うこととなるが、その際は市民や企業等に大いにPR していきたい。(大学)
  • 研究センターの設置とそこで行われる研究に期待している。その情報発信をしっかりとしていただきたい。(委員)

 

【公募型共同研究及び企業版ふるさと納税の募集】令和4年度業務実績に関する報告書【概要版】11頁、15頁

  • 公募型共同研究及び企業版ふるさと納税の募集について、前橋市内の企業への周知はどのように行ったか。(委員)
    →公募型共同研究は、商工会議所を通して前橋市内の企業に周知した。また、共同研究をした実績のある企業にも周知している。なお、企業版ふるさと納税については、市外に本社のある企業が対象のため、市内企業への周知をしていない。一方、14頁の一般のかたを対象としたふるさと納税及びクラウドファンディング型ふるさと納税については、市民に周知した。(大学)
  • 法人会の青年部は熱心に活動しているので、念頭に入れて広報してもらえるとありがたい。(委員)

 

【教員人事評価制度の見直し】令和4年度業務実績に関する報告書【概要版】12頁

  • 教員人事評価制度の見直しにより、客観的指標の設定と活用の項目に論文数の観点が追加されている。このことが論文投稿数の増加に寄与しているのか。(委員)
    →その可能性もあると考えている。(大学)



【教員人事評価】令和4年度業務実績に関する報告書【概要版】13頁

  • 教員表彰の教育賞において、伊藤教授が講義、試験内容の統一に果敢に挑戦し、成績評価の公平性の課題という難問を解決したとあるが、別添資料集の5頁においては、少人数化に有効性は見出せない。公平性は模索中とあるが、どのように読めばよいか。(委員)
    →教員表彰については、教育・研究・地域貢献の3分野で顕著な功績を挙げた者を表彰している。多くの非常勤講師による講義において、成績分布のいびつな状況が見受けられたところ、伊藤教授が全員を集め、評価のポイントを説明し、公平性の高い評価ができるようになったことを高く評価している。なお、学群制に移行して、2年生に進級するときに希望する教育プログラムに配属されるものとしている。この教育プログラム配属については、GPA 等の成績に基づきプログラムに配属されるようにしているが、課題としてプログラムごとの偏りが生じてしまっている。自分の希望するプログラムに入るためには、1年生のときに良い評価を得る必要があることから、学生に対する成績評価の公平性は非常に重要であり、伊藤教授の功績は高いものであると評価した。(大学)

 

【クラウドファンディング型ふるさと納税】令和4年度業務実績に関する報告書【概要版】14頁

  • クラウドファンディング型ふるさと納税は、どのような媒体を使用したのか。ターゲット層に見合った媒体を選択したのか。(委員)
    →前橋市が中心になって行ったものであり、媒体としてはふるさとチョイスを利用した。(大学)
  • 今後も継続していくのか。(委員)
    →集めやすいテーマがあれば、積極的に挑戦したいと考えている。(大学)

 

【学修成果の把握のためのアンケートとレーダーチャートの関係】令和4年度業務実績に関する報告書 年度計画No.2

  • 年度計画No.2の学修成果の把握のためのアンケートと別添資料集2から3頁のレーダーチャートの関係を教えてほしい。(委員)
    →レーダーチャートは、学修サポートに使ってもらうことを目的としており、在学生のデータである。学修成果の把握のためのアンケートについては、卒業生に対して実施したものである。そのため、直接的な関係はない。(大学)
  • レーダーチャートを使った学生は卒業していないという認識でよいか。(委員)
    →そうである。(大学)



【B評価の理由について】令和4年度業務実績に関する報告書 年度計画No.8・16・36・42

  • 年度計画No.8の内部進学の促進・増加について、今回は高い数値が出ているがBとした理由は何か。年度計画No.16の共同研究の充実についても17件増加しているがBとした理由は何か。一方、年度計画No.36の授業改善アンケートの実施について、実施はしているが回答率が年々下がってきている中、Bでよいのか。年度計画No.42の時間外勤務実績について、令和4年度は多かったが、Bの理由は何か。補足いただきたい。(委員)
    →評価におけるBは、概ね良好と捉えており、自己評価としては厳しくした結果である。一方、時間外勤務実績については、確かに多くなっているが、学科再編の要素もあるため、Cに下げるまで悪い状況とは言えないものと自己評価している。なお、Bと自己評価した上で課題のある項目を整理している(概要版19頁)。概ね順調に進めておりB評価としているが、評価が妥当か否か議論していただければと思う。(大学)

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更新日:2023年09月14日