令和5年度登録分前橋市景観資産をご紹介します
前橋市では毎年6月から9月まで、前橋市景観資産として登録する景観資源を公募しております。
第21回前橋市景観審議会での審議を経て、令和5年度登録分として8件の景観資産が登録決定となりましたのでご紹介します。
建造物等(2件)
養林寺の山門
養林寺は大胡城主・牧野家の菩提寺であり、その山門は茅葺き屋根の保護のために、その上がトタンで覆われていますが、その躯体に見られる桃山文化の特徴から17世紀初頭(江戸時代)に建てられたと考えられます。
この山門の脇では雄々しく枝を伸ばした松の姿を見ることができるほか、山門を抜けた参道脇には桜やサルスベリなどの花木が植えてあり、四季折々の花が参詣に訪れる人々の目を楽しませます。
広瀬川美術館
広瀬川美術館は戦後間もない昭和23年に建築された画家・近藤嘉男氏のアトリエ兼住居で、「ラ・ボンヌ」、「生活造形実験室」を併設し、戦後の前橋市の文化・芸術の記憶を有する建造物です。館の北を流れる広瀬川と河畔の木々とともに落ち着きのあるたたずまいを見せます。
なお、広瀬川美術館は平成11年に国の登録有形文化財に登録されました。これは、戦後建築された建物としては全国初となります。
樹木(1件)
前橋公園のハクモクレン
前橋公園のうち、臨江閣南の日本庭園内にハクモクレンが植えられています。
このハクモクレンは周囲よりも一段低い位置に植えられていますが樹高が高いために、3月中旬になると沢山の白い花が咲き誇る様子をその南の交差点付近から見ることができ、「前橋に春を告げる花」として親しまれています。
風景と視点場(5件)
上毛三山(赤城・榛名・妙義)と前橋市街地の眺望
群馬県庁32階の展望ロビーを視点場とする風景です。この展望ロビー内を移動するだけで、前橋市街地や上毛三山(赤城山・榛名山・妙義山)のほか、遠くは上信国境や秩父の山々が、他では見ることができない高さで一度に見渡すとこができます。
また、ここから見える夜景も美しく見る人を魅了します。
深津稲荷山から望む赤城山
赤城山麓では、かつての赤城山の噴火によって形成された「流れ山」と呼ばれる丘陵が残されています。粕川町深津地区に位置する稲荷山もそうした丘陵の一つです。
稲荷山は丘全体や周辺が田畑として利用されているために視界が開け非常に眺めがよく、ここから北を望むと赤城山の姿をパノラマで見ることができます。
苗ヶ島町のヒガンバナ
中秋を迎える9月下旬頃になると、赤城山麓の棚田の土手や道端にはヒガンバナの赤い花の群落を目にすることができます。苗ヶ島町では、道路に沿ってヒガンバナが延々と咲く姿を見ることができます。
ヒガンバナの花の鮮やかな「赤」、「秋晴れの綺麗に晴れた空の「青」、紅葉前の赤城山の「緑」、刈り取りを待つたわわに実った稲の「黄」などの色彩によって構成されるこの風景は、赤城山麓の秋の風物詩と言えます。
前橋公園(さちの池)と榛名山
前橋公園には桜が多く植えられており、花見の時期となると多くの見物客でにぎわいます。
公園内の「さちの池」の東側に残る前橋城の土塁に登り、ここからさちの池の方向を見渡すと、桜のほかに利根川沿いの木々の新緑や、遠くには春霞でおぼろげな姿を見せる榛名山を望むことができます。
「桜・新緑・春霞の榛名山」と、これら淡い色合いで構成される風景は、春の風情を漂わせます。
群馬大橋付近から望む赤城山
群馬県庁の南で利根川に架かる群馬大橋(前橋市景観資産第4号)の利根川右岸側渡り口から対岸を望むと、一番手前に利根川の流れを、左岸側には前橋公園や群馬県庁をそれぞれ見ることができます。さらにその奥には、赤城山を望むことができます。
ここから見える赤城山は、鍋割山を中心に据えた姿をしており、季節や天候によって違う表情を見せます。
令和5年度登録分景観資産リーフレット (PDFファイル: 2.3MB)
景観資産登録制度とは
前橋市景観資産登録制度は、前橋市の良好な景観形成に寄与する建造物等、樹木及び風景と視点場を本市が誇るべき景観資産として保全することを目的に、令和元年度から始められました。前橋市景観資産登録制度のページにて、これまで登録になった景観資産を紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
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都市計画部 都市計画課 景観・歴史まちづくり係
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〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
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更新日:2024年05月29日