定例記者会見概要版(令和4年1月28日開催)

令和4年1月28日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和4年1月28日(金曜日)午後2時~3時10分

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1)市内5大学が連携した共同公開講座を配信します

(市長)

市内の5つの大学が連携した、「めぶく。プラットフォーム前橋」という協議会を設立しています。「めぶく。プラットフォーム前橋」は、学生が暮らしやすい街を作っていく、学生と市民とのアイデアの連携を結んでいくこと等を目的としています。
市内の高校生の大学等への進学率は約60パーセントとなっていますが、市内大学への進学率に限ると約15パーセントにとどまっています。
大学等に進学する子どもたちが、市内の大学へ進学し地域の新しい戦力として前橋市に供給していただきたいという思いも持っています.
今日はその「めぶく。プラットフォーム前橋」の中心となっている、共愛学園前橋国際大学の大森学長からお話をさせていただきます。

(協議会副会長)

本日は、共愛学園前橋国際大学学長という立場ではなく、「めぶく。プラットフォーム前橋」協議会の副会長であり、運営委員会の委員長という立場でお話をさせていただきます。
先ほど、市長からもお話がありましたが、「めぶく。プラットフォーム前橋」という市内5つの大学と前橋商工会議所、前橋市が一緒に地域課題の解決に向き合っていこうという組織を平成30年に設立し、各種事業を進めています。
このプラットフォームが目指しているものが、前橋市で「学ぶ」「働く」「生きる」というキーワードの中で様々な事業を展開してくことです。例えば、リカレントのビジネススクールももうすぐ立ち上がります。大学間連携で様々な公開講座や、大学同士が学び合っていくというような事業の展開も行っています。
これまで各大学では、高大連携事業として「高校生向け公開講座」を実施してきましたが、本事業では新たな試みとして、キャリア教育の視点から中学生を対象に含めるとともに、5大学共同で講座を開講することとしました。
市内の5大学が集まると、ほとんどの学問領域を揃えることができ、まさに総合大学となります。この強みを活かして、各大学の講義を大学生だけではなく、中高生にもオンラインで届けようという取り組みです。市内の各大学で行っている学問や学問の喜び、醍醐味等を若い時から感じてもらい、どこで学ぶか、そして何を学ぶかの進路選択やキャリア形成の糧にしていただければと思います。
オンライン講座の内容として、例えば、群馬大学の青木先生は、「大学って何するところ?」と題して、将来学ぶことの意義を、専門としているデータサイエンス分野を踏まえながら、中高生にも分かりやすく説明しています。
この、プラットフォームが単に大学の集まりではなく、行政と一体となりそれぞれが自分ごととして取り組みを行っている成果でもあります。各大学だけでは、市内全中学校や高校に今回のチラシを配布することはできません。加えて、前橋市のGIGAスクールが一人一台のタブレットを自宅に持ち帰れるという恵まれた環境による成果であると思います。

(2)都市魅力アップ共創推進事業「前橋市フレイル予防モデルの創出に向けた協働事業」を実施します

(市長)

新しい科学の力で高齢者のフレイル予防についてのお話しです。
本市の独自事業として、民間のアイデアやテクニック等を用い、本市が抱える社会的課題の解決や新しい価値の創造に向け、市と連携して解決していく都市魅力アップ共創推進事業についてです。
今回、都市魅力アップ共創推進事業へ日本電気株式会社(NEC)から「前橋市フレイル予防モデルの創出に向けた共同事業」の提案をいただきました。
福祉部と連携して今後事業を実施します。
詳細については、日本電気株式会社(NEC)担当者より説明いたします。

(NEC担当者)

フレイル予防として、NECで販売している歩行姿勢測定システムを使用し、実施期間中、半年ごとに歩行測定会や最新技術によるゲーム感覚でのMCI(軽度認知障害)スクリーニング実証事業を実施するとともに、データ収集・分析を実施し、より効果的なプログラムおよびデータ収集の手法を検討します

(3)生きて在ることの静かさ明るさ-第29回萩原朔太郎賞受賞者 岸田将幸展」を開催

(市長)

第29回萩原朔太郎賞受賞者である、岸田将幸さんの作品展を開催します。岸田将幸さんは元新聞記者で、新聞記者の目線で詩を書き、現在は農業をしているという経歴を持った方です。
詳細については萩原朔美前橋文学館長からお話しさせていただきます。

(文学館長)

萩原朔太郎賞を受賞した岸田将幸さんは現在43歳で、地元愛媛県でアスパラガス農家を営んでいます。今回なぜ自分が記者を退職して農業を選んだのか、あるいは転職してまでも詩人であろうとしたのかというような物語が岸田さんの人生にはあるのですが、それを展示の主力テーマとして展開したいと思います。
約50点の資料を読み解くことにより、岸田さんの考え方や感性、詩作の秘密に迫ろうと考えています。
新型コロナウイルスが蔓延している現在の世の中でどのように変容していくか、どのようなメッセージを詩人として発表していこうかという悩みは誰でもありますが、岸田さんも当然そのようなことをテーマにして展開していく方だと思います。恐らく表現する人は、今一番悩んでいると思うのですが、この時期だからこそ言葉によるメッセージが人の心を動かし、重要なのではないかということを実感していると思います。
詩人は日言葉を考えている人です。毎日言葉について考え、言葉の重要性を考えている人だと思うのです。詩人にとって言葉は目的です。散文会にとって言葉は手段です。手段と目的は決定的に違います。だからこそ、詩人の仕事というものを今の時期に見直すべきではないかと考えています。

(4)デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会の設立総会を開催します

(市長)

まえばしIDを基に様々なデジタルの活用を始めました。全国の地自体がこのまえばしIDを使用し自治体ごとの悩みに応じた、このまえばしIDの活用を認めます。その中で本市と北海道江別市、長崎県大村市が中心となって「デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会」を全国に展開することになりました。
この協議会により、まえばしIDを活用したアプリケーションを作成しましょうよというのが我々のメッセージです。
詳細については担当より説明いたします。

(未来政策課長)

10月1日の記者発表で呼びかけをさせていただいた「デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会の設立」について、参加自治体は1月25日現在で24都市となっており、2月1日9時にオンライン総会を開催することとなりました。
この協議会では、先進都市と連携しながらビジョンを作成し実装していきます。そして、実際にデジタルと資金調達として、国の補助金だけではなく民間資金を活用して自治体の連合としてやっていこうというものでありますので事業者参画についても検討していきます。
トピックとしては、1月14日にデジタル田園都市国家構想推進交付金の話もでました。タイプ1からタイプ3まで分かれますが自治体が連携して申し込みことも可能となっています。今回2月22日が締め切りとなっている、タイプ1への申し込みは厳しいと考えておりますが、それ以降、本協議会で集まって勉強するだけではなく実装するために実際のことを進めていきたいと考えております。

(5)その他

・新型コロナワクチン追加(3回目)接種について

(保健所長)

新型コロナワクチンの3回目追加接種について、本市で令和3年7月21日までに2回目接種が完了した65歳以上の方を対象に1月24日から3回目接種予約を開始します。現在ファイザー社製ワクチンの予約は空きがない状態ですが、モデルナ社製ワクチンのみ可能となっています。3回目接種はどちらもメッセンジャーRNAのワクチンであるファイザー社製、モデルナ社製どちらを接種しても良好な効果は得られるとされています。全国的なオミクロン株の広がりにより第5波を上回るペースで感染が拡大しており、本市においても連日100人前後の感染状況となっており、 いつ、家族や職場の同僚が感染してもおかしくない状態になってきています。重症化を防ぐ効果があるとされるワクチン接種について、特に高齢の方はどちらのワクチンを選ぶのか迷わずに、できるだけ速やかに3回目のワクチン接種を完了していただくということが非常に重要だと思います。
現在予約枠に余裕のあるモデルナ社製ワクチンの接種をぜひ検討してください。

・消防局における新型コロナウイルス感染症拡大による救急活動への影響について

(前橋消防局警防課)

現在の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により医療体制のひっ迫が社会問題となっていますが、救急現場においても影響をきたす事態となっています。
具体的には、新型コロナウイルス感染症者もしくは感染が疑われる方から救急要請を受けた場合に受け入れる救急医療機関に限りがあり、搬送先医療機関が決まらずに現場に滞在する時間が延伸する事態がおきています。
また、市内全体で医療体制がひっ迫していることから、通常の救急事案についても搬送先医療機関が決まらない事態になっています。重篤な症状が認められる傷病者に対して円滑に医療機関に搬送できないとの現状です。傷病者の受け入れ医療機関の決定に苦慮する事案、いわゆる救急搬送困難事案が増加しています。今月に入り最も多く医療機関に傷病者の受け入れ照会を実施した回数は9回となっており、10回目でようやく収容医療機関が決定するといつた事案も発生しています。救急隊は発熱や呼吸器症状が認められる人を搬送する際には防護服を着て出動することもあります。通常の感染防止着よりも着装に時間がかかることから、救急要請から出動までに時間を要することも本市消防局として苦慮していることの一つです。
現在は新型コロナウイルスに感染している方が、必ず医療機関を受診できる体制整備が追い付いていないのが現状です。救急要請を受け救急隊が出動しても医師からの助言により救急搬送の対象とされないこともあります。搬送の対象とならない事案に対応している中でも、本当に救急車を必要としている方からの助けが求められています。1件の活動時間が延伸することで連続した救急出動が増え救急隊も医療スタッフ同様に疲弊しています。このまま受け入れ照会回数が増加し病院到着時間が延長すれば心肺停止や重症外傷など緊急度の高い傷病者に対して、病院毎救護体制の提供が滞り、限りある救急車が不足する恐れがあります。救える命を救えないということになりかねません。
市民の皆さまに日頃から救急車の適正利用について協力してください。

2 質疑応答

市内5大学が連携した共同公開講座を配信します

(記者)

今回の事業目的とすると中高生の地元定着となるかと思いますが、市内大学への進学率の目標値はあるのでしょうか。

(協議会副会長)

今のところプラットフォームとして、明確な目標値は設定していませんが、考え方として、市内の大学にどのような学びがあるかを中高生に知ってもらうことからのスタートだと思っています。

(記者)

専門性の異なる大学が連携して行いますが、連携によるメリットを教えてください。

(協議会副会長)

市内5大学の学部を併せると文系、理系等ほとんどの学問の領域を網羅していることであり、子どもたちの学びの選択の幅を広げてあげられるだと思います。

都市魅力アップ共創推進事業「前橋市フレイル予防モデルの創出に向けた協働事業」を実施します

(記者)

他の自治体との連携は行っているのでしょうか。

(NEC担当者)

自治体名は相手方の了承を得ていないので伏せますが、前橋市以外の自治体とも連携は行っています。

(記者)

現在、連携協定を締結し事業を実施している自治体は1つだけということでよろしいのでしょうか。

(NEC担当者)

4つの自治体と協働事業を行っています。
なお、その内1つの自治体と連携協定等は結んでいませんが、約4、5年前より、前橋市と同様に深く関わり協働で事業を行っています。

(記者)

フレイル問題は継続的に調べてかないとあまり効果がないと思いますが、その辺りはどのように考えているのでしょうか。

(NEC担当者)

データを収集して予防していく、データを収集して予防していくというように何回もPDCAサイクルにより繰り返して行っていきます。

(記者)

動画で説明していた、貴社の歩行分析システムの導入事例を教えてください。

(NEC担当者)

自治体をはじめ病院やトレーニングジム、大学等で導入していただいています。

(記者)

具体的に名前があげられる自治体名等がありましたら教えてください。

(NEC担当者)

新潟大学で導入していただいておりますが、その他は伏せさせていただきます。

(記者)

新潟大学は研究の一環で導入したのでしょうか。

(NEC担当者)

新潟大学の用途は不明です。
他の自治体も含めて、導入時の話では、学生や民間企業の社員の健康を支えるために、デジタルにより可視化することで、次の行動の変容に繋げていくという目的が多いようです。

(記者)

前橋市の高齢者のフレイルに限って使用するということは、はじめての試みということでよろしいのでしょうか。

(NEC担当者)

そうです。

(記者)

データを収集する対象年齢と人数を教えてください。

(長寿包括ケア課担当者)

2月に開催する「ピンシャン元気体操教室」に参加する65歳以上53人を予定しています。
なお、NECとの調整の中で対象者は今年度中に拡充する予定です。

(記者)

測定会は2月以降も開催するということなのでしょうか。

(長寿包括ケア課担当者)

NECとの検討段階ですが、例えばショッピングモール等で高齢者の方に測定してもらい、「ピンシャン元気体操教室」に参加している方との比較等も今年度中にできればと思っています。

(記者)

MCI予備群スクリーニング本実証事業について、実施時期及び対象について教えてください。

(長寿包括ケア課担当者)

来週1月31日から2月2日まで19人で実施する予定です。

(記者)

この3日間以外でも実施するのでしょうか。

(長寿包括ケア課担当者)

本事業については、NECの本実証事業となるので3日間で終了となります。

(記者)

フレイル予防モデルを構築することによって、今後どう活かしていくのかを教えてください。

(NEC担当者)

フレイル予防をモデル化することによって、前橋市民のみならず日本全国に展開していきたいという思いがあります。

(長寿包括ケア課担当者)

本市としても、今までフレイルデータのデジタル化が進んでいませんので、デジタル機器を活用しながら継続的にデータを蓄積していくノウハウをNECから助言いただき作り上げていきたいと考えています。

生きて在ることの静かさ明るさ-第29回萩原朔太郎賞受賞者 岸田将幸展」を開催

なし

デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会の設立総会を開催します

なし

その他

(記者)

ファイザー社製のワクチン数が0となっていますが、これはいつの時点なのでしょうか。

(ワクチン接種推進室担当者)

ワクチン接種予約受付を1月24日から開始しましたが、その日の夕方です。

(記者)

ファイザー社製に集中してしまった要因については、どのように分析しているのでしょうか。

(ワクチン接種推進室)

全国の報道にもありますが、今回対象となっている65歳以上の高齢者の方々は、ほぼ1・2回目のワクチン接種はファイザー社製ワクチンを打っているので、基本的に同じワクチンの方が望ましいと考えている方が多いのではないかと分析しています。

(記者)

副反応への心配の影響もあるのでしょうか。

(ワクチン接種推進室)

副反応が怖くてファイザー社製以外のワクチンは打てないといった意見は私たちの実感としてはあまりないと思います。

(記者)

救急搬送困難事案が増加しているとのことですが、具体的に何件くらい増加しているのでしょうか。

(前橋消防局警防課)

国の基準では医療機関への照会回数4回以上の事案かつ現場滞在時間30分以上の事案を搬送困難事案としており、令和4年1月3日から23日の間に14件発生しています。昨年の同時期には0件で発生していません。
病院問合せ回数が4回以上だけでみると、令和3年1月から12月は137件でしたが、令和4年は1月27日現在で既に45件発生しています。これは昨年の同時期の8件に比べて37件多く、前年比5.6倍の増加となっております。

(記者)

医療機関に傷病者の受け入れ照会が10回目でようやく収容医療機関が決定するといつた事案も発生しているとのことですが、何時間くらい待たされたのでしょうか。

(前橋消防局警防課)

もっとも多く医療機関に傷病者の受け入れを断られた回数は9回で、119番通報から病院到着までの時間は115分を要しています。
なお、コロナ渦前の令和元年の医療機関収容までの平均所要時間は31.3分となっています。

(記者)

救急車の適正利用を呼び掛けていましたが、具体的にはどのように利用してもらいたいのでしょうか。

(前橋消防局警防課)

軽傷の場合は、救急車を使用せずにで自家用車やタクシーで病院に行くようにしていただきたいと思います。

3 その他

なし

 

(以上で終了。)

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更新日:2022年06月02日