平成30年度第3回社会福祉審議会児童福祉専門分科会(子ども・子育て会議)会議録
審議会名
社会福祉審議会 児童福祉専門分科会(子ども・子育て会議)
会議名
平成30年度第3回児童福祉専門分科会(子ども・子育て会議)
日時
平成31年2月21日(木曜日)
午後1時30分~午後4時00分
場所
前橋市保健センター2階 研修室
出席者
委 員
楯分科会長、川上職務代理者、熊田委員、山口委員、布川委員、蜂須賀委員、森委員、
山下委員、音山委員、深町委員
事務局
松井福祉部長、山口幼児教育センター所長、竹渕子育て支援課長、小坂子育て施設課長、
福島副参事、阿久沢課長補佐、内田係長、原田副主幹、並木主任、酒井主任、大澤主事
欠席者
委 員
津久井委員、牧岡委員、小池委員、田村委員
議題
1 開会
2 議題
(1)平成31年度幼保連携型認定こども園の認可申請について
(2)平成31年度保育所の認可申請について
(3)保育関係施設の利用定員について
(4)子ども・子育て支援事業計画にかかるニーズ調査の結果報告について
(5)幼児教育無償化について
3 その他
4 閉会
会議の内容
開会
会議の主管課である竹渕子育て支援課長より、分科会開会に先立ち開会の挨拶がある。
続いて、楯分科会長より挨拶。本会議は来年度の施策についての議題が中心となる。委員の皆さんから貴重な意見をいただきたい旨の挨拶がある。
次に、事務局を代表して松井福祉部長より挨拶がある。幼児教育無償化については法案が整う中審議される部分もあるが、現在判明している部分の説明を行う。本件は実際に子どもを預けている保護者にとって関心の高い部分であり、保育関係施設の皆さんにとっても今後大きく影響する。行政が担う実務をどの様に円滑に進めていくかが大変重要であるので、忌憚のない意見をいただきたい旨の話がある。また、昨今の虐待報道について、前橋市では県の児童相談所や警察と連携し子ども達の安全の確保に努めている状況であり、子ども達が暮らしやすいまちづくりを進めていきたい旨の意見を述べる。よりよい子ども施策を進めるために本会議への協力を依頼し、挨拶を終える。
この後は条例の規定により、楯会長が議長となり議事を進める。
議題(1)平成31年度幼保連携型認定こども園の認可申請について
事務局子育て施設課原田副主幹が、資料1に沿って説明を行う。資料は平成31年1月25日の事前審査会の結果であり、記載された内容に不備や追加があったものを中心に説明を行う。まえばしこども園においては、園長先生の資格が、規定の幼稚園一種免許、保育士資格、5年以上の実務経験の全ては満たさないが、設置者の推薦と実務経験により資質上問題ないと判断し、教頭先生についても同様の扱いとする旨の報告がある。また、現地調査の結果、夏季は屋外プールの目隠しを設置するよう指導を行い了承いただいていること、委託業者による自園調理について契約書の不備修正を依頼したことの報告がある。その他、土曜日の施設開所に関して、現状8時間の予定から、保護者の希望があれば4月以降通常時間で対応する返事をいただいていることの報告がある。次に、わかくさ幼稚園について、新設の調理室での自園調理が基本となるが、月4回程3歳以上児はお弁当の持参を予定しており、2号認定については給付費から昼食代が出ているため返還依頼し、了承いただいた旨の報告がある。また、食育に関する目標および職員の研修計画に関しては具体的な目標設定を依頼し、園長資格、土曜日の施設開所については他2園と同様であることの説明がある。続いて、木の実幼稚園について、受入れ年齢を1歳まで広げることと遊戯室を保育室とみなし算入する旨の説明がある。昼食は3歳以上児はお弁当を外部搬入しているが、1号認定のみ月12回程保護者の要望でお弁当を持参しており、4月以降も継続予定との報告がある。また、食育に関する目標および職員の研修計画に関しては具体的な記載を依頼し、園長資格、土曜日の施設開所に関して他2園と同様の説明がある。管理運営の外部評価に関しては、学校法人の理事や保護者による評価は外部評価にあたらないため、外部機関の第三者による評価への変更を依頼し、承諾を得ている旨の報告がある。最後に、3園ともに不備があった箇所に関しては話し合い了承を得ている旨を伝え、委員の皆さんに以上の審議を依頼する。楯会長より、本件について子ども・子育て会議で認可の協議を図ることになった経緯の説明があり、委員の皆さんに率直な意見をうかがう。
山口委員より、3園の事業費の差の大きさについて質問がある。
原田副主幹より、園の人数の関係もあるが、幼稚園は補助金の貰い方が保育園と異なる点、また、基本的に事業費の使途は決まっているが、保育園の場合子育て支援事業などの別の事業費も記載の数字に含まれており、合計となっている旨の回答がある。
深町委員より、土曜日の開所時間は保育の基本時間に合わせた8時間と指導されているが、無償化になると基本時間の基準が11時間となる可能性がある。開所時間を短くすることにより給付費減算となる場合、ある程度園に設定の自由度はあるのか、との質問がある。
原田副主幹より、本来は利用者がいた場合平日と同じ時間の開所をお願いする指導をさせていただく旨の回答がある。園の方針で開所しない方向であれば減算支給もできるが、保護者の選択肢の幅を広げていただきたい意を伝える。
森委員より、認可審査票は国の基準のものであるか、との質問がある。
原田副主幹より、国から示されている標準の様式であり、様式以上の項目は市町村任意となることの説明がある。
蜂須賀委員より、木の実幼稚園について1号認定はお弁当を、2号認定は給食を週3回同じ部屋で食べるのか。別々の部屋で指導されているのか、との質問がある。
原田副主幹より、特に保育を分けず昼食は同室で食べている。保護者の意向を踏まえた園の方針であり、それによるトラブルはないとうかがっている旨の回答がある。また、新しい園舎の完成後は全食給食になる予定があり設備事情について補足説明がある。
楯会長、蜂須賀委員、森委員より、子どもの気持ちに配慮し保護者の了承を得ていれば、特に問題ない旨の意見がある。
続けて森委員より、お弁当の日の2号認定の保育料に影響はないのか、との質問がある。
原田副主幹より、園としてお弁当を実施する日は返金となる旨の回答がある。
楯会長より、認定こども園としてお弁当を持たせることに、食中毒発生時の責任の所在等の問題はないか、との質問がある。
原田副主幹より、園と保護者との話で家庭の責任について伝えている旨の回答がある。
熊田委員より、幼稚園でもお弁当は増えてきており、衛生面に関しては夏場は傷まないものを用意するなど工夫をお願いしている。これまでに問題はない、との意見がある。
深町委員より、2号認定のお弁当持参について、就労している保護者の観点から返金の対処は厚労省で認められるのか。以前2号・3号認定については厚労省の基準で判断するとの回答があった、との発言がある。
原田副主幹より、お弁当持参ではなく園が提供する形が基本ではあるが、1号認定との混在もあるため、食育の面でも配慮し柔軟な対応を要する旨の説明がある。
山口委員より、無償化になっても状況は続くのか、との質問がある。
原田副主幹より、見込みのとおりであり後ほど給食費の問題について説明させていただく旨の回答がある。
山口委員より、保護者の意見もあるが衛生面に関する責任の所在は重要であり園で一律にできると望ましいとの意見がある。
楯会長より、木の実幼稚園の保育士採用予定について質問がある。
原田副主幹より、新卒者であるため確定ではないが、4名採用の方向であるとの回答がある。
議題(2)平成31年度保育所の認可申請について
原田副主幹より、資料2に沿って説明がある。総社保育園の認可について、公立の保育所の民営化による申請で新設の私立保育所となるため審議を依頼したい旨の話がある。事前審査は済んでおり、建物は無償譲渡、土地は10年間無償で貸与され、その後は使用料が発生する。その他、同じ条件で今回民営化の対象となる第四保育所の説明がある。運営は長昌第二保育園で、長昌第二保育園の中に第四保育所の子どもが入る形となり、私立の新設ではないことの説明がある。総社保育園については、民営化にあたり現在の非常勤職員4名が継続となる予定で、施設的に不備はないが一部修繕を行う旨の報告がある。管理運営については現行の防災、防犯、感染症等のマニュアルを移行する予定であり、社会福祉法人照隅会が運営を引き継ぐことの報告がある。照隅会は総社保育園の北側に3歳未満児受入れの宝塔保育園を運営しており、保育の連続性の観点から民営化を依頼した経緯の説明がある。
楯会長より、総社保育園については本会議で宝塔保育園へ運営を依頼したらどうか、という意見あり話が進んできた。第四保育所の民営化の際も同様の理由で進めた経緯の説明がある。本件について委員の皆さんに意見および質問をうかがう。
森委員より、10年後の土地の有償化は高いのか、との質問がある。
原田副主幹より、現状すでに有償化となり使用料を払っている園もあり、10年間で体制を整えて買取りも可能である旨の回答がある。
山口委員より、公立の園は今後減らしていくのか、との質問がある。
松井福祉部長より、民営化した2園の中身を検証しながら考えていく旨の回答がある。2園については、3歳未満児のみ受入れの保育園と3歳以上児受入れの公立の園とで連続した保育を行うため民営化に至った経緯の説明がある。
議題(3)保育関係施設の利用定員について
福島副参事より、資料3に沿って報告がある。最初に、公立保育所の利用定員の変更点について平成31年4月の民営化による2施設の減、定員は2号認定が132人減、3号認定が2人増で合計130人の定員減となり、変更の主な理由について、これまでは開設当時の受入れ可能な認定定員を示していたが、利用の実人数にあわせた適正な利用定員に近付けたことによる説明がある。続いて、私立保育所については資料のとおり5園の変更があり、2園は民営化による変更となる。総社保育園は移管法人の運営に伴う2号枠の変更、大手町くりの木保育園は施設整備による55人の定員増となり、合計40施設、2号定員は153人減、3号定員は12人減で合計165人分の減との報告がある。続いて、幼保連携型認定こども園について、平成31年4月時点の35園から3園増加予定で13施設が定員変更となる。定員枠減となる施設はなく、主な変更理由は施設整備や1号認定利用枠との調整によるものであり利用定員は1号定員83人減、2号定員183人増、3号定員100人増の計200人増との報告がある。幼稚園型認定こども園については、平成31年9月時点の12施設に加え新しく認定予定となる園は3園で、幼稚園からの移行となるため定員は増となる旨の報告がある。新しく保育所から保育所型認定こども園になるのが1園で、1号定員は49人増、2号定員は295人増、3号定員は146人増、合計で490人の定員増との報告がある。施設給付型幼稚園については記載のとおりで、平成30年度と比較すると全体で1号定員は49人増の3,996人、2号定員は142人増の4,995人、3号定員は134人増の3,251人となり、合計325人の増、利用定員12,247人、施設数92園との結果報告がある。
川上委員より、東保育所の3号定員の件について、確認がある。
松井福祉部長より、3歳未満児の受入れ部分で来年度は2歳児、再来年度は1歳児と順次進めていく予定である旨の回答がある。
深町委員より、幼稚園型認定こども園と保育所型認定こども園の認定は新年度からになるのか、との質問がある。
松井福祉部長より、現在は県の認可であり来年度から中核市に下りるため、平成31年度は前橋市での審査となる回答がある。
小坂子育て施設課長より、次年度の事業計画作成にあたり適正な利用定員に是正した旨の説明がある。
議題(4)子ども・子育て支援事業計画にかかるニーズ調査の結果報告について
原田副主幹より、資料4に沿って前回会議で、保育サービスの見込みを調査するためアンケートの配布を審議いただいた経緯の説明がある。調査対象は0歳児から小学6年生の子どもを持つ家庭で、就学前で74%、小学校で88.6%の回収となり施設経由全体では81%の協力をいただいた旨の報告がある。本調査結果から、母親の就労状況はフルタイムとパートをあわせて7割弱、現在就労していない方が2割、未就労は1割程度であり、1週間の就労日数は週4~5日の勤務が8割以上、一日の就労時間は4時間以上が多く、父親の就労状況については、9割以上が5日を超えるフルタイム勤務である状況等の報告がある。フルタイムへの転換希望について、父親は2件のみの回答であるが母親ともに実現できそうであるという回答が多い点、1年以内の就労を希望する母親の割合、下の子が3歳になったら働きたい意向の保護者の割合などからは今後のニーズの拡大が見込まれる。また、保育施設の利用率は週5日が9割以上だが、現在保育施設を利用していないが利用したいという意見も多く、3歳までには利用したい人が増えている点もニーズとしてとらえられる旨の見解がある。必ず利用できる保育事業があれば育児休業を1歳まで取得したい人の割合の高さにも同様の見解がある。集計結果をもとにニーズ量を数値化し、保育サービスを地区ごとに分析するなどして支援事業計画に生かすため、本会議で提案の際には、審議・策定の協力を依頼したい旨の話がある。
楯会長より、結果を踏まえたものは市で作成するのか委託するのか、との質問がある。
原田副主幹より、市で作成し最終的に計画に反映する旨の回答がある。
その他
議題が終了し、楯会長より委員の皆さんに意見を順番にうかがう。
熊田委員より、保育士不足への対応施策の要望がある。保育士数が需要に追いついていない実態があるため、3歳未満児や待機児童への対応は整ってきているが保育を実施する保育者への対応をしていただきたい。例えば、山間部から都市部の学校に通うことが困難な学生への奨学金の給付を行うなどの意見がある。
山口委員より、青少年健全育成会の視点から、子どもの安全について災害時の対応への取組の質問がある。
小坂子育て施設課長より、各保育所で災害発生時の計画や避難訓練の実施等に取り組んでいる旨の回答がある。
蜂須賀委員より、先ほどのニーズ調査には、障害をもつ子どもの家庭は対象になっているのか、との質問がある。
原田副主幹より、障害児に配慮した抽出はしておらず無作為である旨の回答がある。アンケート項目も一般的な質問であり、自由意見を記述する欄があるので書いていただくことも可であるとの説明がある。
松井福祉部長より、障害福祉課で障害者・障害児計画を別途作成しており、その中では対応している旨の説明がある。
森委員より、前橋市の虐待について状況を教えていただきたい、との発言がある。
子育て支援課竹渕課長より、配布資料にもとづいて説明がある。前橋市の相談件数の推移について、平成29年度は新規虐待件数が104件、継続したケースも含め述べ897件。本市は児童相談所と協定を結び、児童相談所が受理した案件を扱っていることについて説明がある。虐待の内容は身体50%、心的39%、ネグレクト10%。主な虐待者は実父24%、実母40%。虐待を受けている児童は0~2歳、3~6際で60%を超え、7~11歳は24%。前者は市民からの通報と保育所からの通報が多く、後者は学校からの通報が多い旨の説明がある。また、前橋市では、継続ケースを含め年々件数は増加しているが、関係機関と連携したACPというチームでの虐待対応に取り組んでおり、虐待専門CWを3名配置し家庭訪問等の支援を行っている旨の説明がある。虐待防止につながる活動として、「ほめて育てるコミュニケーション・トレーニング」の紹介がある。
森委員より、「ほめトレ」は虐待防止に有効になるとの意見がある。
続けて、山下委員より、安全面の観点より要望がある。市内小学校では不審者情報が多く、先生が出払っている時間帯が多い。幼児教育現場では女性の先生方が多いので、不審者対応や防犯研修、訓練に時間を作っていただきたい旨の意見がある。また、保育士給与について公的な支援ができることでよりふさわしく質の高い保育ができる旨の見解がある。
音山委員より、ニーズ調査結果がよくまとまっており施策に反映させる基礎資料としても研究学術的にも興味深い、との意見がある。
深町委員より、偏りのある地域の施策は前橋市独自に調べる必要がある。土曜日の施設開所については、幼稚園と保育園の文化があるので変化の中で実態に応じた対応をしていきたい旨の意見がある。
小坂子育て施設課長より、関係閣僚合意資料に沿って説明がある。幼児教育無償化について、開始年齢は原則小学校就学前の3年間を無償とし、1号認定については満3歳から無償化、食材料費は実費となり保護者が負担する考え方を維持する旨の報告がある。費用は国、県、市での負担となり本市での独自の給付なども検討。保育給付対象外である附属幼稚園、認可外保育施設、預かり保育などを含め今後の詳細は、国からの説明を受けながら市民、利用者に周知していく旨の報告がある。
続けて、事務局阿久沢課長補佐より、児童福祉専門分科会委員交代時について説明がある。
閉会
最後に楯会長が委員にお礼を述べ、会議を締め、竹渕子育て支援課長が閉会の挨拶を行った。
関連書類
(資料1)平成31年度幼保連携型認定こども園の認可申請について (Excelファイル: 418.1KB)
(資料2)平成31年度保育所の認可申請について (Excelファイル: 117.9KB)
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更新日:2019年03月13日