令和6年12月23日 前橋市地域公共交通活性化協議会

審議会名 前橋市地域公共交通活性化協議会

会議名 前橋市地域公共交通活性化協議会(令和6年12月23日開催)

日 時 令和6年12月23日

場 所 前橋市役所 議会棟 301会議室

出席者

23名(詳細は添付名簿参照)
※名簿中3番、7番、11番、12番、20番、21番、26番は代理出席

欠席者

3名 ※名簿中15番、16番、24番

報告事項

(1)令和6年度日本版MaaS推進・支援事業に係る事業内容について(報告)

議題

(2)市内バス路線の事業計画・運行計画の変更について(議題1)
ア 川曲線の経路見直しなど
当該路線の利用状況を鑑み、運行経路や運行ダイヤの見直しを行おうとするものです。

イ 青柳富士見線の停留所移設
バス待ち環境の改善のため、当該路線の停留所位置の変更を行おうとするものです。

ウ 芳賀地区へのるんるんバスの運行区域拡大
芳賀地区へのオンデマンド交通の導入について、意見を伺うものです。

(3)前橋市地域公共交通計画策定業務について(議題2)
次期前橋市地域公共交通計画の策定に資するため、公共交通利用促進に必要な施策等について各委員の意見を確認するものです。

会議の内容

(1)令和6年度日本版MaaS推進・支援事業に係る事業内容について(報告)
(2)市内バス路線の事業計画・運行計画の変更について(議題1)
ア 川曲線の経路見直しなど
→ 承認
イ 青柳富士見線の停留所移設
→ 承認
ウ 芳賀地区へのるんるんバスの運行区域拡大
→方針について確認
(3)前橋市地域公共交通計画策定業務について(議題2)
→ 継続協議

 

◎会議概要

(1)令和6年度日本版MaaS推進・支援事業に係る事業内容について(報告)
(吉田会長)
時間制乗り放題券について、時間が細かく分けられているが、それぞれのターゲットについて伺う。

(事務局)
3月31日までの実証の中で、どういったニーズがあるのか、どういった性質の利用者がいるのかというデータを収集したい。また、そのようなデータを取得するために、運賃区分に基づいて可能な範囲で細かく設定したものである。 

(吉田会長) 
データを収集するとということであれば、チケットを使った人に対する調査はどのように実施する予定か。 

(事務局)
GunMaaS上で利用者に向けたアンケートを実施する予定である。 

(吉田会長) 
実証を行うとすれば、本来はその利用対象とするターゲットも仮想するべきかと思うし、時間も細分化されすぎている印象もあるので、再度確認をしていただきたい。 

(吉田会長)
シェアサイクルの連携強化の部分で、支払いなしでコグべの利用が可能との記載があるが、モバイルSuicaを利用するのであれば、そこで支払いが生じると理解しているが、表現は適切か。 

(事務局)
コグべについては、誤解を招くような表現となっていた。資料を改める。 

(住民代表 持田委員) 
バスの定期券のDX化の部分であるが、例えば前橋玉村線の場合は、玉村町まで運行している路線であるが、市外についてはどのような取り扱いを考えているのか。 

(事務局)
定期券DX化の共通区間以外の定期券の部分については、令和7年3月31日までの実証実験としての位置付けとして考えており、今回はあくまでも市内の出発地から、市内の到着地のみを対象として GunMaaS上で販売を行うことを想定している。実証を踏まえた上、今後の展開として、他市町村へ移動する定期券の販売にも繋げていきたいと考えている。 

(吉田会長)
たとえば、Aのバス停からBのバス停としての定期券を販売すると、多数の販売チケットを用意しなければならない。現状のシステムでは、多くの販売パターンを用意することができず、費用との都合で、定期券を市内の発着点のうち、各路線の一番距離が長い箇所で定期券DX化の実証販売を行うものと事務局から事前説明を受けている。 

(住民代表 嶋田委員) 
1月29日から定期券DX化が始まるとのことであるが、周知の方法について伺う。 

(事務局)
来年の1月10日に定例記者会見にて取り上げる。また、チラシの配布ポスターの掲出、WEB広告も活用し、周知を行っていきたい。 

(住民代表 嶋田委員) 
1人でも多くの方に知ってもらえるような工夫を望む。 

(吉田会長)
先ほどは、そういった周知方法についても確認したいという考えもあり、ターゲットについて伺った。 
たとえば、前橋工科大の生徒に使ってもらいたいのであれば、前橋工科大に向けた周知を図るなど、仮説をもって行うのが望ましい。 
周知については、他市町村の事例だと乗り放題系の乗り放題券はバス車内に二次元コードがあって、乗車中に購入してもらえる等の工夫を行っている。 
そういった面からも車内の掲出も有効だと思うので検討してほしい。 

(諸井委員) 
コグべについて、飲酒運転やヘルメットの着用などの乗車上の法令の取り扱いについて伺う。 

(事務局) 
各交通法令遵守に向けた取り組みについては、関係するコグべの協議会にても検討を行っており、啓発活動を行っている。 

(諸井委員) 
ヘルメットについての貸し出しはどうなっているのか。 

(事務局) 
コグべのポートは全45ポートがあるが、ヘルメットの貸出サービスを行っているポートは、前橋駅の有人のポートのみで実施している。 

(吉田会長) 
シェアサイクルの各法令遵守についての呼びかけについては、仙台市の事例では、プッシュ通知が行われるようになっている。 
ヘルメットについても、レンタサイクル的に借りたところに返すのであれば貸出の問題はないが、シェアサイクル事業であると同じ場所に返すのも難しく、全国各地のシェアサイクル事業の課題となっている。 

(小又委員) 
タイムチケットの利用開始は、どの手続きを行った時からと整理されているのか。購入してからなのか、それとも乗車時にバスの機器にカードをタッチをした時からか。また路線バスが遅延し、タイムチケットの制限時間を経過した場合の取扱いについてどのように整理しているのかについて伺いたい。 

(事務局) 
GunMaaS上で「利用を開始」の操作をした時点でカウントダウンの開始となる。 
バスの遅延については、カウントダウン終了後5分間のバッファを設けている。 

(小又委員) 
その説明をお客様に理解していただくようにお願いしたい。 

(吉田会長) 
時刻表上では間に合うのに、遅延で5分超えてしまったときに、SFから引き去られた時のトラブルの整理が必要となる。バスの運転手が苦労せず、利用者が混乱しない形で整理していただきたい。 

(2)市内バス路線の事業計画・運行計画の変更について(協議) 
○川曲線の経路見直しなど 
(事務局から資料2について説明) 

(阿佐美委員) 
経路変更に伴い、「県立女子高入口」と「南町一丁目」のバス停を統合して「紅雲町」というバス停になるという説明であったが、前橋女子高校に現状のバス停よりも近づくのであれば、高校に通う方々への分かりやすさという点から見ても「前橋女子高校入口」という名前にするのが良いと思うが、いかがか。 

(事務局) 
事務局としてはわかりやすいバス停名で整理することも重要と考えている。今後高校生のバス利用を増やしていくことも重要であることから、「前橋女子高入口」という名前に変更してもよければ本件に合わせてお諮りしたい。 

(一同)
異議なし。 

○青柳富士見線の停留所移設 
(事務局から資料3について説明) 

(一同) 
異議なし。 

○芳賀地区へのるんるんバスの運行区域拡大 
(事務局から資料4について説明) 

(住民代表 持田委員) 
例えば、ふるさとバスの事例であるが、自宅前に坂があり、自分の家からふるさとバスを利用するのは、高齢のため難しいという意見もある。バス停を新しく増やすのはどのようにしたらできるのか。 

(事務局) 
デマンドバスのバス停に関しては毎年見直しを行っていて、自治会での協議により、地域のご意見を集約していただいている。ただ、新規のバス停を際限なく増やすのは運行コストとの兼ね合いから難しいと考えているため、利用状況データを自治会に渡ししており、利用のないバス停を移設するという形を主に取っている。 
そのほかに、各バス停の間隔を300m以上離すこと等、検討するうえでの条件をお伝えしている。 

(吉田会長) 
市と自治会の間で調整のやり取りを行ってバス停を設置しているということを地域住民に知らせることも重要かと思うので周知をお願いしたい。 

(3)前橋市地域公共交通計画策定業務について 
(事務局から資料5について説明) 

(市野委員) 
全体の資料のつくり3~9ページ、これまでやったこと、これからやりたいこと等が混在している印象があった。それから12、13ページに総括されている内容について、どのような背景・問題が起こっていて、それに対するアプローチなのか。背景や問題についても知りたい。 
KPIの達成状況について、事務局としては、どのように捉えているのか聞きたい。 

(事務局) 
まず、記載の通り広域幹線軸については、位置付けがあったがその他の路線については、計画に記載がなかったため、今回の改定で盛り込む。 
記載の広域幹線軸については、本数を増や等サービス水準を上げられた。一方で、その他路線の中では、1時間に1本という路線が多い中で、サービス水準を上げないと、利便性を感じてもらえないと感じている。 
一方で、運転手不足といった課題もあるのでメリハリのついた交通軸の形成を行っていきたいと考えている。 
評価指標について、公共交通の数字は、コロナ禍前に戻らないといわれている中で、戻さないと維持できないと思っている。そうした中で、バスに関しては、施策の効果が出てきており、コロナ禍前以上の利用になっている。一方で、広域的な移動を伴う鉄道の回復状況が厳しい。それぞれの評価指標の数字については、グラフをみると向上してきているというところではあるので、今後も取り組みを強化していきたいと考えている。 

(市野委員) 
サービス水準を上げるという話があったが、施策をどういった意図で実施するのか、環境保護的な面なのか、都市構造的な面なのか、共通認識をもって進めていただきたいと思う。 

(吉田会長) 
モビリティ・マネジメントの中でも、どういった形を目指していくのかというのをしっかりと共通認識が持てるように整理してほしい。 

(住民代表 持田委員) 
コロナ禍前以上の数字になっているという説明があった。車社会の中で車を使わない世代が公共交通の主な利用者となっていると思うが、車を使っている人たちも巻き込むような大胆な施策を今後は打ち出す必要があるのではないか。 

(住民代表 嶋田委員) 
「公共交通再生協議会」の時は環境面、福祉面、教育面の多方面から協議を行っていた。その時の前橋市の公共交通の課題として、結節の強化、定時制確保が挙げられていた。
そのころからずっと議論していたのは、学校に通う人、働く人、みんなが使いやすい公共交通を目指すというもの。これまで、様々な施策に取り組み、成果を上げてきていて、前橋の交通が変わってきた認識はあるが、バス事業に集約されている印象も受ける。 
これまでの軸も残してほしいと考えている。 

 

(事務局) 
自動車から公共交通に転換していけるような施策についても検討したいと考えている。また、ご指摘の通り、バスにフォーカスした内容になっている部分はあるが、趣旨としてもちろんバスに限った話ではないと考えているので、もう少し視野を広げて引き続き検討を進めたい。 

(吉田会長) 
都市の持続性を担保する中でも、公共交通は重要である。 
車社会の中では限られてた人にしか公共交通が使われていない。住民にそれを問題として意識を持っていただけるような取り組みをしていく必要がある。前橋市民が少しでも路線バスを使ってくれれば、それだけで評価指標の数字は達成できてしまうという分母の小さな話ではある。 
市野委員から指摘のあったように、公共交通のサービス水準を上げるという話があったが、何を目的にサービス水準を上げなければならないのか。という整理をしていく必要がある。 

(飯塚委員) 
まちづくりと交通という観点で、前橋市では、ウォーカブルなまちづくりに着手をしていく。その中で来年度以降、社会実験も行っていく予定である。自動車規制もそうであるが、滞在できるまちづくりを今後視野に入れて検討していく。都市の機能と公共交通の両輪でまちづくりを考えていく必要がある。都市機能を集約していくことに加えて、土地利用の在り方についての検討も行っている。 

(吉田会長) 
今回、資料としては、鉄道が抜けている点が気になる。 

(鈴木委員) 
JRの現状として、コロナ禍以降の全体として利用者の回復率は、8割程度である。戻ってきているという印象はあるが、戻り具合が緩やかになっている。その背景に、公共交通を使わずに仕事や生活ができてしまうライフスタイルが確立してしまったという現状があると考えている。回復の状況にも濃淡があり、平日の朝の時間帯は回復してきているが、昼の時間帯は厳しい状況である。 

(松井委員) 
評価検証について、個別具体な取組みの検証をしているか。 
土地利用についても、郊外に居住しすぎて公共交通にアクセスできないというところにも課題あると思う。そういった視点も今後のまちづくりに盛り込むことが必要だと思う。 

(事務局) 
多くの施策に取り組む中で、個別具体にどの施策が原因となり、成果が上がったのかは分からない部分がある。来月利用者アンケートを行うので、その部分が見えるようなアンケートの取り方をしていきたいと思っている。 
土地利用の在り方について検討を行っており、まとまりのあるまちづくりが重要だと認識している。庁内の各部署が連携して施策を実施していきたい。 

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更新日:2025年01月25日