第32回アーツ前橋運営評議会報告

審議会名

アーツ前橋運営評議会

会議名

第32回アーツ前橋運営評議会

日時

令和7年3月13日(木曜日)午後1時30分~午後3時30分

場所

アーツ前橋 1階スタジオ

出席者

委員

友岡委員長、青柳委員、郡司委員、小嶋委員、小林委員、櫻井委員、前山委員

事務局

南條特別館長、小坂部長、大原課長、出原館長、徳野副館長、上田総務担当係長、庭山学芸担当係長、高橋学芸員、根岸主任

欠席

片倉副委員長、天野委員、加藤委員

議題

1 令和6年度事業の実施結果(進捗状況含め)について
(1) 「リキッドスケープ 東南アジアの今を見る」展
(2) その他
・「はじまりの感覚」展
・MUJI for Public Space in Maebashi「うすい店」展
・マームとジプシー活動報告

2 令和6年度収蔵美術品専門委員会の結果について

3 令和5年度以降の運営について
・職員体制、予算、来館者数推移、広報・収蔵管理進捗状況等

4 令和7年度事業概要について

会議の内容

1. 開会

【南條特別館長あいさつ】
本日は、この半年間の取組みとして、令和6年度の事業の実績、今後の事業の内容、収蔵品の報告、令和5年度以降の職員体制や予算その他諸々運営に関する議題について、皆さんに報告申し上げ、忌憚のないご意見をいただければと思っている。

【友岡委員長あいさつ】年度末の大変お忙しい中お越しいただきありがとうございます。忙しい状況ということもあり、委員の中でも3名が欠席となっている。少し残念だが、この会が今年度の最後であるし、我々のこの任期の最後の会議となる。忌憚なく意見を頂戴できればと思っているので、どうぞよろしくお願いしたい。

2. 議事

1 令和6年度事業の実施結果(進捗状況含め)について

(1) 展覧会事業「前橋の美術2024」

資料に基づき、事務局から説明を行った。

【委員】
一つ確認だが、この調書の裏面2ページ目の波及効果という項目があると思うが、こちらの1から5という項目はフィックスで毎回この項目が設定されているのか。

【事務局】
基本的にはこの項目となっている。

【委員】
そのままでいいと思うが、この波及効果の項目の中に、予想していなかった効果という項目があったと記憶している。ゴールを設定していろいろな事業を行うわけで、その設定された目標に基づいて、それぞれの事業がどれだけ達成できたかというのは大事なことだと思が、同時に、特に文化芸術に関する事業だと、予想もしなかったことが起きることの意味があったりもすると思う。予想外の効果として何か得られたことがあるならば積極的に書いてもらえると、ポジティブになるのではと改めて感じた。
もう1点、今後に向けて伺いたいこととして、スケジュールの進捗管理について、タイトなスケジュールであったという説明をもらっている。私が関わっている仕事でも常にタイトなスケジュールだが、これは現場の感覚として改善の余地があるものなのか、なかなか今の体制だと厳しいところがあると感じているのか、もし可能だったら伺いたいと思う。

【事務局】
新体制としては昨年からのスタートなので、今回の展覧会の準備期間としては1年もなかった。一般的な展覧会というのは2・3年かけるものなので、今回は本当にタイトな中でよくぞできたということだと思う。恐らく同様の展覧会をやるとしたら、最低2回は、現地に行き交渉するということをやるべきだが、今回は1回のみということで、走り回るほど忙しかった。本当に大変なことをよくやったなと担当を労いたい。
ただ、将来的にこれから少しずつ、準備期間も長くしていくことができるようになってくると思っている。人数も増えてきたし、準備も1、2年前からこういうことをやろうと学芸の中で話している。来年度もまだタイトではあるが、4年目からかなり楽になってくるのではないかという状況。

【事務局】
補足として、昨年度のニューホライズンは、新体制になって半年で仕上げた。今回も、新体制2年目という中でやっぱり厳しかったが、我々事務側も経験を積んできて、もともとアーツで行っていた債務負担行為という翌年度の分まで使っていいという約束のような制度があり、その方法を使うことでできる部分も広がった。

【委員】
展覧会を学生と一緒に観ると本当に評判が良かった。だから若い子たちもすごく刺激を受けていたという印象があり、だから達成率4割というのはすごく悔しいが、これに負けず魅力的な事業を展開していただきたいと願うばかり。

【委員】
債務負担行為を使っていることは素晴らしいことだと思う。普通はできなく、単年度予算でしか組めないので、前年度に予算が発生する中身というのは大抵難しい。埼玉県では、前年度に準備予算も入れたこともある。準備予算として、場合によっては出品交渉とかの絵画を全部入れてしまえれば、前年度に議会で承認されたことになるが、現在在籍しているところはできていないので前年度から一切動けない。羨ましいとも思う。

【委員】
入場者数の目標値が1万人というところだが、どのような算定だったのか。もっと低い設定ならば大変だとは思わなかった気がするのだが、いかがか。

【事務局】
すごく深く考えたわけではないが、歳入予算を編成する際に、財政部局などと協議し議会へ予算要求していく中で、これくらい集客をという説明をしたときの根拠として設定した。コメントとしても次のページに書いたが、この展覧会単発だけで評価するというよりは年間通しての評価だと思っている。意義ある展覧会を地方都市で実施した中でどのように波及するのかというのは非常に難しい部分があったなと思う。タイミングなのか、広報なのか。ただ一方で広報に関しては、アンケートを見ていただくとSNSではリーチしているが、それが実際に集客を結びついてない部分はどこにあるのかというのは引き続き検討して、今後の企画に活かしていく必要があると思っている。

【南條特別館長】
現在の日本というのは国際的に閉じている感じがすごくしている。そういう中で、地方美術館でも国際的な展覧会というものを開催していくべきじゃないかなとすごく思っている。毎年開催は無理だということをもちろん分かってはいるが、3年前後のうち1回は国際展を開催する。その時に、一番近い韓国とか香港とか台湾とかっていう可能性もあるが、最近どうも韓国、中国は大変感情的に良くないと感じる。国の方針もこの10年ちょっとはその国々を外して、東南アジアにという流れを感じる。私は、東南アジアというのは一番日本にとっては入りやすいアジアじゃないかなとすごく思っていて、政治的な問題もそこまで大きくないということを踏まえると、非常に多彩だということと、それから、日本が貢献できるような隙間もたくさんあると感じている。日本を考えたとき、日本は時々そのような文化の人と一緒に何かをやった方がいいのではないかと常々思っており、今回特に東南アジアの作家を紹介できた。
日本に紹介できたということは、我々にとってメリットはあるだけでなく、彼らにとってもメリットがある。お互いに一緒にやっていきましょうというメッセージを発信できる。また、そういうことをやっている地方美術館ですよということを日本の美術の世界の人たちに発信できる。いろんなメッセージを発信できたとすごく思う。
入場者がちょっと少なかったのは残念だが、もう少し広報など色々やれれば良かったなと思っている。広報の項目として何を見てきたかというところを見ると、意外にもポスターやチラシとなっている。新聞やテレビなどが少ない。今後、この辺は色々な要素を見ながら改善していける余地があると思っている。

【委員】
チラシという面で、学校フェスタで4,000枚を用意し全部配り切った。来場者という結果に繋がったか分からないが、去年より配布した際の感触が良かった。チラシという「物」をどうぞと渡して、受け取ってもらえる感触というのはSNSにはない。本来はSNSで見てくる人が多いはずだが、そういう効果もあると思っている。

【委員】
ポスターの効果はあるが、今のご時世としても印刷コストがかかる。とはいえフィジカルなメディアやはり意義があるのかもしれない。

【委員】
今回のリキッドスケープは本当に興味深い展示で、学生もすごくメッセージを受け取り、特に若い女性に響くものだったという感想を持っている。一方で国際展示をここでやるということの意味が本当に広く、私たちにはとても誇らしいが、なかなか地元市民にはどうなのかというところがあると思う。その中で広く市民に価値を伝えるということが非常に重要になってくると思うので、国際展示と同時に市民への価値を伝えていくところの在り方をまた工夫していけたらと思う。

(2) その他
・「はじまりの感覚」展
・MUJI Public Space in Maebashi「うすい店」展
・マームとジプシー活動報告

資料に基づき、事務局から説明を行い意見交換を行った。

【委員】
うすい店は実現する予定か。

【事務局】
架空である。

2 令和6年度収蔵美術品専門委員会の結果について

資料に基づき、事務局から説明を行った。

【委員】
収蔵会議の内容になるので、可能な範囲でどういう条件や観点で、作品を選んでいるのか教えてほしい。今回の作品は、個人的にはとても嬉しいと思ったが、市民にも今後周知することもあろうかと思うので、観点を教えてもらえると嬉しい。

【事務局】
説明すると、今回の収集の考え方としては、アーツ前橋の展覧会に出品してもらった作品を念頭においた。多胡氏は前橋の美術にずっと出品している作家。田村氏と三宅氏に関しては、ArtMeets(アートミーツ)展に出品している。川内氏に関してはニューホライズン展ということで、いずれも当館に出展した作家という形になる。
全体的にはバランスというのも一つある。写真、映像、絵画、版画というできるだけバラエティに富ませることは大きな目標ではあった。今回は、すで収蔵している作家・作品に関係しているものを広げていくというところを重視した。
購入費が少なかったので、今回はそこで留めることになった。展覧会を開催した関係性があるので、相手も好意的に進められたところだ。

【委員】
継続しないとダメである。3年購入しないと、市役所サイドが美術館で作品を買うということがわからなくなってしまう。埼玉の場合、長い期間購入費がゼロになった時期があり、その後三点セットのうち二点持っており、残り一点が市場に出た。それが破格の値段の100万円だったが、買うにあたり、なぜ美術館で作品を買わなければいけないかという議論から始めなければいけない。それから、この100万円でどれだけ効果があるのか。これは、数億円のものを購入したときにも聞かれなかった質問だった。そういう流れになってしまい、また学芸員も買い方がわからなくなってしまう。余計な話だが、予算がついたときに、学芸員の経験がないのでどこに相談に行っていいかわからない。ということで、西洋美術を買う予定だったのに、古美術商のところに行ってしまう。有名なテレビに出ている古美術商のところに行ってしまうという笑い話があった。
なので、金額が少なくても構わないから作品を買うというのを継続していく必要がまずある。それから、ここは収集委員会ではないのであまり細かいことは言わないが、展覧会に出品してくれた作家の作品を買うというのはやはり基本中の基本なので、本来であれば展覧会を開催したら誰かの作品を購入するぐらいの感じがいいと思う。

【委員】
収集作品で企画展されるときに、結びつくことができると思うが、例えば、アーツ前橋以外の展示可能な場所に貸し出すことはあるのか。

【事務局】
この後触れる予定だが、収蔵作品の数が多くそれをデータベース化して、公開しているということが一つの基本的な作業だと思っている。当館で研究して収蔵していることがメインなわけだが、他の美術館に展示する関連作品として、依頼を受け貸し出すというのは通常業務として行っている。それが美術館の大切な役割だと思っている。
市の他の部署でも適切な管理していただける中で、市庁舎だったり、グリーンドームだったりに作品を展示していることは今でも継続している。

3 令和5年度以降の運営について

・職員体制、予算、来館者推移、広報・収蔵管理進捗状況等

資料に基づき、事務局から説明を行い意見交換を行った。

【委員】
収蔵作品の推移として、平成28、29年度は特に増えていたようであるが、どのような事情なのか。

【事務局】
当時展覧会に結び付けて収蔵した作品に連動していた作品だったと記憶している。

【事務局】
予算がそれなりにあったこと、写真を数十枚とまとめて購入したこと、寄贈もそれなりにあったのが要因だと思う。

【委員】
来館者数として5周年が多かった理由は。

【事務局】
岡本太郎展を無料にしていた時期の影響が大きかったと考えている。

【委員】
展覧会によって来館者の年代など属性が違うと思うが、その傾向は読めるのか。

【事務局】
読みにくいのが実情である。蓋を開けてみると自分の想定していた世代と違うこともあり、予算などを確認する中でフックしやすい属性を対象にしている。

【事務局】
補足だが、広報の発信に関して、基本的にこれだけやりましょうというパッケージはあり、それに加えてチラシ等の送付先を工夫している。例えば保育園に出向いて説明したり、障害者施設を手厚くしたりとか展覧会ごとに工夫して発信している。また、インスタの有料広告を実施する際の属性などは広報会議で傾向を見ながら発信しており、開始前と開始直後に検討を行い、来館具合に応じてブースター的なことも実施している。

【委員】
市民活動の最近の発信だが、実施団体だけでなく外部の学生が感じたことを発信してもらっている。私たちやアート好きの人たちが感じているものと学生が感じているものは違うと思うし、予想外のところに響いて気づかされることもある。そういうことも今後考えられるのではないか。

【事務局】
横の連携の中で、担当の方に話をすることは非常に重要だと思っており、今回市民活動支援センターの報告検証「ゆるつな」があり、そこに学芸員も参加させてもらった。そこで、繋がった方から興味を持ってもらいワークショップへの参加に繋がったりなど少しずつ生まれてきている。
当館で呼びかけて集まった層と生涯学習課が多様な学びの日ということで、中学生とその保護者を対象にツアーを初めて実施してもらったが、当館に初めて来たという24人に参加いただいた。

【委員】
あまりアートに詳しくない立場から申すと、市民のための前橋市の美術館ということでもう少し皆さんに知らせたいという話であったと思うが、本日初めて年間パスポートを買った。これはすごくいいと思うし、すごく安い。2000円で1年間企画展が見られる。さらにお買い得のペア券もあるということで、娘と一緒に買った。
市民のための美術館なのであれば、前橋市民の方が安く年間パスポートを買えるというはどうか。例えば前橋市民は年間2000円で今と同じ値段とし、市民でなければ2200円などである。美術はそれほどわからないが、こんなに企画展があるなら毎回来てもいいと前橋市民は思うのではないか。

【委員】
私がこの委員になって、今回で2回目である。事務局の話であったり、委員からの話であったり聞いていると私にとって新しい発見が多かったと思う。新しい発見とは何かというと、先ほど他の委員からもあったが、やはり知らないというところが一番大きいと思った。色々な企画展が今年度も行われており、学校にもお知らせが来ているところではあるが、学校には様々な知らせが来るので、それを教諭が選択して子供たちにどう伝えるか。場合によっては伝えないままこれが届いたよと配って終わりということもあると思う。
先ほど説明の中でもこの企画展はこういう狙いがあるという生の声が聞こえると、ただチラシ見ましたで終わることも減るのではないか。前回も話をさせていただいたが、学校とアーツ前橋の学芸員が繋がる機会があると大変ありがたい。説明の中でも色々な学校も見学に来ているという話もあったと思う。あとは多様な学びの日ということで、中学校の部活休みが土日となる中で、関係する生涯学習課等と繋がっていくことで学校現場の方にも繋がると子供たちからそれが保護者であったり、あとは祖父母にも伝わっていくとこういういいところが前橋にあったんだ、前橋再発見という形で、もっとたくさんの方が来ていただけるのではないかなと感想を持った。
例えば、これから何か学校と繋がっていく上でこんなことを考えているというような具体的なことがあれば教えてもらいたい。

【事務局】
美術館と学校は、例えば学習指導要領の中で小学校の中学年に地域の美術館で鑑賞してはどうかと記載されている。理想的にいえば美術館に足を運んでもらえるように教育委員会との連携ができたらと思うが、バス費用等の捻出の問題もある。いまのところはできるだけ教育委員会や学校に声をかけてできることを探っていく段階である。
当館の経緯としてアーティストインスクールとして中期的なアプローチとして、アウトリーチをしてきたが、教育普及担当の学芸員の不足などから現状に落ち着いているところである。やっと少し動きが出てきたという状況である。

【事務局】
展覧会を開催する際には、先生のための無料招待ウィークを実施している。また、学校が直接来ることは難しい中で、考えているのは多様な学びの日を無料にし、来館のきっかけにしたい。あとは出前講座としてフリースクールに行ったが、学校からの要望があれば学芸員が出向いていきたい。
いずれにしても学校と繋がっていきたいと考えており、子供たちの反応がよい現代美術の展覧会を紹介したいと考えている。

【委員】
自分が参加している障害者アートの会議の議論だが、福祉部は知事部局となり、そこから教育部局へのアプローチでは遅くなっていた。埼玉の美術館は教育部局なのでレスポンスは早かった。部局が違う場合、トップダウンよりも先生の研究会などを狙ったらすぐに動きが出た。攻め所は考えたほうがいいかもしれない。

【委員】
昔教育普及の担当をしていたことがあり、県内の美術教諭のうちこの人はという人に委嘱し、1年間研究会を開催していた。美術教諭というのは学校に1人が多いので横の繋がりを意識し、アーティストや出版社の紹介などかなり広がったと思っている。

【事務局】
横の繋がりということで、図工美術の先生の顔合わせ会議では当館の展示を見てもらうように始めた。結果、鑑賞教育をやりたいということで対話型鑑賞をしてもらうなどの効果が出始めている。

【委員】
まずは学校の先生の研修から始めるのがいいと思う。いずれにしても学校と美術館の連携はとても重要であり、短期的に考えても子供たちは保護者と来てくれるため、経営戦略的にも効果が高い。中長期的に考えても美術館に慣れ親しむことで、まちのアイデンティティとして取り込まれるプロセスとして大変重要だと考えている。

【委員】
最近フランスの美術館に触れる機会があったが、赤ちゃんとお母さんの居場所となっている。生まれながらにして市民との考えがあり、ウェルビーイングの話にも繋がる。ベビースイミングではないが、生まれたら美術館に連れていくという試みが日本ではまだまだ追いついていないと感じるが、今回のはじまりの感覚展では、触るということがこれにふさわしいものだったと感じた。

4 令和7年度事業概要について

資料に基づき、事務局から説明を行った。

【委員】
非常に魅力的な企画展が多く、特にゴースト展は怖いというよりとても面白そうだと感じた。

3. その他

【事務局】
事務局からの連絡として、運営協議会の任期だが、今回が最後として3月末までとなっており、4月からは新たな2年の任期となる。そして、各委員には、個別に更新の意向など を伺いたいと思っている。その上で、次回の会議については9月から10月頃の開催予定を考えている。そうしたことも含め、この1年半の任期の総括も含め、各委員から話をいただきたい。

(節目のあいさつ)

【委員】
アーツ前橋が大好きだったが、なかなか足を向けていなかった。評議員になり、企画展に足を運んでより楽しいアーツ前橋での経験ができた。ラジオもやっているので、多くの人たちにアーツ前橋の楽しさを知らせていかなくてはいけないとより強く思った。

【委員】
本日も教育と美術館が連携を取っていくっていうところの話題になったが、地元の教員養成というところで送り出すということ、それから、今これからの人たちと様々な繋がりがある中で、また、改めて自分に何ができるかなということを考えさせてもらえた時間だった。私としては、美術としての造形的な枠を超えてアーツであるというところの可能性をとても楽しみにしており、一緒させてもらえることを楽しみにしている。

【委員】
この1年を通じて新しい発見がたくさんあった。今後は、現場の立場で先ほど皆さんから意見をもらったところなので、できることということでこれから関わっていければと考えている。

【委員】
私としては、前橋の市民の観点からアーツ前橋がますます良くなることを願いながら提案を申し上げさせてもらい、アーツ前橋の職員が真摯に答えてくれて、とてもいいなと思った。

【委員】
毎回楽しみだった。楽しんでばかりではいけないだろうと思うが、まず会自体も楽しいし、ここの美術館に来る楽しみもあって、ワクワクしながら来ている。現在の勤務先は終了となるが、呼んでもらえるようだったら継続したい。

【委員】
私は、アーツ前橋の体制が変わる以前の運営評議会からの引き継ぎという形で、こちらで委員長をやらせてもらった。今回この委員長職を引き受けたのは、やはり自分なりの後悔の念があったから。前運営評議会の体制の中では、現在の評議会のやり方とは違う形の議事運営の内容だった。どちらかというと企画展の内容を報告してもらい、それを確認するところに重きが置かれていた体制だった。
そんな中で、アーツ前橋の組織体制を巡る問題が色々あり、それでアーツ前橋が生まれ変わることになったわけだが、その時に私としては、あの時運営評議会は何もできてなかったというのが後悔としてあった。運営評議会という名前を冠しておきながら運営に関して何も責任のある行動を取れていなかったというのが本当に自分としては残念な思いが残って、新しい体制で運営評議会をスタートする時にこちらの委員長を打診された時は、断らずにむしろ前回の運営評議会で後悔として残っているものを清算する、別なものとして運営評議会が生まれ変われるようなことに貢献できればと思いこの仕事を引き受けた。
今回の任期の運営評議会では、組織体制に関する問題に関して色々議論するような場にできた。そして、委員が辛口に言いたいことを言ったと思う。その辛口の意見を踏まえて事務局が前の意見を踏まえて対応したと言ってくれる。そういう仕組みになったことが素晴らしいと思っていた。だから、私もここ楽しく来ることができて、この任期を終えることができたと思う。
私としてはこのようにして禊ぎが済んだというか贖罪ができたというか、自分の中ではある種の役目を果たして終えることができたと思っている。

【事務局】
我々も継続してくれた委員のことは意識していた。委員長が言ってくれたように、最後良い評価をもらえているようでほっとしている。やはり、美術館というのは総合格闘技のようにいろいろなことをやっていかなければならない。学芸員は市民や来館者にどれだけ楽しいと思われるのか。広報や教育に力を入れてしっかりやっていきたいとも思っている。
また良い報告できるように頑張っていきたい。二人の継続してくれた委員をはじめ皆様どうもありがとうございました。

【南條特別館長】
最後良い報告をもらえているようで、ありがたいと思う。やはり、美術館というのはいろいろな環境や責任が非常に多くなり、それが毎日動いている場所だと思う。なので、きちんとした業績評価を上げられるように、これからもやっていかなくてはならない。また、非常に人気商売みたいなところもあり、興行のように人が入ったり入らなかったりと予想外のところもあり、一方でそのような評価も受けながら、前に進んでいくようなところがある。
事業を行いながら、評議員の真摯な言葉をもらいながら、色々考えながら前に進んでいきたい。その一つの考えのプラットフォームを作っていただいたと思う。2年間どうもありがとうございました。そしてまた期待していただきたいと思う。

4. 閉会

主な意見等

・チラシという「物」を渡して、受け取ってもらえる感触というのはSNSにはない。

・国際展示と同時に市民への価値を伝えていくところの在り方をまた工夫していけたらと思う。

・金額が少なくても構わないから作品を買うというのを継続していく必要がまずある。

・私たちやアート好きの人たちが感じているものと学生が感じているものは違うと思うし、予想外のところに響いて気づかされることもある。

・(学校連携に関して)この企画展はこういう狙いがあるという生の声が聞こえると、ただチラシ見ましたで終わることも減るのではないか。

・まずは学校の先生の研修から始めるのがいいと思う。

・今回の任期の運営評議会では、組織体制に関する問題に関して色々議論するような場にできた。

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更新日:2025年05月27日